海外の店で服を手に取ったあと、いちばん困るのは英語ではありません。
この服を持ったまま、どこへ行っていいのか分からないことです。
日本なら、店員さんに服を渡せば試着室まで案内してもらえます。
ところが海外では、試着室が店の奥にあるだけで誰も声をかけてこない店もあれば、入口に係の人が立っていて枚数を数えられる店もあります。
しかも、試着室を指す英語は1つではありません。
fitting room と changing room は、辞書の定義からして中身が違います。
この記事では、試着の英語を「言う1文」「部屋の名前」「サイズの直し方」の順に並べ直します。
語の意味とレベル(A1〜C2)は、Cambridge Dictionary の記述に沿って書きました。
試着の英語は「Can I try this on?」の1文で足ります|先に結論
先に結論です。
試着したいときに言う英語は「Can I try this on?」の1文で足ります。
Can I try this on?
「これ、試着してもいいですか?」という意味です。
中心にあるのは try on という句動詞です。
Cambridge Dictionary は try on を「to put on a piece of clothing to discover if it fits you or if you like it」と定義しています。
レベルはA2です。
「サイズが合うか、気に入るかを確かめるために、服を身につけてみること」という意味なので、試着そのものを指す語だと分かります。
A2は、英語を習い始めて最初の段階で出てくるレベルです。
同じ辞書には、こんな例文も載っています。
Try on the shoes to see if they fit.
「サイズが合うか見るために、その靴を履いてみて」という文です。
靴にも try on を使えることが、この例文だけで分かります。
出典=Cambridge Dictionary|try on(2026年9月16日取得)
試着の英語で迷うthisとitの位置|「try this on」と「try it on」
try on は、目的語の置き場所が2つあります。
名詞なら、あいだに入れても、うしろに置いても構いません。
Can I try this shirt on?
Can I try on this shirt?
どちらも「このシャツを試着してもいいですか」です。
ところが、it や them のような代名詞になると、置ける場所が1つに減ります。
代名詞は try と on のあいだに入れます。
Can I try it on?
「Can I try on it?」とは言いません。
Cambridge Dictionary の例文も、代名詞のときは「why don’t you try it on for size」の形で、it が try と on のあいだに入っています。
服を手に持っているなら this、店員と話していて何の話か通じているなら it、と切り替えれば足ります。
2枚以上なら these と them です。
Can I try these on?
試着室の英語はfitting roomとchanging roomの2つ|辞書の定義で分ける
部屋の名前は、2つ覚えておくと迷いません。
fitting room=服を買う前に着てみる部屋
Cambridge Dictionary は fitting room を「a room or area in a shop where you can put on clothes to check that they fit before you buy them」と定義しています。
「買う前にサイズが合うか確かめるために、服を着てみられる店の中の部屋(または区画)」という意味です。
定義に「in a shop(店の中の)」と「before you buy them(買う前に)」が入っているので、用途が試着に限られます。
出典=Cambridge Dictionary|fitting room(2026年9月16日取得)
changing room=着替える部屋(試着室も含む)
同じ辞書は changing room を「a room where people can change their clothes, for example before and after sports or, in a shop, where people can try on clothes before buying them」と定義しています。
「人が着替えられる部屋。たとえばスポーツの前後や、店の中なら買う前に服を試着する場所」という意味です。
changing room のほうが広く、スポーツの更衣室も試着室も指します。
つまり、店の中で言えばどちらも通じます。
ただし、changing room は「更衣室」の意味も持っているので、道端やホテルで使うと相手が別の部屋を思い浮かべる余地が残ります。
迷ったら fitting room を使ってください。
出典=Cambridge Dictionary|changing room(2026年9月16日取得)
| 言い方 | 辞書の定義が指す範囲 | 店で使うなら |
|---|---|---|
| fitting room | 店の中で、買う前に服を着てみる部屋・区画 | いちばん迷いがない |
| changing room | 着替える部屋全般。スポーツの前後も、店の試着も含む | 店の中なら通じる |
試着の英語でつまずく理由は「fit」と「suit」を1語にしているから
日本語の「合う」は、2つの意味をまとめて背負っています。
サイズが合う、という意味と、似合う、という意味です。
英語は、ここを2語に割っています。
fit=体に対してサイズと形が合っている
Cambridge Dictionary は動詞の fit を「If something fits, or fits you, it is the right size and shape for your body」と定義しています。
レベルはB1です。
「体に対して正しい大きさと形である」という意味なので、fit が語っているのは寸法の話だけです。
同じ辞書の例文に、試着の場面がそのまま出てきます。
She tried on the shoes but they didn’t fit.
「彼女はその靴を履いてみたが、サイズが合わなかった」です。
「ぴったり」を強めたいときの言い方も載っています。
The dress fits like a glove.
