海外で誰かと待ち合わせをする約束を英語で交わした瞬間から、旅の予定は相手の時計と重なり始めます。
日本なら「じゃあ改札前で」と言えば、それだけで場所も時刻も通じてしまいます。
改札が1つしかない駅なら、迷いようがないからです。
ところが海外の空港には、到着ロビーの出口が2つも3つもあります。
駅には改札そのものが無いこともあります。
ホテルの玄関は正面と裏口に分かれていて、どちらも entrance と呼ばれます。
そこへ「front で待ってる」とだけ送ると、2人は同じ建物の別の面で30分立ち尽くします。
電話をかけても、相手は「I’m at the entrance.」としか言いません。
その entrance がどの entrance なのかを詰める言葉が、こちらの口から出てきません。
配車アプリを呼んだ日は、もっと分かりやすく困ります。
画面には車のナンバーと運転手の名前が出ているのに、自分が立つべき場所の名前が英語で書いてあります。
車道に寄って手を挙げても、その場所が停まってよい場所なのかどうかが分かりません。
後ろから警備員が来て、何かを指さしながら早口で言ってきます。
言われた文の意味は分かりませんが、とにかく移動しなければいけないことだけは伝わります。
その間にアプリの待ち時間が進み、料金が増えていきます。
待ち合わせの英語でつまずく理由は、単語を知らないからではありません。
日本語の「待ち合わせ」という1語が、英語では動詞と場所と時刻の3つに割れているからです。
そして、その割れ方は辞書を引けば語義の数として目に見えます。
この記事では Cambridge Dictionary の英語辞典で21語を実際に引き、語義がいくつ並ぶかを1語ずつ数えました。
21語ぶんの語義は、合計334個でした。
あわせて、ロンドン・ヒースロー空港の Terminal Drop-Off Charge のページと By car のページ、ロンドン・ガトウィック空港の Drop-off Charges のページと Picking Up のページを開きました。
日本側は成田国際空港の Passenger Pick-up/Drop-off Guide を開いています。
配車アプリ側は Uber のヘルプの Wait time fees と Using Uber Reserve、そして Pickups の説明ページから数字を取りました。
出典として並べたのは、この記事を書きながら実際に開けたページだけです。
開けなかったページのことは、1文字も書いていません。
待ち合わせの英語は「Where should we meet?」の1文から始まります|時刻より先に場所
待ち合わせの話を英語で始めるとき、いちばん先に確かめたいのは時刻ではありません。
場所です。
時刻は数字なので、聞き違えても言い直せば済みます。
場所を取り違えたときだけは、その場で取り返しがつきません。
だから最初に口から出す文は、これ1つで足ります。
Where should we meet?
「どこで待ち合わせましょうか」という意味です。
where が「どこで」、should we が「〜しましょうか」、meet が「落ち合う」なので、3つをつなげただけの文です。
ホテルのフロントでも、現地の友人でも、ガイドでも、この1文がそのまま通ります。
返ってくる答えは必ず場所の名前なので、聞き取りの的が1つに絞られます。
待ち合わせは動詞で決まります
場所が決まったら、次に足すのは時刻の1文です。
What time should we meet?
この2文で、待ち合わせの約束はほぼ完成します。
残りは、決まった場所を相手と同じ精度で共有できるかどうかの勝負です。
その精度を上げる文が、3つめです。
Which exit exactly?
「正確にはどの出口ですか」という意味です。
exactly の1語を足すだけで、相手は曖昧な返事をやめて具体名を言い直してくれます。
そして、遅れそうになったときの1文が4つめです。
I’ll be ten minutes late.
最後に、見つけられないときの1文が5つめです。
I can’t find you. Where are you standing?
