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ベジタリアンの英語はI am vegetarian. Does this have meat?で足ります|辞書29語と各国の表示ルールを読んで並べ直しました

海外のレストランで、メニューを開いたまま3分が過ぎた瞬間のことです。

肉が入っていない皿を探しているのに、どれが該当するのかがどうしても判断できません。

野菜の名前が並んでいる料理を指さしてみたものの、その下に小さく書かれた単語の意味が分かりません。

店員さんがテーブルの横に来て、注文を待っています。

とりあえず「I’m vegetarian.」とだけ言ってみます。

店員さんは大きくうなずいて、にこやかに1皿をすすめてくれました。

出てきたスープは、見た目には野菜しか入っていません。

ひと口飲んだあとで、隣の人が「これ、チキンの出汁のやつだね」と言います。

そこでようやく、自分が何を聞き損ねたのかが分かります。

同じことは、サラダでも起きます。

シーザーサラダのドレッシングに小魚が溶けていることを、注文の時点で知る方法がありません。

デザートのゼリーが動物の骨から作られていることも、メニューには一言も出てきません。

チーズですら、牛の胃から取る凝固剤で固めてあることがあります。

ベジタリアンの英語でつまずく理由は、単語を知らないからではありません。

「I’m vegetarian.」という1文が、相手に伝える情報としてあまりに少ないからです。

英語の側では、肉を食べない人を指す語が4つに割れています。

そのうえ、肉そのものではなく「肉から出た液体」や「動物の骨から取った固形物」を指す語が、料理名の中にまぎれて並んでいます。

これらは、相手が隠しているわけでも、こちらをだましているわけでもありません。

英米豪のどの国でも、食品の表示義務にかかっているのはアレルギーを起こす材料だけで、肉そのものは対象外だからです。

この記事では、Cambridge Dictionary で vegetarian・vegan・pescatarian・plant-based・veggie・vegetarianism・meat・stock・broth・gravy・gelatine・lard・suet・rennet・whey・anchovy・fish・seafood・shellfish・sauce・contain・ingredient・allergen・allergy・allergic・dairy・egg・butter・cheese・honey・bone・animal・sausage・bacon・ham・halal・kosher・suitable・strict・diet・avoid・menu・free-range の43語を実際に引いて、語義の数をひとつずつ数えました。

あわせて、アメリカ食品医薬品局FDAの食物アレルゲンのページ、アメリカ連邦規則集の21 CFR 101.4と21 CFR 101.22の原文、イギリス政府GOV.UKのアレルゲン表示のページとヴィーガン表示のページ、食品表示ガイドの総合ページ、そしてオーストラリア・ニュージーランド食品基準機関FSANZのアレルゲン表示のページを開いて、ラベルに何が出る決まりで何が出ない決まりなのかを確かめています。

出典として並べたのは、この記事を書きながら実際に開けたページだけです。

開けなかったページの内容や語義の数は、1行も書いていません。

読み終わったときに手元に残るのは、覚えるべき単語の一覧ではありません。

メニューを開いた瞬間に口から出る、短い英文がいくつか残ります。

それだけで、肉を避ける場面はほとんど片づきます。

TOC

ベジタリアンの英語は「I don’t eat meat. Does this contain any meat?」の2文で足ります|先に結論

席に着いて最初に必要なのは、この1文です。

I don’t eat meat.

私は肉を食べません、という意味です。

そして、皿が運ばれてくる前にもう1文だけ足します。

Does this contain any meat?

これには肉が入っていますか、という意味になります。

この2文が必要なのは、前の1文が「私の立場」で、後ろの1文が「この皿の中身」だからです。

立場だけを伝えると、相手は自分の基準で「肉ではない」と判断したものを持ってきます。

中身だけを聞くと、こちらが何を避けたいのかが相手に伝わりません。

両方を言うと、相手は「この人は肉を避けたい」と「この皿を確認してほしい」の2つを同時に受け取ります。

よく使われる「I’m vegetarian.」も、もちろん通じます。

I’m vegetarian.

私はベジタリアンです、という意味です。

ただし、この語は相手の頭の中にある基準を呼び出すだけで、こちらの基準を伝えません。

卵を食べるかどうかも、魚を食べるかどうかも、この1語からは分かりません。

だから、避けたいものを自分の口から名指しするほうが早く終わります。

I don’t eat meat or fish.

肉も魚も食べません、という意味になります。

スープや煮込みを頼むときは、さらに1文だけ足しておくと事故が消えます。

Is it made with chicken stock?

