ロンドンの駅前で「地下鉄はどこですか」と聞いたら、相手が道路の反対側の階段を指さした。
降りていくと、そこにあったのは電車ではなく、ただのトンネルでした。
道路の下をくぐって向こう側へ出るだけの通路です。
これは聞き間違いでも、相手の意地悪でもありません。
イギリスでは subway という語が、まず「地下の歩行者用通路」を指すからです。
地下鉄は、世界でいちばん呼び名がバラバラな乗り物です。
同じ乗り物なのに、国をまたいだ瞬間に単語ごと入れ替わります。
この記事では、その呼び名を辞書のページで1つずつ数え直します。
そのうえで、駅の入口から改札を抜けてホームに立つまでを、実際に進む順番に並べ直します。
語義の数は、Cambridge Dictionary の各ページを2026年9月17日に開いて、英英の欄だけをその場で数えたものです。
路線数や駅数は、同じ日に開いた Wikipedia の各項目と、ニューヨーク MTA のページに書いてあった数字だけを使います。
開いていないページの数字は書きません。分からないことは分からないと書きます。
地下鉄の英語はアメリカならsubway、イギリスならthe Tube|先に結論
先に結論です。
地下鉄の英語は、行き先の国で3つに分かれます。アメリカは subway、イギリスは the Underground か the Tube、それ以外の多くの国は metro です。
ニューヨークで駅を探すなら、この一文です。
Excuse me, where is the nearest subway station?
「すみません、いちばん近い地下鉄の駅はどこですか」という意味です。
ロンドンで同じことを聞くなら、subway を差し替えます。
Excuse me, where is the nearest Tube station?
「すみません、いちばん近い地下鉄の駅はどこですか」という意味です。
どの国か分からないとき、あるいは相手が英語を母語としていないときは、metro が無難です。
Excuse me, where is the metro?
「すみません、地下鉄はどこですか」という意味です。
覚えることは1つだけです。アメリカを出たら subway をいったん口から下ろす。これで大半の事故は起きません。
以下、なぜこの3分割になるのかを、辞書のページで確かめていきます。
地下鉄の英語でsubwayが危ないのはイギリス|辞書の語義2つのうち1つが「地下道」でした
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
Cambridge Dictionary の subway のページを2026年9月17日に開いて、英英(イギリス英語)の欄に並んでいる語義を数えました。
2つありました。そのうち1つは、電車とはまったく関係のない意味です。
1つ目はこうです。
a railway system in which electric trains travel through tunnels below ground
「地下のトンネルを電車が走る鉄道」という語義です。これは私たちが思っている地下鉄です。
問題は2つ目です。
an underground passage that allows people on foot to cross a busy road
「交通量の多い道路を歩いて渡るための地下通路」という語義です。日本語でいう地下道です。
同じページのアメリカ英語の欄にも、この意味がわざわざ注記として載っていました。
Br A subway is an underground passage that people who are walking can use to cross under a busy street.
「イギリスでは subway は、歩行者が混雑した通りの下をくぐるための地下通路のことである」という注記です。
辞書がここまで書くということは、それだけ取り違えが起きているということです。
Wiktionary の subway の項も同じ線で分かれていました。
鉄道の意味には Canada, US, Scotland, South Africa という地域の札が付き、歩行者用通路の意味には UK の札が付いています。
つまり subway は間違った単語ではありません。使う土地がずれると、指すものが入れ替わる単語です。
出典=Cambridge Dictionary|subway(2026年9月17日取得)/Wiktionary|subway(2026年9月17日取得)
スコットランドだけはイギリスでもsubwayで通じます
ややこしいことに、イギリスの中にも subway と呼ぶ路線があります。
スコットランドのグラスゴーです。
Wikipedia の Glasgow Subway の項を同じ日に開いたところ、この路線は世界で最初に subway と名乗った都市交通だと書かれていました。
was the first mass transit system to be known as a “subway”
いったん1936年に Glasgow Underground へ改名され、2003年に Subway の名前が正式に戻されたとも書かれています。
駅数は15、路線は Outer Circle と Inner Circle の2つで、同じ環状の線路を時計回りと反時計回りに走ります。