待ち合わせで口から出す英語は、この5文で足ります。
残りの9割は、相手が言ってくる場所の名前を聞き分ける力です。
だからこの記事の残りは、場所の名前を辞書と空港の公式ルールで1つずつ確かめることに使います。
「待つ」を wait と訳すと待ち合わせの英語はズレます|辞書に並ぶ wait の語義6個
日本語の「待ち合わせ」には「待つ」という字が入っています。
そのまま英語にすると wait になります。
ところが Cambridge Dictionary で wait を引くと、語義は6個しか並びません。
英語辞典の側に4個、American Dictionary の側に2個です。
英語辞典の1つめは「to allow time to go by, especially while staying in one place without doing very much, until someone comes」です。
「誰かが来るまで、一か所にとどまって時間を過ごす」という意味です。
例文は「I waited for her outside while she went in to see the doctor.」です。
彼女が診察に入っているあいだ、外で待っていた、という文です。
ここに「約束して落ち合う」という意味は入っていません。
wait は、すでに決まっている場所で時間が過ぎるのを許す動作です。
場所と時刻を決める動作ではありません。
だから「明日どこで待ち合わせる?」を Where should we wait? と言うと、相手には別の質問に聞こえます。
「私たちはどこで待機すればいいのですか」という、指示を仰ぐ文になるからです。
さらに wait の語義には、旅行者が必ず目にするものが1つ混ざっています。
「used on signs to mean vehicles are not allowed to park, even for short periods of time」です。
看板の上の wait は、短時間でも車を停めてはいけないという意味になります。
英国の道路脇にある NO WAITING の文字が、まさにこれです。
人の待ち合わせと、車の駐停車禁止が、同じ1語に同居しています。
同じことが stand にも起きています。
stand は語義が49個あり、この記事で数えた21語のなかで point に次ぐ多さです。
そのなかに「Vehicles that are standing are waiting」があります。
停まっている車は「待っている」と表現される、ということです。
そして stand にも「used on signs to mean vehicles are not allowed to park, even for short periods of time」が入っています。
米国の空港で見かける NO STANDING の文字は、こちらです。
人が立っていてはいけない、という意味ではありません。
車を停めて待ってはいけない、という意味です。
待ち合わせの英語を wait と stand から組み立てると、この車のほうの意味に引きずられます。
だから出発点は、wait ではなく meet です。
meet・meet up・rendezvous を待ち合わせの英語として並べたときの語義の数の差
待ち合わせを表す英語の動詞は、3つあります。
meet と meet up と rendezvous です。
Cambridge Dictionary で3語を引くと、語義の数がきれいに分かれます。
meet が24個、meet up が3個、rendezvous が5個です。
meet は語義24個です
この差が、そのまま使い分けの基準になります。
語義が多い語は便利ですが、取り違えられる余地も大きくなります。
語義が少ない語は不便ですが、言った瞬間に意味が1つに決まります。
待ち合わせで使うべきなのは、語義が少ないほうの語です。
meet の語義24個の内訳
meet の24個は、3つの辞典に分かれて並んでいます。
英語辞典の側に11個、American Dictionary の側に5個、Business English Dictionary の側に8個です。
英語辞典の11個は、動詞として8個、名詞として3個です。
動詞の8個を上から並べると、こうなります。
- 初対面で会って話す(to see and talk to someone for the first time)
- 意図して落ち合う(to come together with someone intentionally)
- 意図せず出くわす(to come together with someone without intending to)
- 条件を満たす(to fulfil, satisfy, or achieve)
- 支払う(to pay)
- 到着を待ち受ける(to wait at a place for someone or something to arrive)
- 触れる・つながる(to touch or join something)
- 経験する(to experience something)
日本語の「待ち合わせ」に当たるのは、2つめの「意図して落ち合う」です。
例文は「Lorraine and I meet for lunch once a month.」です。
そして6つめの「到着を待ち受ける」が、空港の迎えに当たります。
こちらの例文は「Will we meet Joyce’s plane (= be at the airport when she arrives)?」です。
meet は人だけでなく、飛行機そのものを目的語に取れます。
「ジョイスの便を meet する」で「到着に合わせて空港にいる」という意味になります。
ここが、日本語の「迎えに行く」といちばん近い言い方です。
問題は1つめの「初対面で会って話す」が同じ語に乗っていることです。
すでに知っている相手に I want to meet you. と言うと、初対面のニュアンスが混ざります。
だから、顔見知りと落ち合う約束には meet up を選びます。