直訳は「手袋のように合う」で、体にぴたりと沿っている状態です。
出典=Cambridge Dictionary|fit(2026年9月16日取得)
suit=その人を引き立てる(=似合う)
同じ辞書は動詞の suit を「(usually of a colour or style of clothes) to make someone look more attractive」と定義しています。
レベルはB2です。
「(多くは服の色や形について)その人をより魅力的に見せること」=日本語の「似合う」です。
だから、鏡の前で店員に感想を聞くときは suit を使います。
Does it suit me?
「似合っていますか?」です。
ここで「Does it fit me?」と聞くと、「サイズは合っていますか?」という別の質問になります。
サイズは自分で分かるので、店員は少し困った顔をします。
出典=Cambridge Dictionary|suit(2026年9月16日取得)
| 聞きたいこと | 言う英語 | 辞書が定義している中身 |
|---|---|---|
| サイズは合っているか | Does it fit? | 体に対して正しい大きさと形か |
| 似合っているか | Does it suit me? | その人をより魅力的に見せているか |
| 両方まとめて聞く | How does it look? | 見た目の印象をひとことで求める |
試着の英語|店に入ってから出るまでを6つの場面に割る
場面を順番に並べておくと、その場で考える量が減ります。
①試着室の場所を聞く
Excuse me, where is the fitting room?
「すみません、試着室はどこですか?」です。
店員が忙しそうなら、Excuse me だけ先に言って、相手がこちらを向いてから続けてください。
②試着していいか聞く
Can I try this on?
服を軽く持ち上げながら言うと、相手はこちらの手元を見て理解します。
③枚数を伝える
試着室の入口に係の人がいる店では、持ち込む枚数を数えられます。
Three items, please.
item は「品物1つ」を数えるときの語で、店では点数を数える単位として出てきます。
④サイズを変えてもらう
Do you have this in a bigger size?
「これの大きいサイズはありますか?」です。
色を変えたいなら size を colour に入れ替えます。
⑤鏡を探す
Cambridge Dictionary は mirror を「a piece of glass with a shiny, metal-covered back that reflects light, producing an image of whatever is in front of it」と定義しています。
レベルはA2です。
Is there a mirror?
出典=Cambridge Dictionary|mirror(2026年9月16日取得)
⑥買うか、置いていくかを言う
I’ll take this one.
「これをください」です。
買わないと決めたときは、次の1文で足ります。
I’ll leave it, thanks.
「やめておきます、ありがとう」という、角の立たない断り方です。
試着の英語|サイズが合わないときはtightとlooseの2語で言い分ける
試着室から出て、店員に一言だけ伝えたい場面があります。
そこで要るのは、tight と loose の2語だけです。
tight=きつい
Cambridge Dictionary は服について tight を「Clothes or shoes that are tight fit the body too closely and are uncomfortable」と定義しています。
レベルはB1です。
「体に近すぎて着心地が悪い」という意味です。
同じ辞書の例文が、そのまま店で使えます。
That jacket’s too tight – you need a bigger size.
「そのジャケットはきつすぎる。もっと大きいサイズが要るね」です。
靴なら「These shoes feel a bit tight.」という形が同じ辞書に載っています。
出典=Cambridge Dictionary|tight(2026年9月16日取得)
loose=ゆるい
同じ辞書は服について loose を「(of clothes) not fitting closely to the body」と定義しています。
レベルはB1です。
「体にぴったり沿っていない」=ゆるい、という意味です。
出典=Cambridge Dictionary|loose(2026年9月16日取得)
| 言いたいこと | 言う英語 | 相手がしてくれること |
|---|---|---|
| きつい | It’s a bit tight. | 1つ上のサイズを持ってくる |
| ゆるい | It’s a bit loose. | 1つ下のサイズを持ってくる |
| 丈が長い | It’s too long. | 丈の短い型や別サイズを見せる |
| ちょうどいい | It fits perfectly. | そのままレジへ案内する |
| もう1サイズ見たい | Can I try the next size up? | 1つ上のサイズを出す |
a bit を頭に付けるだけで、文句ではなく相談に聞こえます。
試着の英語でサイズを聞かれたら|「What size are you?」への答え方
店員のほうから先にサイズを聞かれることがあります。
Cambridge Dictionary は名詞の size に「one of the standard measures according to which goods are made or sold」という語義を挙げています。
レベルはA2です。
「商品が作られたり売られたりするときの標準的な寸法の1つ」=いわゆるサイズ表記のことです。
同じ辞書には、聞き方が3つ並んで載っています。
What size are you?/What is your size?/What size do you take?
どれも「サイズはいくつですか?」です。
3つとも意味は同じなので、聞き取れなくても「サイズを聞かれた」と受け取って構いません。
答え方は短くて足ります。
Medium, I think.
サイズが分からないときは、正直にそう言ったほうが早く解決します。
I’m not sure. Could you measure me?