ロンドンで subway と言うと地下道に案内され、グラスゴーで subway と言うと地下鉄に案内される。
この差は、覚えるより「イギリスでは確かめる」と決めておくほうが早いです。
出典=Wikipedia|Glasgow Subway(2026年9月17日取得)
地下鉄の英語をイギリスで言うならundergroundかtube|語義6個ずつのどこに鉄道が入っていたか
ではロンドンでは何と言えばいいのか。答えは2つあります。
the Underground と the Tube です。
Cambridge Dictionary の underground のページを開いて、英英の欄の語義を数えました。
6つありました。鉄道を指しているのは4つ目です。
| 何番目か | 語義が指していること |
|---|---|
| 1 | 地面の下にあること |
| 2 | 秘密で、たいてい違法な活動 |
| 3 | 19世紀に奴隷の逃走を助けた秘密の仕組み |
| 4 | 地下のトンネルを電車が走る鉄道 |
| 5 | 前衛的な、ときに衝撃的な生き方や芸術の担い手 |
| 6 | 政府に秘密裏に抵抗する集団 |
6つのうち3つが「秘密」「非合法」「地下組織」の側の意味です。だから underground は単独では鉄道に見えません。
鉄道の意味で使うときは the を付けて the Underground の形にします。
つぎに tube です。
Cambridge Dictionary の tube のページも同じ日に開いて数えました。
こちらも6つありました。ロンドンの地下鉄を指しているのは5つ目です。
| 何番目か | 語義が指していること |
|---|---|
| 1 | 液体や気体を通す筒 |
| 2 | 体の中の管状の器官 |
| 3 | 歯みがき粉などのチューブ |
| 4 | ビールの缶や瓶(くだけた言い方) |
| 5 | ロンドンの地下鉄 |
| 6 | テレビ |
同じページのイギリス英語ビジネス欄にも、the London Underground という説明が別に立っていました。
tube は歯みがき粉のチューブと同じ単語です。それでもロンドンでは the Tube と言えば地下鉄に決まります。
なぜ筒なのかは、Wikipedia の London Underground の項に書いてありました。
The name “Tube” comes from the circular tube-like tunnels through which the small-profile (deep tube) trains travel.
「Tube という名は、小さな断面の車両が走る、筒のような円いトンネルに由来する」という説明です。
同じ項によると、この路線網は11路線・272駅です。
出典=Cambridge Dictionary|underground/Cambridge Dictionary|tube/Wikipedia|London Underground(いずれも2026年9月17日取得)
ロンドンで通じる言い方はこの3つです
| 言いたいこと | 英語 |
|---|---|
| 地下鉄の駅はどこですか | Where is the nearest Tube station? |
| 地下鉄で行けますか | Can I get there on the Underground? |
| 地下鉄に乗ります | I’ll take the Tube. |
the Tube はくだけた言い方、the Underground は表示や案内に使われる言い方。どちらを言っても駅員は分かります。
地下鉄の英語で世界にいちばん通じるのはmetro|語源はパリの会社の名前でした
3つ目の呼び名が metro です。
Cambridge Dictionary の metro のページを開いて数えたところ、英英の欄の語義は3つでした。
1つ目がこれです。
an underground electric railway system in some cities
「一部の都市にある地下の電気鉄道」という語義です。
残りの2つは「大都市」と「大都市圏の」という意味なので、鉄道と地続きです。
subway や underground と違って、metro は鉄道から遠い意味をほとんど持っていません。取り違えが起きにくい単語です。
この語がどこから来たのかは、Wikipedia の Paris Métro の項に書いてありました。
CMP was known as “Le Métropolitain”, which quickly became abbreviated to Métro.
運営会社 Compagnie du chemin de fer métropolitain de Paris が Le Métropolitain と呼ばれ、それが短くなって Métro になった、という説明です。
つまり metro はもともと乗り物の名前ではなく、会社の名前の後半だけが残ったものです。
Wikipedia の Rapid transit の項には、この語の広がり方についてこう書かれていました。
The term Metro is the most commonly used term for underground rapid transit systems used by non-native English speakers.