meet up と rendezvous の語義の少なさ
meet up の語義は3個だけです。
英語辞典の側に2個、Business English Dictionary の側に1個です。
英語辞典の1つめは「to meet another person in order to do something together」です。
「一緒に何かをするために落ち合う」という意味です。
例文は「They suggested we meet up at Mustafa’s.」です。
店の名前を at で受けているので、そのまま待ち合わせの文型になります。
2つめは「If roads or paths meet up, they join at a particular place.」です。
道と道が合流する、という意味なので、人の話とは混ざりません。
meet up は、人に使えば必ず待ち合わせの意味になります。
初対面のニュアンスも、条件を満たすという意味も入っていません。
相手の後ろに with を置けば、誰と落ち合うのかも言えます。
例文は「I met up with a couple of friends after school to play tennis.」です。
では rendezvous はどうかというと、語義は5個です。
英語辞典の側に3個、American Dictionary の側に2個です。
英語辞典の名詞の1つめは「an arrangement to meet someone, especially secretly, at a particular place and time, or the place itself」です。
「特に密かに、特定の場所と時刻に会う取り決め、またはその場所そのもの」という意味です。
especially secretly の3語が、この語の性格を決めています。
例文も「The police arranged to rendezvous with their informant at a disused warehouse.」です。
警察が情報提供者と廃倉庫で落ち合う、という文です。
rendezvous を旅先の待ち合わせに使うと、密会の色が付きます。
もう1つの語義は「a place where a particular group of people often go or meet, by arrangement or habit」です。
こちらは「たまり場」に近く、例文は「This restaurant is a popular rendezvous for local artists.」です。
看板や店名に rendezvous と書いてあるときは、この意味です。
自分の口から出す動詞としては、選ばなくて構いません。
空港の待ち合わせの英語|arrivals と meeting point の呼び分け
空港で人を迎えるとき、行き先の名前は arrivals です。
Cambridge Dictionary で arrival を引くと、語義は8個並びます。
英語辞典の側に2個、American Dictionary の側に1個、Business English Dictionary の側に5個です。
このうち Business English Dictionary の5つめが「the area of an airport that deals with passengers that have just arrived」です。
「到着したばかりの乗客を扱う空港の区域」という意味です。
空港の表示で Arrivals と複数形になっているのは、この区域を指しています。
英語辞典の側の例文も、そのまま迎えの場面です。
「Hundreds gathered to await the boxer’s arrival at the airport.」です。
何百人もがボクサーの到着を待つために集まった、という文です。
ここで使われている gather が、複数人の集合を表す動詞です。
gather の語義は15個で、そのうち1つが「When people or animals gather, they come together in a group」です。
gather は2人の待ち合わせではなく、団体の集合に使う語です。
ツアーの集合時刻を聞くときには、この語が出てきます。
では、arrivals のどこで落ち合うのかを決める語はというと、meeting point です。
meeting point は meet と point を並べた複合語で、辞書では point の側に重みがあります。
point の語義は58個あり、この記事で数えた21語のなかで最多です。
英語辞典の側に31個、American Dictionary の側に11個、Business English Dictionary の側に16個です。
58個のなかで、待ち合わせに関わるのは2つだけです。
1つは「a particular place」、もう1つは「a small, round mark on a line, plan, or map to show the position of something」です。
「特定の場所」と「地図上の位置を示す小さな丸い印」です。
point は面ではなく、点として場所を指す語です。
だから meeting point は「落ち合う点」であって、「落ち合うあたり」ではありません。
空港が meeting point と表示している場所は、床に立てる1点まで決まっています。
残りの56個は、議論の論点、得点、針の先、小数点、コンセント、鉄道の分岐器など、待ち合わせと無関係です。
この振れ幅の大きさが、point を単独で使うと通じない理由です。
Meet me at the point. とだけ言うと、相手は何の点なのか分かりません。
meeting point か pick-up point のように、前に1語を置いて意味を固定します。
空港そのものの言葉を出発から順に確かめたいときは、掲示板とカウンターとゲートの語を並べた記事があります。
迎えに行く側ではなく出ていく側の言葉は、空港の英語を出発から搭乗までの順番に並べた記事で数えています。↓