それは鶏の出汁で作られていますか、という意味です。

この stock という語が、日本人がいちばん多く踏む地雷です。

理由は、このあとの章で辞書の語義を数えながらほどいていきます。

なぜベジタリアンの英語で口が止まるのか|vegetarianとmeatの語義を数えました

日本語の「ベジタリアン」は、外来語として1つの意味しか持っていません。

肉を食べない人、それだけです。

Cambridge Dictionary の英英セクションで vegetarian を引くと、名詞の語義が1個だけ並びます。

その語義は「a person who does not eat meat for health or religious reasons or because they want to avoid being cruel to animals」です。

健康上の理由、宗教上の理由、あるいは動物に残酷なことをしたくないという理由で肉を食べない人、という意味になります。

形容詞の vegetarian も語義は1個で、「not eating or including meat」です。

肉を食べない、あるいは肉を含まない、という意味です。

例として「vegetarian cooking / food」「a vegetarian dish / meal」「a vegetarian restaurant」が載っています。

アメリカ英語セクションの vegetarian も語義は1個で、「a person who does not eat meat for health or for religious or moral reasons」です。

ここまでは、日本語の理解とまったくずれていません。

ずれが始まるのは、この語義の中にある meat のほうです。

英英セクションで meat を名詞として引くと、語義が3個並びます。

1番目は「the flesh of an animal when it is used for food」で、食用にされるときの動物の肉、という意味です。

例文は「I don’t eat meat.」で、そのまま注文の場面で使える形をしています。

2番目は「a type of meat」で、肉の種類を指します。

例文は「There was a buffet of cold meats and cheeses laid out on the table.」で、冷製の肉とチーズのビュッフェがテーブルに並んでいた、という意味です。

3番目は「important, valuable, or interesting ideas or information」で、話の中身や読みごたえを指す比喩です。

つまり meat は「動物の肉そのもの」を指す語で、肉から出た液体や脂は、この語義の外に置かれています。

ここが、注文の場面でいちばん効いてきます。

スープの中に肉のかたまりが入っていなければ、相手にとってそれは「meat が入っていない」皿です。

こちらが避けたいものと、相手が meat と呼んでいるものが、最初から同じではありません。

この差を埋めるために、もうひとつ数えておきたい語があります。

strict です。

英英セクションで strict を引くと、形容詞の語義が4個並びます。

3番目が「used to refer to someone who follows the rules and principles of a belief or way of living very carefully and exactly」です。

ある信条や生き方の決まりを、とても注意深く正確に守る人を指す、という意味になります。

そこに添えられている例文が「She’s a strict vegetarian and refuses to eat any poultry or fish.」です。

彼女は厳格なベジタリアンで、鶏肉も魚もいっさい食べない、という意味です。

辞書の例文が「鶏肉も魚も食べない」をわざわざ断っている時点で、そうでない vegetarian が英語圏に大勢いることが分かります。

アメリカ英語セクションの strict にも、同じ方向の例文が載っています。

「He’s not a vegetarian in the strictest sense」という形で、いちばん厳密な意味ではベジタリアンではない、という言い方です。

vegetarian という語は、英語では幅のある語として扱われています。

だから、この語を名乗るだけでは、自分の線がどこにあるのかが相手に届きません。

次の章では、その線を引くための3つの語を辞書から拾います。

ベジタリアンとヴィーガンとペスカタリアンは英語では別の語です|4語の線引き

日本語では、この3つがまとめて「菜食の人」として扱われがちです。

英語では、それぞれが避けるものの範囲で明確に分かれています。

注文の場面では、この3語のうちどれを名乗るかで出てくる皿が変わります。

veganが避けるものの範囲

Cambridge Dictionary の英英セクションで vegan を名詞として引くと、語義は1個です。

「a person who does not eat or use any animal products, such as meat, fish, eggs, cheese, or leather」という語義になっています。

肉、魚、卵、チーズ、革といった動物由来のものを、食べも使いもしない人、という意味です。

形容詞の vegan も語義は1個で、「not eating, using, or including any animal products」です。

例文には「a vegan diet」が載っています。

この語義に leather が入っているところが、vegetarian との決定的な違いです。

vegan は食事の話にとどまらず、身につけるものまで含む語になっています。

だから、レストランで vegan を名乗ると、卵もバターも蜂蜜も外れた皿が出てきます。

卵やチーズは食べられるのに vegan と言ってしまうと、選べるものが必要以上に狭くなります。

pescatarianが指す人

英英セクションで pescatarian を名詞として引くと、語義は1個です。

「someone who eats fish but not meat」という、たった6語の語義になっています。

魚は食べるが肉は食べない人、という意味です。

形容詞の pescatarian も語義は1個で、「eating or including fish but not meat」です。

例文は「She promotes a pescatarian diet high in organic fruits and vegetables.」で、有機の果物と野菜を多く取るペスカタリアンの食事をすすめている、という意味になります。