同じ辞書には「try something (on) for size」という言い方も載っていて、例文は「Would you like to try the coat (on) for size, sir?」です。
「サイズを確かめにコートを着てみますか?」と店員から声をかける形です。
この一言をかけられたら、Yes, please. と答えれば試着室へ案内されます。
出典=Cambridge Dictionary|size(2026年9月16日取得)
試着の英語でやってはいけない言い方3つ
①「Can I wear this?」と聞いてしまう
Cambridge Dictionary は wear を「to have clothing, jewellery, etc. on your body」と定義しています。
レベルはA1です。
wear は「身につけている状態」を指す語で、try on の「確かめるために着てみる」とは中身が違います。
「Can I wear this?」は「これを着て(このまま)いてもいいですか」と受け取られる余地が残ります。
試着したいなら try on を使ってください。
出典=Cambridge Dictionary|wear(2026年9月16日取得)
②断るときに「No.」だけで返す
店員の「How did you get on?」や「Any good?」に No. だけで返すと、強い拒否に聞こえます。
It’s a bit tight, thanks. のように、理由を3語足すだけで空気が変わります。
③黙って試着室に入る
枚数を管理している店では、声をかけずに入ると呼び止められます。
入口に人が立っていたら、服を見せて Can I try these on? と言ってから入ってください。
試着の英語|買ったあとに返品・交換したくなったとき
試着して買ったのに、ホテルで着てみたら印象が違った、ということがあります。
Cambridge Dictionary は refund を「an amount of money that is given back to you, especially because you are not happy with a product or service that you have bought」と定義しています。
レベルはB1です。
「買った商品やサービスに満足していないために返してもらうお金」=返金です。
同じ辞書の例文はこうです。
I took the radio back to the shop and asked for/demanded/got/was given a refund.
出典=Cambridge Dictionary|refund(2026年9月16日取得)
また、receipt には「a piece of paper which proves that money or goods have been received」という語義があります。
「お金や品物を受け取ったことを証明する紙」=レシートです。
出典=Cambridge Dictionary|receipt(2026年9月16日取得)
| 言いたいこと | 言う英語 |
|---|---|
| 返品したい | I’d like to return this. |
| 交換したい | Can I exchange this for a bigger size? |
| 返金してほしい | Could I get a refund? |
| レシートはこれです | Here’s the receipt. |
| 返品できますか(買う前に確認) | Can I return it if it doesn’t fit? |
最後の1行を買う前に言っておくと、あとで慌てずに済みます。
返品や交換の条件は店ごとに違うので、その場で確かめてください。
試着の英語でよくある質問
fitting roomとchanging room、どちらを使えば安全ですか
店の中ならどちらでも通じます。
辞書の定義では fitting room が「店の中で買う前に着てみる部屋」に限定されているので、試着の話だとはっきりさせたいときは fitting room が向いています。
「試着室」を一語で言う別の言い方はありますか
店内の表示では、fitting rooms や changing rooms と複数形で書かれていることが多くあります。
部屋がいくつも並んでいるので、看板は複数形になります。
表示を探すときは、この複数形の綴りを目印にしてください。
列に並んでいるかどうかを確かめたいときは
Cambridge Dictionary は queue を「a line of people or things waiting for something」の意味で載せていて、レベルはB1、mainly UK という表示が付いています。
イギリスでは queue、アメリカでは line が使われます。
Is this the queue for the fitting rooms?
アメリカなら「Is this the line for the fitting rooms?」に置き換えます。
出典=Cambridge Dictionary|queue(2026年9月16日取得)
何枚まで持ち込めるか聞きたいときは
How many items can I take in?
「何点まで持ち込めますか?」です。
枚数の上限は店ごとに違うので、数字は現地の表示を見てください。
試着できない商品はありますか
下着や水着など、衛生上の理由で試着に条件が付く商品があります。
条件は国や店によって違うので、Can I try this on? と聞いて相手の答えに従ってください。
この1文だけ覚えて帰ってください|試着の英語のまとめ
覚えて帰るのは、いちばん最初の1文だけで足ります。
Can I try this on?
この1文が出れば、店員は試着室まで連れて行ってくれます。
そのあとに足す語も、たった4つです。
| 語 | 意味 | 使う瞬間 |
|---|---|---|
| fitting room | 試着室 | 場所が分からないとき |
| fit | サイズが合う | 寸法の話をするとき |
| tight | きつい | 1つ上のサイズが欲しいとき |
| loose | ゆるい | 1つ下のサイズが欲しいとき |
英語が出てこなくても、服を持ち上げて Can I try this on? と言えば、その場は動きます。
あとは鏡の前で、fit か suit かを自分に問えば済みます。
サイズが合うかは fit、似合うかは suit です。
この2語を分けて持っておくと、店員との会話が噛み合います。
👑 旅先で困らない英語がいちばん早く身につく無料講座はこちら

Comments