駅とホテルの待ち合わせの英語|concourse と lobby の言い方
駅で落ち合うとき、日本語なら「改札前」の3文字で終わります。
英語には、この3文字に当たる便利な語がありません。
代わりに使うのが concourse です。
Cambridge Dictionary で concourse を引くと、語義は2個しかありません。
英語辞典の側に1個、American Dictionary の側に1個です。
しかも、その2個は同じことを言っています。
英語辞典の側は「a large space or room in a public building such as a station or airport that people meet in or pass through」です。
「駅や空港のような公共の建物の中の、人が落ち合ったり通り抜けたりする大きな空間」という意味です。
語義の定義そのものに meet が入っている語は、これだけです。
21語を数えたなかで、辞書が「人が落ち合う場所」と明言しているのは concourse ただ1つでした。
例文も「There’s a ticket machine in the main concourse.」です。
main concourse という言い方が、そのまま使えます。
語義が2個しかないということは、取り違えようがないということです。
駅の待ち合わせは、この1語で組み立てます。
Let’s meet up in the main concourse.
ホテルで落ち合うときは lobby です。
lobby の語義は9個で、英語辞典の側に4個、American Dictionary の側に3個、Business English Dictionary の側に2個です。
ただし、9個のうち待ち合わせに使えるのは2個だけです。
英語辞典の側の「the (large) room into which the main entrance door opens in a hotel or other large building」がその1つです。
「ホテルなどの大きな建物で、正面玄関の扉が開く先にある大きな部屋」という意味です。
American Dictionary の側は「a large, open space just inside the main entrance of a public building such as a hotel, office building, or theater」です。
残りの語義は、政治家に働きかける動詞の lobby と、その働きかけをする集団です。
lobby は9個中7個が政治の話で、建物の話は2個だけです。
それでも in the lobby という形にすれば、政治の意味は消えます。
前置詞が in か at かで迷ったら、in を選びます。
lobby も concourse も、辞書の定義が room と space なので、中に入る場所だからです。
I’ll wait for you in the hotel lobby at seven.
やってはいけないのが、entrance だけで場所を指すことです。
entrance の語義は10個で、英語辞典の側の1つめが「a door, gate, etc. by which you can enter a building or place」です。
そして、その語義に付いている例文がこれです。
「There are two entrances – one at the front and one around the back.」です。
「入口は2つあり、1つは正面、もう1つは裏手だ」という文です。
辞書の例文の時点で、entrance は複数あることが前提です。
だから at the entrance とだけ言った待ち合わせは、最初から半分外れています。
言うなら at the main entrance か、the entrance on the north side のように面を足します。
街なかの待ち合わせの英語|spot と place の伝え方
駅でも空港でもない、街の中で落ち合うときがあります。
そのとき使われるのが spot です。
spot の語義は23個で、英語辞典の側に13個、American Dictionary の側に7個、Business English Dictionary の側に3個です。
英語辞典の側の名詞9個のうち、場所を指すのは1個だけです。
「a particular place」です。
American Dictionary の側にも同じ「a particular place」があります。
例文は「a vacation spot」と「Our cat has a favorite spot where he loves to sleep.」です。
残りの語義は、しみ、水玉模様、にきび、少量、広告枠などです。
つまり spot は、場所を指すこともできる語であって、場所専用の語ではありません。
それでも Let’s meet at our usual spot. のように、所有格や形容詞を前に置けば通じます。
spot は「いつもの場所」を指すときに強い語です。
初めて行く街で使うと、相手はどこのことか分かりません。
もう1つ、spot には旅行者に便利な熟語が2つあります。
on the spot が「at the place where an event is happening or has recently happened」と「immediately」の2つの意味を持ちます。
「現場で」と「即座に」です。
I’ll decide on the spot. と言えば「その場で決めます」になります。
そして spot は動詞にもなり、「to see or notice someone or something, usually because you are looking hard」という語義を持ちます。
「懸命に探した結果として見つける」という意味です。
待ち合わせ場所で相手を見つけた瞬間に使えます。
I spotted you from the escalator.