「英語を母語としない話し手のあいだで、地下の都市鉄道を指す語としていちばん多く使われているのが metro である」という記述です。
相手が英語を母語としていない国では、metro のほうが subway より速く通じることがあります。
出典=Cambridge Dictionary|metro/Wikipedia|Paris Métro/Wikipedia|Rapid transit(いずれも2026年9月17日取得)
地下鉄の英語はアジアのMRTとドイツ語圏のU-Bahnでまた変わります
呼び名はまだ終わりません。
東南アジアでは MRT という略語が看板に並びます。
Wikipedia の Mass Rapid Transit の項には、シンガポールの路線がそのまま Mass Rapid Transit と名乗っていると書かれていました。
同じ項によると、2026年7月時点で6路線・146駅です。
Wiktionary の MRT の項を開くと、地域の札が付いた略語の展開が並んでいました。
| 展開 | 札が付いていた地域 |
|---|---|
| mass rapid transit | UK, Malaysia, Singapore, Thailand, India |
| mass rail transit | UK, Malaysia, Singapore, Philippines, Thailand, India |
| mass rail transport | UK, Singapore, Philippines, India |
| mass rapid transport | Singapore, Malaysia, India, Thailand |
展開が4通りあるということは、現地の人も略語のまま使っているということです。旅行者も MRT のまま言えば足ります。
Wikipedia の Rapid transit の項には、この略語が国ごとに別の言語の頭文字でもあると書かれていました。
インドネシアでは Moda Raya Terpadu、フィリピンでは Metro Rail Transit、タイでは Metropolitan Rapid Transit だそうです。
ドイツ語圏に入ると、今度は U-Bahn です。
同じ Rapid transit の項に、ドイツとオーストリアが U-Bahn を使い、S-Bahn がそれを補っていると書かれています。
U のほうが地下を走る都市鉄道、S のほうが郊外へ伸びる鉄道です。ベルリンで切符を買うときは、この2文字でホームの場所ごと変わります。
Wikipedia の Berlin U-Bahn の項によると、ベルリンの U-Bahn は U1 から U9 までの9路線・175駅です。
駅の入口にある青い四角い U の看板が、そのまま地下鉄の入口の印になります。
ドイツ語圏で言うなら、英語のままこう聞いて通じます。
Where is the U-Bahn station?
「U-Bahn の駅はどこですか」という意味です。
出典=Wikipedia|Mass Rapid Transit (Singapore)/Wiktionary|MRT/Wikipedia|Berlin U-Bahn(いずれも2026年9月17日取得)
地下鉄の呼び名を国別に1枚にしました
| 行き先 | 言う語 | 注意 |
|---|---|---|
| アメリカ・カナダ | subway | そのまま通じます |
| ロンドン | the Underground / the Tube | subway は地下道になります |
| グラスゴー | Subway | イギリスで唯一この名で通ります |
| パリ | métro | 語源は会社名です |
| ベルリン・ウィーン | U-Bahn | S-Bahn は別の鉄道です |
| シンガポール・台北など | MRT | 略語のまま言えば足ります |
| 迷ったとき | metro | いちばん広く通じます |
地下鉄の英語で改札はticket barrier|barrierの語義4つのうち2つ目がそれでした
呼び名が決まったら、次は改札です。
日本人がここで最初に困るのは、改札という日本語に一対一で当たる英語が無いことです。
Cambridge Dictionary の barrier のページを2026年9月17日に開いて、英英の欄の語義を数えました。
4つありました。改札を指しているのは2つ目です。
a gate in some railway stations through which you must go to get on a train
「電車に乗るために通らなければならない、一部の駅にある門」という語義です。
辞書が barrier を「駅の門」として立てているということは、ticket barrier は説明なしで通じる語だということです。
残りの3つは「通行を止める柵や壁」「人と人を隔てるもの」「避妊の方法を表す形容詞」でした。
だから barrier だけを単独で言うと、道路の柵に聞こえることがあります。
駅では ticket barrier と2語で言うほうが安全です。
改札に使われる語は、ほかにもあります。
| 語 | 指しているもの | よく見る場所 |
|---|---|---|
| ticket barrier | 切符やカードで開く門 | イギリスの駅 |
| fare gate | 運賃を払って通る門 | アメリカの駅 |
| ticket gate | 切符で通る門 | アジアの駅の英語表記 |
| turnstile | 棒が回って1人ずつ通す装置 | ニューヨークなど |
turnstile も辞書で確かめました。Cambridge Dictionary の英英の欄の語義は1つだけです。
a device that controls the way into or out of a building, room, or area of land, especially one that you have to pay to enter
「建物や区域への出入りを制御する装置。とくに入るのに支払いが要る場所のもの」という語義です。
語義が1つしかない単語は、言えばそれ以外に取りようがありません。turnstile は迷わず使える語です。
改札が見つからないときは、この一文で足ります。
Where is the ticket barrier?