魚介は食べられるなら、vegetarian ではなく pescatarian と名乗ったほうが、店との話が1往復で終わります。

この語は綴りが2通りあり、辞書の例文には pescetarian の形も出てきます。

「I’ve been pescetarian for the past six months.」という例文で、この半年ペスカタリアンでいる、という意味です。

plant-basedが意味する幅

英英セクションで plant-based を引くと、形容詞の語義が1個です。

「consisting or made completely of plants, or mainly of plants」という語義になっています。

完全に植物でできている、または主に植物でできている、という意味です。

この語義に入っている mainly の3文字が、注文の場面では命取りになります。

「主に植物」でも plant-based と呼べるので、動物由来のものが少量入っていても矛盾しません。

例文は「I eat a predominantly plant-based diet.」で、主に植物中心の食事をしている、という意味になります。

メニューに plant-based と書いてあっても、それは動物由来ゼロの保証にはなりません。

この語はメニューの見出しでよく使われるので、見かけたらそのまま中身を聞きます。

veggieが持つ2つの顔

英英セクションで veggie を名詞として引くと、語義が2個並びます。

1番目は「a vegetarian」で、ベジタリアンの人を指します。

2番目は「a vegetable」で、野菜そのものを指します。

形容詞の veggie は語義が1個で、vegetarian への参照になっています。

同じ4文字が「ベジタリアンの人」と「野菜」の両方を指すので、聞き取りの場面で一瞬迷います。

「veggie burger」なら肉なしのバーガーで、「veggies」と複数で言われたら野菜の付け合わせです。

ついでに vegetarianism も引いておくと、語義は1個です。

「the practice of not eating meat, for health or religious reasons, or because you want to avoid being cruel to animals」という語義になっています。

4語の違いを1枚にすると、こうなります。

語 辞書の語義が示す範囲 店で名乗ったときに起きること
vegetarian 肉を食べない人 魚と卵の扱いが相手まかせになる
vegan 肉・魚・卵・チーズ・革を食べも使いもしない人 卵とバターと蜂蜜も外れる
pescatarian 魚は食べるが肉は食べない人 魚介の皿がそのまま選べる
plant-based 完全に、または主に植物でできている 少量の動物由来が残りうる

自分がどこに立っているかを決めてから店に入ると、会話が1文で済みます。

ベジタリアンが注文の前に出す英語|最初に言う1文と、続けて聞く1文

席についてメニューを渡された直後が、いちばん言いやすいタイミングです。

皿が決まってから言うより、決める前に言うほうが、相手も選択肢を出しやすくなります。

Do you have any vegetarian options?

ベジタリアン向けの選択肢はありますか、という意味です。

この聞き方は、相手にメニューの中から候補を出してもらう形になります。

候補が出たら、そのまま次の1文につなげます。

Which of these is suitable for vegetarians?

この中でベジタリアンに向いているのはどれですか、という意味になります。

この suitable という語は、英米のメニューとラベルに実際によく出てきます。

Cambridge Dictionary の英英セクションで suitable を引くと、形容詞の語義は1個です。

「acceptable or right for someone or something」という語義になっています。

誰かや何かにとって受け入れられる、あるいは適切である、という意味です。

アメリカ英語セクションの suitable も語義は1個で、「being right or correct for a particular situation or person」です。

どちらの語義にも「保証する」という要素は入っていません。

「suitable for vegetarians」は、向いていますという表明であって、動物由来ゼロの宣言ではありません。

この違いは、あとでイギリス政府の食品表示のページを読む章でもう一度出てきます。

メニューに印が付いていない店では、この聞き方が早く終わります。

Which dishes have no meat and no fish?

肉も魚も入っていない料理はどれですか、という意味です。

この形の良いところは、相手に判断させるのではなく、材料の有無だけを聞いている点です。

「ベジタリアン向けか」という質問は、相手の基準に答えを預けます。

「肉と魚が入っていないか」という質問は、こちらの基準のまま答えが返ってきます。

聞き方をひとつ変えるだけで、答えの精度が変わります。

そして、料理が決まったあとには、もう1文だけ残っています。

ベジタリアンが必ず聞く英語は「Does this contain meat?」|containの語義を数えました

中身を確かめる言い方は、英語に3通りあります。

どれも同じ意味で通じますが、丁寧さと硬さが少しずつ違います。

Does this contain meat?