街なかで、もっと確実に場所を決めたいときは、店の名前を使います。
meet up の辞書の例文が、そのまま型になります。
「They suggested we meet up at Mustafa’s.」の Mustafa’s の部分を、実在の店名に入れ替えるだけです。
固有名詞は、辞書に語義が無いぶん取り違えが起きません。
地図アプリのピンを送れるなら、英語は Here’s the pin. の3語で足ります。
言葉で場所を説明するより、座標を送ったほうが速いからです。
現地のツアーに参加する日は、集合場所が主催者側から指定されます。
申し込みから当日の集合までの順番は、現地ツアーの英語を申し込みの1文と集合の1文に分けた記事で数えています。↓

配車アプリの待ち合わせの英語|pick-up point と curb の読み方
配車アプリを呼んだときの待ち合わせは、人ではなく車との待ち合わせです。
画面に出る語は pick-up です。
Cambridge Dictionary で pick up を引くと、語義は25個並びます。
英語辞典の側に15個、American Dictionary の側に7個、Business English Dictionary の側に3個です。
このうち待ち合わせに当たるのは、英語辞典の2つめの「to collect, or to go and get, someone or something」です。
「誰かや何かを回収する、または取りに行く」という意味です。
例文は「Whose turn is it to pick the children up after school?」です。
放課後に子どもを迎えに行くのは誰の番か、という文です。
この語義が、そのまま配車アプリの pick-up です。
ただし25個のなかには、人に向けて使うと事故になる語義が1つあります。
「to start a sexual or romantic relationship with someone you do not know, by talking to that person and giving them a lot of attention」です。
知らない人に I’ll pick you up. と言うと、この意味に取られます。
American Dictionary の側にも「to meet someone for the first time and begin having a romantic relationship」として同じ語義が入っています。
2つの辞典に同じ意味が載るということは、それだけ広く通用しているということです。
だから pick up を人に対して使うときは、必ず場所か時刻を添えます。
I’ll pick you up at the hotel at eight. のように具体を足せば、誤解の余地は消えます。
英国では、同じ意味を collect で言います。
collect の語義は19個で、英語辞典の側の2つめが「to go to a place and bring someone or something away from it」です。
例文がそのまま待ち合わせです。
「I’ll collect you from the station.」です。
collect には恋愛の語義が1つもありません。
英国側で迎えを頼むなら、pick up より collect のほうが安全です。
次に、車が停まる場所の名前です。
米国式の綴りは curb、英国式の綴りは kerb です。
curb の語義は7個ありますが、そのうち場所を指すのは American Dictionary の側の1個だけです。
「a raised edge along the side of a street, often forming part of a path for people to walk on」です。
「通りの脇にある一段高い縁」という意味で、いわゆる縁石です。
例文は「She stood on the curb and waited until the light turned green to cross the street.」です。
残りの6個は「抑制する」「制限」という別の意味で、英語辞典の側では curb の名詞の2つめが「US spelling of kerb UK」とだけ書かれています。
kerb のほうは語義が2個しかなく、英語辞典の側は「the edge of a raised path nearest the road」です。
American Dictionary の側は「Br for curb」の1行だけです。
curb は7個中1個、kerb は2個中2個が縁石の意味です。
アプリの画面に curbside pick-up と出たら、歩道の縁で待てという指示です。
Uber は迎えの場所について、各地の担当チームが会場と組んで交通の流れと最適な経路をもとに designated pickup spots を決めている、と説明しています。
この designated が「指定された」なので、勝手に別の場所を選ぶと運転手は来られません。
公式の待ち合わせの英語には金額と分の上限がある|空港の forecourt で確かめた線引き
空港の車寄せは、待ち合わせをしてよい場所とそうでない場所に、はっきり分かれています。
そして、その線引きは金額と分で決まっています。
英語では、この車寄せを forecourt または drop-off zone と呼びます。