「改札はどこですか」という意味です。
カードが反応せず門が開かないときは、こう言います。
The gate won’t open. Could you help me?
「門が開きません。手伝ってもらえますか」という意味です。
出典=Cambridge Dictionary|barrier/Cambridge Dictionary|turnstile(いずれも2026年9月17日取得)
地下鉄の英語で覚えるtap inとtap out|降りるときも当てないと高い運賃になります
改札まわりで、日本人がいちばん損をしやすいのがここです。
入るときだけでなく、出るときも機械にカードを当てる必要がある国があります。
ロンドンがその代表です。
Wikipedia の Oyster card の項を2026年9月17日に開いたところ、こう書かれていました。
While using an Oyster card on most journeys, the user taps the reader with the card at the beginning and end of the journey.
「ほとんどの移動で、利用者は出発時と到着時の両方でカードを読み取り機に当てる」という記述です。
この「両方で当てる」を英語で touch in / touch out、あるいは tap in / tap out と言います。
同じ項には、読み取り機に2色あることも書かれていました。
There are two types of readers, one in yellow, and the other in pink.
「読み取り機は2種類あり、片方は黄色、もう片方はピンクである」という記述です。
そして、当て忘れたときに何が起きるかも書かれています。
Failure to touch in or out on the validators in these circumstances will incur a maximum fare.
「当て忘れると最大運賃が課される」という記述です。乗った区間ではなく、その路線で考えうるいちばん高い運賃になります。
日本の感覚で改札を素通りすると、ここで黙って損をします。
分からなくなったら、駅員にこう聞いてください。
Do I need to tap out when I leave?
「降りるときもカードを当てる必要がありますか」という意味です。
この一文は、行った先が tap out の要る国かどうかを、その場で1回で確かめられます。
ニューヨークの MTA のページには、支払い方法の案内としてこう書かれていました。
Tap and ride to pay your fare with your contactless credit/debit card, smartphone, or OMNY Card.
「タッチして乗る。非接触のクレジットカード・デビットカード、スマートフォン、または OMNY カードで運賃を支払える」という案内です。
同じページには、運賃についてこう書かれていました。
The fare is $3 for most riders on subways and local, limited, rush, and Select Bus Service buses.
2026年9月17日に開いた時点で、地下鉄とバスの運賃は多くの利用者で3ドルと書かれていました。金額は変わるので、行く前にもう一度そのページで確かめてください。
出典=Wikipedia|Oyster card/MTA|Fares(いずれも2026年9月17日取得)
改札で使う言い方をまとめます
| 場面 | 言う英語 | 意味 |
|---|---|---|
| 改札を探す | Where is the ticket barrier? | 改札はどこですか |
| 出るとき当てるか確かめる | Do I need to tap out? | 出るときも当てますか |
| カードが反応しない | My card isn’t working. | カードが反応しません |
| 門が開かない | The gate won’t open. | 門が開きません |
| 当て忘れたと伝える | I forgot to tap in. | 入るとき当て忘れました |
| 係員を呼ぶ | Could you call someone, please? | 誰か呼んでもらえますか |
地下鉄の英語で路線と方向を読む|line・northbound・inbound・uptownの4語
改札を抜けたら、次は方向です。
日本の駅では行き先の駅名で方向を選びますが、海外では方角の語で書かれていることがあります。
Cambridge Dictionary の northbound のページを開いたところ、英英の欄の語義は1つだけでした。
going or leading towards the north
「北へ向かう、北へ通じる」という語義です。
northbound・southbound・eastbound・westbound の4語は、すべてこの形です。方角+bound で「その方角行き」になります。
もうひとつよく見るのが inbound です。
Cambridge Dictionary の inbound の英英の欄も語義は1つでした。
travelling towards a particular point
「ある地点へ向かって移動している」という語義です。
駅の表示では、多くの場合その地点が中心街になります。つまり inbound は都心方面、outbound は郊外方面という読み方になります。
ニューヨークの表示でよく見るのが uptown と downtown です。
Cambridge Dictionary の uptown の英英の欄はこう書かれていました。
in or towards the northern part of a city or town
「町や都市の北側にある、または北側へ向かう」という語義です。
downtown のほうはこうです。
in or to the central part of a city
「都市の中心部にある、または中心部へ向かう」という語義です。
辞書で確かめられるのはここまでです。どの駅のどのホームにどの語が掲げられているかは、私は現地で数えていません。ですから「この街ではこう書いてある」とは書きません。
代わりに、その場で1回聞けば終わる一文を持っておいてください。
Is this the right platform for Times Square?