これには肉が入っていますか、という意味です。

Does this have any meat in it?

これに肉は何か入っていますか、という意味になります。

Is there any meat in this?

この中に肉は入っていますか、という意味です。

3つのうち、ラベルや書き言葉にいちばん近いのが contain を使った形です。

Cambridge Dictionary の英英セクションで contain を動詞として引くと、語義が5個並びます。

1番目は「to have something inside or include something as a part」で、中に持っている、あるいは一部として含む、という意味です。

例文に「Try to avoid foods which contain a lot of fat.」が載っていて、脂肪を多く含む食品は避けるようにしてください、という意味になります。

2番目は「to keep something harmful within limits and not allow it to spread」で、害のあるものを広がらないように封じ込める、という意味です。

3番目は「to control or hide a strong emotion, such as excitement or anger」で、強い感情を抑える、という意味になります。

4番目と5番目はスポーツの用語で、相手の選手を抑え込む、という意味です。

アメリカ英語セクションの contain は語義が2個で、1番目が「to have an amount of something inside or within it」です。

例文に「Each food serving contains 95 calories.」が載っていて、1食分ごとに95キロカロリーを含む、という意味になります。

contain は、食品の中身について語るときの基本語として辞書に据えられています。

だから、この語を使って聞くと、相手も材料表の言葉で答えてくれます。

その材料表の言葉が ingredient です。

英英セクションで ingredient を引くと、名詞の語義が2個並びます。

1番目は「a food that is used with other foods in the preparation of a particular dish」で、ある料理を作るときに他の食材と一緒に使う食材、という意味です。

2番目は「one of the parts of something successful」で、成功の要素、という比喩の使い方になります。

ビジネス英語セクションの ingredient には「a substance that forms part of something else」という語義も載っています。

材料の一覧を見せてほしいときは、この語を使います。

Could you check the ingredients for me?

材料を確認してもらえますか、という意味です。

この1文は、厨房まで確認に行ってもらうための言葉です。

その場で答えられない店員さんにとっても、動きやすい頼み方になります。

ベジタリアンが見落とす隠れた動物性の英語|stockとbrothとgravy

スープ、リゾット、カレー、煮込み、ソース、この5つが事故の起きやすい場所です。

理由は、どれも液体の中に動物由来のものが溶けているからです。

溶けてしまえば見えないので、皿を見て判断することができません。

stockは12語義のうち1つが出汁

Cambridge Dictionary の英英セクションで stock を名詞として引くと、語義が12個も並びます。

1番目は「a supply of something for use or sale」で、在庫という意味です。

2番目は店にある商品の総量、3番目と4番目と5番目は株式や国債といったお金の話になります。

そして6番目が「a liquid used to add flavour to food, made by boiling meat or fish bones or vegetables in water」です。

肉や魚の骨、あるいは野菜を水で煮て作る、食べ物に風味を足すための液体、という意味になります。

この語義に添えられている例が「vegetable / beef / chicken stock」です。

辞書の例そのものが、野菜の出汁と牛の出汁と鶏の出汁を横並びにしています。

7番目は農場の家畜、8番目は人や組織の評判、9番目は家系や血筋です。

10番目は道具の柄、11番目は昔の刑具、12番目は花の名前になっています。

アメリカ英語セクションの stock は名詞の語義が6個で、4番目が出汁の意味です。

「a liquid made by boiling vegetables or the bones from meat or fish in water which is used to add flavor to soups and other food」という語義になっています。

つまり stock は、12個の語義のうちたった1個だけが食べ物の話で、残りの11個は在庫や株の話です。

学校で習うのは在庫と株のほうなので、メニューの中に出てきても出汁だと気づきにくくなります。

だから、スープを頼むときは語を名指しして聞きます。

Is the soup made with vegetable stock or chicken stock?

そのスープは野菜の出汁ですか、それとも鶏の出汁ですか、という意味です。

二択で聞くと、相手は「はい」で流せなくなります。

brothは液体そのものの名前

英英セクションで broth を引くと、名詞の語義は1個です。

「a thin soup, often with vegetables or rice in it」という語義になっています。

野菜や米が入っていることの多い、薄いスープ、という意味です。

例として「chicken / turkey / beef broth」が載っています。

アメリカ英語セクションの broth は、さらに踏み込んだ語義になっています。

「a thin soup, often with vegetables or rice in it, usually made with the liquid in which meat bones have been boiled」です。

肉の骨を煮た液体で作るのが普通、という説明が語義そのものに入っています。

アメリカの辞書は、broth を骨の煮汁として定義しています。

だから、アメリカのメニューで broth という語を見たら、既定は動物の骨だと考えて聞くほうが安全です。

Is the broth vegetable-based?