drop off が「降ろす」、pick up が「乗せる」なので、動詞2つで場所が分かれる構造です。
降ろす場所と乗せる場所は、同じ車寄せでも別物です。
ヒースロー空港の drop-off は7ポンド
ロンドン・ヒースロー空港では、ターミナル前の drop-off zone に車で入るたびに7ポンドの Terminal Drop-Off Charge がかかります。
この zone は terminal forecourt とも呼ばれます。
7ポンドは降ろすだけの値段
同じページに、待ち合わせを禁じる1文があります。
「No pick-ups or waiting are permitted in the drop-off areas.」です。
「drop-off エリアでの乗せる行為と待機は認められていません」という意味です。
「Vehicles must not be left unattended.」も続きます。
車を無人で置いてはいけない、ということです。
払わなかった場合は80ポンドの Parking Charge になり、14日以内に払えば40ポンドに下がります。
では人を迎えるときはどうするかというと、ヒースローは車を停める場所を指定しています。
「If you’re meeting someone from a flight, you can use one of our Terminal Parking (formerly Short Stay) or Park & Ride car parks.」です。
Terminal Parking は以前の Short Stay、Park & Ride は以前の Long Stay に当たります。
Park & Ride の無料時間は、第2・第3・第5ターミナルで29分です。
第4ターミナルの Park & Ride Zone A だけは2時間まで無料です。
迎えの待ち合わせは、駐車場に入ってから始まります。
ガトウィックは10分10ポンド
ロンドン・ガトウィック空港の drop-off は、時間で刻まれています。
最初の10分が10ポンドです。
そこから20分までは、1分ごとに1ポンドが加算されます。
1日の上限は30ポンド、滞在の上限は30分です。
支払いの期限は、利用した翌日の深夜0時までです。
迎えのほうは、ガトウィックが2通りの選択肢を示しています。
1つめが Meeting passengers in arrivals です。
「Park in our Short Stay car parks, just minutes from the terminal. From there, you can walk to arrivals, greet your passengers, and help them with their luggage.」です。
Short Stay に停めて、歩いて arrivals へ行き、相手を greet して荷物を手伝う、という流れです。
この greet は語義が3個しかない語で、「to welcome someone with particular words or a particular action」という意味です。
2つめが Express pick-up areas で、Short Stay の中にある専用のベイに車を寄せる方式です。
料金は Short Stay の通常のロールアップ料金が適用されます。
Long Stay なら2時間まで無料で、ターミナルまでは無料のシャトルバスが出ています。
2時間を超えると課金が始まります。
成田国際空港も、同じ考え方で線を引いています。
「Passengers may be dropped off or picked up at the terminal curbside (passenger platform for vehicles); any other stopping, parking, or handing over of vehicles in this area is prohibited.」です。
乗降はターミナルの curbside でできますが、それ以外の停車と駐車と車の受け渡しは禁止されています。
curbside は乗り降りの場所で、待ち合わせの場所ではありません。
相手が言ってくる待ち合わせの英語|返ってくる文と、聞き取れないときの逃げ方
待ち合わせの英語でいちばん難しいのは、自分が話す側ではありません。
相手が場所を指定してきたときです。
返ってくる文には、決まった型がいくつかあります。
1つめが、場所を1つ指定する型です。
Let’s meet at the meeting point in the arrivals hall.
2つめが、目印を足す型です。
I’ll be standing by the information desk.
by が「〜のそばに」なので、目印との距離まで指定しています。
3つめが、相手が自分を見つける型です。
Stay where you are, I’ll come and find you.
この文が来たときは、動かないことが正解です。
4つめが、時刻を押し戻す型です。
Can we push it back half an hour?
push it back は「後ろへずらす」で、遅らせるという意味です。
反対に早めるなら move it up になります。
5つめが、迎えを申し出る型です。
Shall I collect you from the hotel?