「タイムズスクエアへ行くにはこのホームで合っていますか」という意味です。
platform も辞書で確かめました。Cambridge Dictionary の英英の欄には語義が10個あり、駅のホームは2つ目です。
a long, flat raised structure at a railway station, where people get on and off trains
「駅にある、人が電車に乗り降りするための細長い一段高い構造物」という語義です。
残り9個は、演壇・政党の公約・コンピュータの基盤・厚底の靴など、駅とは無関係でした。
それでも駅の中で platform と言えば、相手は迷わずホームの話だと受け取ります。場所が意味を決めてくれるからです。
パリのように、方向が終点の駅名で書かれている国もあります。
Wikipedia の Paris Métro の項には、進行方向は各路線の最終停車駅、つまり終点で示されると書かれていました。
その終点を表す語が terminus です。Cambridge Dictionary の英英の欄の語義は1つだけでした。
the last stop or the station at the end of a bus or train route
「バスや電車の路線の終点、または終端の駅」という語義です。
出典=Cambridge Dictionary|northbound/Cambridge Dictionary|inbound/Cambridge Dictionary|uptown/Cambridge Dictionary|downtown/Cambridge Dictionary|platform/Cambridge Dictionary|terminus(いずれも2026年9月17日取得)
急行に乗ってしまわないための一言
ニューヨークの地下鉄には、同じホームに各駅停車と急行が来ます。
Wikipedia の New York City Subway の項にはこう書かれていました。
Normally, the outer two are used by local trains, while the inner one or two are used by express trains.
「通常は外側の2本の線路を各駅停車が、内側の1本か2本を急行が使う」という記述です。
急行に乗ると、降りたい駅を素通りします。これが海外の地下鉄でいちばん多い乗り間違いです。
乗る前にこう聞けば防げます。
Does this train stop at Canal Street?
「この電車はキャナルストリートに停まりますか」という意味です。
同じ項によると、この路線網は運行中の駅が423、路線が36、系統が25です。
出典=Wikipedia|New York City Subway(2026年9月17日取得)
地下鉄の英語で「何駅目ですか」と「終電は何時ですか」を聞く2つの一文
乗ってしまえば、あとは降りる駅を間違えないことだけです。
車内放送が聞き取れないとき、隣の人に聞くならこの一文です。
How many stops to Oxford Circus?
「オックスフォードサーカスまで何駅ですか」という意味です。
stop は「停車」です。station ではなく stop を使うと、数を聞いていることが一発で伝わります。
相手は指を立てて「three」とだけ返してくることが多いです。
それで足ります。会話を続ける必要はありません。
次の駅で降りるのかを確かめたいときは、こうです。
Is the next stop Oxford Circus?
「次の駅はオックスフォードサーカスですか」という意味です。
もう1つ、夜に持っておきたいのが終電の一文です。
What time is the last train?
「終電は何時ですか」という意味です。
行き先まで確かめたいなら、後ろに足します。
What time is the last train to Heathrow?
「ヒースロー行きの終電は何時ですか」という意味です。
終電の時刻は路線と曜日で変わります。私は各路線の時刻を確かめていないので、この記事には時刻を書きません。駅の窓口で聞いてください。
終電を逃したかもしれないときの一文も置いておきます。
Have I missed the last train?