そのスープの出汁は野菜からですか、という意味になります。

gravyは定義に肉汁が入る

英英セクションで gravy を引くと、名詞の語義は1個です。

「a sauce made with meat juices and flour, served with meat and vegetables」という語義になっています。

肉汁と小麦粉で作り、肉と野菜に添えて出すソース、という意味です。

アメリカ英語セクションの gravy は語義が2個で、1番目が「a sauce made from meat juices, often mixed with flour」です。

2番目は「something extra that you welcome having」で、思いがけない余禄という比喩になります。

gravy は、語義の中心にそもそも肉汁が入っている語です。

イギリスのパブで出てくるローストの皿は、付け合わせの野菜にもこれがかかっています。

野菜だけを頼んだつもりでも、上から肉汁がかかって出てくることがあります。

No gravy, please.

グレービーソースは抜きでお願いします、という意味です。

注文のときに先に言っておくと、皿が来てから戻す手間が消えます。

ベジタリアンを裏切る英語|gelatineとlardとsuetとrennet

ここから先は、料理名からはまず想像できない4語です。

どれも、動物の体の一部から作られているのに、料理の見た目にはまったく出てきません。

gelatineは動物の骨から作る

Cambridge Dictionary の英英セクションで gelatine を引くと、名詞の語義は1個です。

「a clear substance made from animal bones and used especially to make jelly」という語義になっています。

動物の骨から作られる透明な物質で、特にゼリーを作るのに使われる、という意味です。

語義の中心に animal bones が入っているので、この語は疑いの余地なく動物由来です。

問題は、この語がメニューにほとんど出てこないことです。

出てくるのは jelly、mousse、panna cotta、marshmallow、cheesecake といった料理名のほうになります。

デザートを頼むときは、料理名ではなく材料を名指しして聞きます。

Does the dessert contain gelatine?

そのデザートにゼラチンは入っていますか、という意味です。

アメリカでは gelatin という綴りのほうがよく使われます。

lardは豚の脂

英英セクションで lard を引くと、名詞の語義は1個です。

「a white substance made from pig fat and used in cooking」という語義になっています。

豚の脂から作られ、料理に使われる白い物質、という意味です。

アメリカ英語セクションの lard も語義は1個で、「a soft, white, creamy substance made from the fat of pigs and used in cooking and baking」です。

こちらの語義には baking が足されていて、焼き菓子やパイ生地に使われることが示されています。

パイ、タルト、ビスケット、トルティーヤ、リフライドビーンズ、このあたりが危ない場所です。

見た目が完全に植物の皿でも、生地や油に入っていれば分かりません。

Is the pastry made with butter or lard?

その生地はバターで作られていますか、それともラードですか、という意味になります。

suetは腎臓まわりの固い脂

英英セクションで suet を引くと、名詞の語義は1個です。

「a type of hard fat used in cooking, taken from around the kidneys of animals such as sheep and cows」という語義になっています。

羊や牛といった動物の腎臓のまわりから取る、料理に使う固い脂、という意味です。

例として「suet pudding」が載っています。

イギリスのデザートに pudding という語が付いていたら、この脂が入っている可能性が残ります。

クリスマスプディングやミンスパイの中身も、伝統的にはこの脂で作られてきました。

ただし、いまは植物性の代替品を使う店も多くあります。

だからこそ、見た目では判断できず、聞くしかありません。

Is the suet in this vegetable suet?

これに入っているスエットは植物性のものですか、という意味です。

rennetはチーズを固める

英英セクションで rennet を引くと、名詞の語義は1個です。

「a substance used for making milk thicker, especially to make cheese」という語義になっています。

牛乳を濃くするために使われる物質で、特にチーズを作るのに使われる、という意味です。

この語義には動物という語が入っていないので、辞書だけでは由来が分かりません。

実際に、この物質には動物由来のものと微生物由来のものの両方があります。

だから、チーズが乗った皿を頼むときは、由来のほうを名指しして聞きます。

Is this cheese made with animal rennet?