英国側なら collect、米国側なら pick you up になります。
問題は、こうした文が早口で流れてきて、場所の名前だけが聞き取れなかったときです。
そのときに使う逃げ方が3つあります。
1つめは、聞こえた部分だけを繰り返して確認する方法です。
The information desk, right?
語尾の right? が「ですよね」に当たるので、相手は Yes か言い直しのどちらかで答えます。
2つめは、書いてもらう方法です。
Could you text me the place?
文字で受け取れば、聞き取りの失敗はその場で消えます。
3つめは、自分から場所を提案し直す方法です。
Can we meet at the main entrance instead?
instead を末尾に置くと「代わりに」という提案になります。
聞き取れなかったことを謝る必要はありません。
場所が確定すれば、会話の目的は達成されているからです。
それでも合流できなかったときは、その場にいる人に道を聞くほうが速いこともあります。
その場で人に聞くときの型は、道を聞く英語を1文に絞って数えた記事で確かめています。↓

待ち合わせの英語でやりがちな取り違え|meet と see、pick up と collect
語義の数を数えていくと、取り違えが起きやすい組み合わせが見えてきます。
1組めが meet と see です。
see の語義は22個で、英語辞典の側に14個、American Dictionary の側に8個です。
そのなかに「to meet or visit someone, or to visit a place」があります。
つまり see にも「会う」の意味があります。
ところが、その2つ後ろに「to have a romantic relationship with someone」が並んでいます。
I’m seeing him. は「彼と付き合っている」と取られます。
待ち合わせの話に see を進行形で使うのは避けます。
See you at six. のように、別れ際の決まり文句として使うぶんには問題ありません。
2組めが pick up と collect です。
語義の数は pick up が25個、collect が19個で、どちらも「迎えに行く」を含みます。
違いは、pick up にだけ恋愛の語義が2つの辞典に入っていることです。
collect には1つもありません。
3組めが meet と join です。
join の語義は18個で、そのなかに「to get involved in an activity or journey with another person or group」があります。
「他の人や集団の活動や旅に加わる」という意味です。
例文は「Why don’t you ask your sister if she would like to join us for dinner?」です。
join は、すでに始まっている場に後から加わるときの語です。
join は合流、meet は集合と覚えると取り違えません。
Business English Dictionary の側には「to get on a bus, train, or plane」という語義もあります。
乗り物に乗り込むことも join で言えるということです。
4組めが meet up と catch up です。
catch up の語義は16個で、そのなかに「to learn or discuss the latest news」があります。
名詞としては「a meeting or conversation in which people discuss what has happened since the last time that they met」です。
「前に会ってから何があったかを話す集まり」なので、久しぶりの相手に限られます。
Let’s catch up. は待ち合わせの提案ではなく、近況を話そうという誘いです。
場所と時刻を決めたいなら、そのあとに Where should we meet? を続けます。
5組めが appointment と meeting です。
appointment の語義は10個で、1つめが「a formal arrangement to meet or visit someone at a particular time and place」です。
「特定の時刻と場所で会うための正式な取り決め」なので、医者や美容室の予約に使われます。
例文も「I have a dental appointment tomorrow morning.」です。
友人との待ち合わせに appointment を使うと、堅すぎて距離を感じさせます。
by appointment という熟語は「at a previously arranged time」で、「予約制」を意味します。
待ち合わせの英語についてよくある質問
語義と公式ルールを数えるなかで、答えが1つに決まった質問を5つ並べます。
meet と meet up はどちらが安全ですか
顔見知りとの約束なら meet up です。
meet の語義24個には「初対面で会って話す」が1つめに入っているので、知っている相手に使うとニュアンスが混ざります。
meet up の語義は3個しかなく、人に使えば必ず「一緒に何かをするために落ち合う」の意味になります。
初対面の相手や、空港で到着便を迎える場面では meet が正解です。
空港の迎えはどこを待ち合わせ場所にしますか
arrivals の中の meeting point です。
車を車寄せに停めて待つことは、ヒースローでは認められていません。
「No pick-ups or waiting are permitted in the drop-off areas.」がその線引きです。