このチーズは動物性の凝乳酵素で作られていますか、という意味になります。

ついでに、チーズまわりの語も数えておきます。

英英セクションで cheese を引くと、名詞の語義が2個並びます。

1番目は「a food made from milk, or from a milk-like substance taken from plants, that can be either firm or soft」です。

牛乳から、あるいは植物から取った牛乳に似た液体から作られる食品、という意味になります。

辞書の語義の時点で、植物由来のチーズが正面から入っています。

whey も引いておくと、語義は1個です。

「the liquid part of milk that is separated from the solid curds during the process of making cheese」という語義になっています。

チーズを作る過程で固形分から分かれる、牛乳の液体部分、という意味です。

butter の語義は3個で、1番目が「a pale yellow solid food containing a lot of fat that is made from cream」になっています。

2番目は「a soft substance, usually containing a lot of fat, that is made from nuts or seeds」で、ナッツや種から作るペーストです。

peanut butter が butter なのに乳製品ではないのは、この2番目の語義があるからです。

ベジタリアンと魚の距離|anchovyとfish sauceはソースの中に溶けます

肉は避けているのに、魚が入っていることに気づかない場面があります。

魚が形を保っていないときです。

Cambridge Dictionary の英英セクションで anchovy を引くと、名詞の語義は1個です。

「a small or medium-sized oily sea fish, some types of which are eaten. Anchovies are often preserved in salt, which gives them a strong, salty taste」という語義になっています。

小型から中型の脂の多い海の魚で、塩漬けにされて強い塩味を持つ、という意味です。

そこに添えられている例文が決定的です。

Because of their strong flavour, anchovies are used as an ingredient in several sauces.

強い風味があるので、アンチョビはいくつかのソースの材料として使われる、という意味になります。

辞書の例文が、そのまま警告文として機能しています。

もう1つの例文は「To the hot saute pan add the olive oil, anchovy paste, and capers.」です。

熱したフライパンにオリーブオイルとアンチョビペーストとケッパーを加える、という意味になります。

ペーストの形になったこの魚は、料理名にも見た目にも出てきません。

英英セクションで sauce を引くと、名詞の語義が4個並びます。

1番目は「a thick liquid eaten with food to add flavour」で、風味を足すために食べ物と一緒にとる濃い液体、という意味です。

2番目は酒、3番目は無礼な発言、4番目はアイスホッケーのパスになっています。

ソースという語そのものは、中身について何も語りません。

だから、ドレッシングやソースがかかる皿では、この1文を先に出します。

Does the dressing have anchovies in it?

そのドレッシングにアンチョビは入っていますか、という意味です。

東南アジア料理の店では、聞く相手の語を変えます。

Does this have fish sauce in it?

これに魚醤は入っていますか、という意味になります。

魚まわりの語も、範囲がそれぞれ違います。

英英セクションで seafood を引くと語義は1個で、「animals from the sea that can be eaten, especially fish or sea creatures with shells」です。

食べられる海の動物で、特に魚や殻を持つ海の生き物、という意味になります。

shellfish の語義も1個で、「sea creatures that live in shells and are eaten as food」です。

fish は名詞の語義が2個で、1番目が魚そのものと食用の魚肉、2番目が「a strange person」という比喩になっています。

「No seafood.」と言うと魚も貝も外れますが、「No fish.」だけだと貝が残ります。

避けたいものが両方なら、両方の語を出すほうが早く終わります。

ベジタリアンがラベルを読むときの英語|米は9個、英は14個、豪は14個

スーパーで買うときは、店員さんに聞かずにラベルだけで判断することになります。

そこで最初に知っておきたいのは、ラベルに必ず出る材料の一覧が国ごとに決まっていることです。

アメリカ食品医薬品局FDAのページによれば、アメリカで主要アレルゲンとされているのは9つです。

Milk、Eggs、Fish、Crustacean shellfish、Tree nuts、Peanuts、Wheat、Soybeans、Sesame の9つになります。

このうち8つを定めたのが2004年の Food Allergen Labeling and Consumer Protection Act で、FALCPAと略されます。

9つ目のごまを足したのが FASTER Act で、2021年4月23日に成立しました。

FDAは、ごまについての表示や製造の要件が2023年1月1日から適用されるとしています。

イギリス政府GOV.UKのアレルゲン表示のページでは、申告が義務づけられている材料は14です。

Celery、Cereals containing gluten、Crustaceans、Eggs、Fish、Lupin、Milk、Molluscs、Mustard、Nuts、Peanuts、Sesame seeds、Soya beans、Sulphur dioxide or sulphites の14になります。

亜硫酸については、1キログラムあたりまたは1リットルあたり10ミリグラムを超える量が対象です。

同じページによれば、これらは材料表の中ではっきり分かるように表示され、太字、斜体、別の色などの形が取られます。

量り売りのように包装されていない食品についても、14のいずれかを含むなら口頭または書面で情報を出す決まりです。

オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関FSANZのアレルゲン表示のページでは、申告対象は14のカテゴリーです。

小麦、魚、甲殻類、軟体動物、卵、乳、ルピナス、落花生、大豆、ごま、木の実、グルテンを含む穀類、亜硫酸塩などが並びます。

同じページによれば、Plain English Allergen Labelling と呼ばれる制度が2024年2月25日から効いています。

アレルゲンは材料表の中で太字にして決められた語で書き、材料表の近くに contains で始まる太字のまとめ文を置く形です。

この日より前に表示されていた商品には、2026年2月25日までの移行期間が設けられています。

ここまで並べて、いちばん大事なことがひとつあります。

米9個、英14個、豪14個のどのリストにも、肉が入っていません。

アレルゲン表示は、アレルギーを起こす材料を出すための制度であって、肉を避けたい人のための制度ではありません。

牛肉も豚肉も鶏肉もゼラチンもラードも、アレルゲンの太字にはなりません。

太字のところだけを見て買うと、肉は素通りします。

関連する語も数えておきます。

Cambridge Dictionary の英英セクションで allergen を引くと、名詞の語義は1個です。

「a substance that can cause an allergy but is not harmful to most people」という語義になっています。

アレルギーを起こしうるが、ほとんどの人には害のない物質、という意味です。

allergy の語義も1個で、ある食べ物を食べたり物質に近づいたりしたことで具合が悪くなる状態、という意味になります。

allergic の語義は3個で、1番目が「having an allergy」、3番目が「having a strong dislike of something」です。

3番目の例文は「My dad’s allergic to pop music.」で、父はポップスが大嫌いだ、という意味になります。

この3番目があるので、本当のアレルギーを伝えたいときは語を足します。

I’m not allergic, I just don’t eat meat.

アレルギーではなく、ただ肉を食べないだけです、という意味です。

この1文を足しておくと、厨房の対応がていねいになりすぎて時間がかかることを防げます。

ベジタリアンやヴィーガンの表示に法的な定義はありません|GOV.UKの原文

パッケージに vegan と印刷してあれば安心だと思いたくなります。

イギリス政府GOV.UKのヴィーガン表示のページは、そこに明確な線を引いています。

There is no legal definition of vegan food in UK law, but businesses must label food accurately and not be misleading.

イギリスの法律にヴィーガン食品の法的な定義は存在せず、ただし事業者は食品を正確に表示し、誤解を招かないようにしなければならない、という意味です。

定義そのものが法律に無い、というのがこのページの出発点になっています。

では、印刷されている vegan の4文字は何を意味するのか。

If a food label says that a product is vegan or safe for vegans, it means that no ingredients of animal origin were intentionally used in the making of the product.

その商品を作る際に、動物由来の材料が意図的には使われていない、という意味になります。

鍵になるのは intentionally という副詞です。

意図的に入れていない、という話であって、入っていない、という話ではありません。

同じページは、その点をそのまま言葉にしています。

A vegan label does not guarantee that the product contains no ingredients of animal origin.

ヴィーガン表示は、動物由来の材料が含まれていないことを保証するものではない、という意味です。

理由も添えられています。

Vegan food could be prepared in areas and factories where allergens or ingredients of animal origin are present.

ヴィーガン食品は、アレルゲンや動物由来の材料がある区画や工場で作られていることがある、という意味になります。

これに対して、free-from という表示のほうは性質が違います。

Food safety labels such as ‘free-from’ or ‘allergen-free’ are a guarantee that the specified allergen is not in the product.

free-from や allergen-free といった食品安全上の表示は、指定されたアレルゲンが商品に入っていないことの保証である、という意味です。

同じページは、ヴィーガン表示を付けるためにその工程を踏む義務は無く、だから動物由来のアレルゲンが混入する可能性は残るとしています。

保証されているのは free-from のほうで、vegan のほうではありません。

この差は、混入まで気にする人にとって決定的です。

ついでに free-range も引いておくと、語義は1個です。

「relating to or produced by farm animals that are allowed to move around outside and are not kept in cages」という語義になっています。

檻に入れず外を歩ける家畜に関する、あるいはそうした家畜から作られた、という意味です。

free-range は動物の飼い方の話で、肉が入っているかどうかとは無関係です。

語尾が似ているので free-from と混ざりやすい語になっています。

ベジタリアンが材料表で読み落とす英語|natural flavorsの4文字

アメリカで買った袋の裏を読むときに、覚えておくと効く決まりが2つあります。

どちらもアメリカ連邦規則集に書いてある表示の決まりです。

材料は重い順に並ぶ

21 CFR 101.4 の(a)(1)は、材料を一般的な名称で、重量の多い順に並べるよう定めています。

原文では「shall be listed by common or usual name in descending order of predominance by weight」という形です。