ガトウィックも Short Stay に停めて arrivals まで歩く方式を案内しています。
配車アプリは何分待たせても平気ですか
Uber の場合、通常の車種では運転手が到着してから2分で待ち時間の課金が始まります。
Uber Black では5分ですが、空港では例外として2分から始まります。
Uber Reserve で空港の迎えを予約した場合は、便が着陸した時点から待ち時間が含まれ、荷物を受け取る時間が見込まれています。
この場合、運転手はアプリで準備完了を伝えるまで curb へは向かいません。
「入口で待ってます」は英語で何と言いますか
entrance の前に、どの入口かを足します。
辞書の例文が「There are two entrances – one at the front and one around the back.」なので、入口が複数あることが前提だからです。
I’ll be at the main entrance. と言えば正面に固定できます。
建物の中で待つなら、in the lobby か in the main concourse のほうが確実です。
遅れるときは何と伝えればいいですか
遅れる分数を先に言います。
I’ll be ten minutes late. の ten を実際の数字に入れ替えるだけで足ります。
相手が時刻をずらしてよいと言うときは Can we push it back half an hour? が返ってきます。
早める提案なら move it up です。
覚えて帰る1文|待ち合わせの英語を決めるのは名詞ではなく動作
最初に戻ります。
待ち合わせで口から出す英語は Where should we meet? の1文で足ります。
残りは、相手が言ってくる場所の名前を聞き分けられるかどうかの勝負です。
そして、その名前は場所の種類ではなく、自分が次にやりたい動作から引きます。
約束して落ち合いたいなら meet up、到着を迎えたいなら meet です。
車で迎えに行きたいなら米国側は pick up、英国側は collect です。
すでに集まっている場に加わりたいなら join、久しぶりに話したいなら catch up です。
駅の中で待つなら concourse、ホテルの中で待つなら lobby です。
車が停まる縁で待つなら curb、その英国式の綴りが kerb です。
動作から語を引きます
そして、空港の車寄せは待ち合わせの場所ではありません。
ヒースローは7ポンドで入って待機は禁止、ガトウィックは10分10ポンドで最長30分です。
迎えの待ち合わせは、駐車場に入って arrivals まで歩いたところから始まります。
この記事で数えた語と語義の数
Cambridge Dictionary で実際に引いて数えた語義の数を並べます。
- meet 24個/meet up 3個/rendezvous 5個/see 22個/join 18個/catch up 16個/greet 3個
- wait 6個/stand 49個/gather 15個/spot 23個/point 58個
- pick up 25個/collect 19個/curb 7個/kerb 2個
- arrival 8個/entrance 10個/lobby 9個/concourse 2個/appointment 10個
21語で合計334個でした。
語義が2個しかない concourse と kerb は、取り違えようがありません。
語義が20個を超える point と stand と pick up と meet と spot と see が、混乱の元です。
迷ったら、語義の少ない語を選びます。
待ち合わせ場所まで車で移動する日は、乗ってから降りるまでの言葉も必要になります。
車を拾って移動する側の言い方は、タクシーの英語を乗車から降車までの6場面に分けた記事で数えています。↓

参考文献
- meet(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- meet up(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- rendezvous(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- pick up(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- collect(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- concourse(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- kerb(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- point(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- Terminal Drop-Off Charge(ロンドン・ヒースロー空港 公式サイト)
- By car(ロンドン・ヒースロー空港 公式サイト)
- Drop-off Charges(ロンドン・ガトウィック空港 公式サイト)
- Picking Up(ロンドン・ガトウィック空港 公式サイト)
- Passenger Pick-up/Drop-off Guide(成田国際空港 公式サイト)
- Wait time fees(Uber 公式ヘルプ)
- Using Uber Reserve(Uber 公式ヘルプ)
- Schedule Pickups at Airports, Festivals, and More(Uber 公式サイト)
Comments