だから、材料表の上のほうに並んでいる語ほど、その商品に多く入っています。

ただし、この順番の決まりには例外があります。

同じ条文の(a)(2)は、重量で2パーセント以下の材料については、順番どおりに並べなくてよいとしています。

その場合は材料表の最後に、「Contains __ percent or less of ______」といった但し書きを付けてまとめる形になります。

動物由来のものは、たいてい少量なので、この最後のかたまりに入ります。

材料表は上から3行だけ読んで終わりにせず、いちばん下まで目を通すのが正解です。

natural flavorの定義

21 CFR 101.22 の(a)(3)は、natural flavor という語の中身を定義しています。

原文では、精油、オレオレジン、エッセンス、抽出物、タンパク加水分解物、蒸留物、または焙煎や加熱や酵素分解の産物であって、次のものに由来する香味成分を含むもの、と続きます。

その「次のもの」として並んでいるのが、a spice, fruit or fruit juice, vegetable or vegetable juice, edible yeast, herb, bark, bud, root, leaf or similar plant material, meat, seafood, poultry, eggs, dairy products, or fermentation products thereof です。

香辛料、果物、野菜、食用酵母、ハーブといった植物系のものに続いて、meat、seafood、poultry、eggs、dairy products が並んでいます。

natural flavors という4文字の裏側に、肉と魚介と鶏と卵と乳製品が正式に含まれています。

同じ条文の(a)(1)は artificial flavor を定義していて、そこにも同じ材料が並びます。

「not derived from a spice, fruit or fruit juice, vegetable or vegetable juice, edible yeast, herb, bark, bud, root, leaf or similar plant material, meat, fish, poultry, eggs, dairy products, or fermentation products thereof」という形です。

こちらは、その一覧に由来しないもの、という否定の定義になっています。

つまり、natural と artificial のどちらの語も、動物由来かどうかを教えてくれません。

材料表に natural flavors とだけ出ていたら、そこは読んでも分からない場所です。

スーパーで手が止まったら、店員さんではなくメーカーに聞く形になります。

Does “natural flavors” here include anything from animals?

ここにある natural flavors に動物由来のものは含まれますか、という意味です。

旅先でそこまで追えないときは、その商品をあきらめて別のものを選ぶほうが早く終わります。

ベジタリアンとhalalとkosherは別の話です|宗教の語は代わりになりません

海外の街を歩くと、halal や kosher の看板が目に入ります。

肉を避けたい人にとって、この2語が役に立つ場面と、まったく役に立たない場面があります。

Cambridge Dictionary の英英セクションで halal を引くと、形容詞の語義が2個並びます。

1番目は「correct according to Islamic law, for example following rules relating to the way animals are killed for meat」です。

イスラム法に照らして正しい、たとえば食肉のために動物を屠る方法に関する決まりに従っている、という意味になります。

例として「halal meat」「a halal butcher」が載っています。

2番目は「allowed and correct according to Islamic law」で、活動や事業についてイスラム法上許されている、という意味です。

アメリカ英語セクションの halal は語義が1個で、イスラム法の決まりに従って調理または保管されている、という意味になっています。

語義の中心にあるのは「動物をどう屠るか」であって、「動物を食べない」ではありません。

英英セクションで kosher を引くと、形容詞の語義が3個並びます。

1番目は「prepared or kept in conditions that follow the rules of Jewish law」で、ユダヤ法の決まりに従って調理または保管されている、という意味です。

2番目は「legal, able to be trusted and therefore good」で、まっとうである、という日常の比喩になります。

3番目は、どの食品を食べてよいか、どう調理し保管するかについてユダヤ法の決まりを守る、という意味です。

動詞の kosher も語義が1個あり、肉を洗って塩を使い血を抜くといった方法で、食品や調理器具をユダヤ法に適合させる、という意味になっています。

アメリカ英語セクションの kosher は語義が2個で、2番目は「acceptable or correct」という比喩です。

halal も kosher も、肉を食べることを前提にした決まりの名前です。

豚肉が無い、血抜きがされている、といった情報は得られますが、鶏肉も牛肉もふつうに出てきます。

看板を見て安心するのではなく、いつもの2文をそのまま出すほうが確実に伝わります。

I don’t eat meat, including chicken.

鶏肉も含めて、肉は食べません、という意味です。

英語圏では chicken を meat に入れない人が一定数いるので、この一言を足しておきます。

辞書で strict を引いたときに出てきた「refuses to eat any poultry or fish」という例文が、まさにそこを補う言い方でした。

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