「終電はもう出てしまいましたか」という意味です。
地下鉄の英語で相手が言ってくる言葉と、聞き取れなかったときの逃げ方
自分が言う英語より、相手が返してくる英語のほうが難しいのが駅です。
駅で飛んでくる言葉を、意味だけ先に並べておきます。
| 聞こえてくる英語 | 意味 | どうすればいいか |
|---|---|---|
| Mind the gap. | ホームと電車の隙間に注意 | 足元を見て乗ります |
| Stand clear of the doors. | ドアから離れてください | 一歩下がります |
| This is a Circle line service. | これはサークル線の電車です | 路線名を聞き取ります |
| Change here for the Victoria line. | ヴィクトリア線はここで乗り換えです | 降りるかどうか決めます |
| This station is closed. | この駅は閉鎖中です | 次の駅まで乗ります |
| Please touch out. | 出るときにカードを当ててください | 読み取り機を探します |
| Take the stairs on your left. | 左の階段を使ってください | 左を見ます |
concourse という語も駅の表示でよく見ます。
Cambridge Dictionary の英英の欄の語義は1つだけでした。
a large space or room in a public building such as a station or airport that people meet in or pass through
「駅や空港のような公共の建物の中で、人が集まったり通り抜けたりする広い空間」という語義です。改札の手前の広いところだと思ってください。
聞き取れなかったときは、黙らないことだけを決めておきます。
| 言いたいこと | 英語 |
|---|---|
| もう一度お願いします | Could you say that again, please? |
| ゆっくり言ってください | Could you speak more slowly, please? |
| 書いてもらえますか | Could you write it down? |
| 地図で指してもらえますか | Could you show me on the map? |
| 英語があまり話せません | I don’t speak much English. |
この5つを持っていれば、どの駅でも会話が途中で終わりません。相手は必ず別の言い方で返してくれます。
出典=Cambridge Dictionary|concourse(2026年9月17日取得)
地下鉄の英語でやってはいけない3つの言い方
最後に、言わないほうがいい形を3つだけ挙げます。
1つ目|イギリスで subway と言って階段を探す
すでに見たとおり、ロンドンでの subway は歩行者用の地下通路です。
通じなかったのではなく、通じすぎて別の場所に案内されます。
相手は親切に答えています。だからその場で気づきにくく、時間だけが消えます。
2つ目|metro station を metro house のように言い換える
駅は station です。ほかの語に置き換える必要はありません。
subway station、Tube station、metro station、MRT station。呼び名だけ差し替えて、station はそのまま残します。
3つ目|出るときにカードを当てずに改札を抜ける
tap out が要る国で当て忘れると、最大運賃を取られることがあります。
Wikipedia の Oyster card の項に、当て忘れは maximum fare を招くと書かれていました。
日本の改札と同じ動きをしているだけなのに、気づかないところでお金が減る。これがいちばん後味の悪い失敗です。
地下鉄の英語でよくある質問
subway と言ったら本当に通じないのですか
アメリカとカナダでは、そのまま通じます。
Wiktionary の subway の項では、鉄道の意味に Canada, US, Scotland, South Africa の札が付いていました。
通じないのではなく、イギリスでは別のものを指すというだけです。
the Underground と the Tube はどちらを言うべきですか
どちらでも通じます。
Cambridge Dictionary では tube の語義の1つが London’s underground train system と書かれており、underground の語義の1つが地下の鉄道と書かれています。
迷ったら the Tube です。短くて言い切りやすく、口が止まりません。
metro はヨーロッパ以外でも使えますか
Wikipedia の Rapid transit の項には、英語を母語としない話し手のあいだで metro がいちばん多く使われていると書かれています。
ですから、英語が第一言語ではない国では metro のほうが速く伝わることがあります。
ただし、その国の路線が公式に何と名乗っているかは国ごとに違います。看板の語を優先してください。
改札で駅員に声をかけるとき、何と切り出せばいいですか
Excuse me. の4文字で足ります。
そのあとに、この記事の表から1文を選んで続けてください。
丁寧な前置きを長くするより、短く言い切って相手の返事を待つほうが、駅では話が進みます。
路線は line と言えばいいですか
ロンドンでは Central line、Victoria line のように line が付きます。
パリでは Wikipedia の Paris Métro の項によると、路線は1から14までと 3bis・7bis の番号で呼ばれています。
ベルリンでは Wikipedia の Berlin U-Bahn の項によると、U1 から U9 までの番号です。
番号の路線では、line 4 のように line と番号を並べれば通じます。
地下鉄の英語はこの1文だけ覚えて帰ってください
長く書きましたが、持って帰るのは1文で足ります。
Excuse me, where is the metro station?
「すみません、地下鉄の駅はどこですか」という意味です。
metro の部分だけを、行き先に合わせて差し替えてください。
アメリカなら subway、ロンドンなら Tube、ドイツなら U-Bahn、シンガポールなら MRT です。
station はどこでも station のまま。動かすのは呼び名の1語だけです。
改札で不安になったら、もう1文だけ足します。
Do I need to tap out?
「出るときもカードを当てますか」という意味です。
この2文で、地下鉄に乗る前と降りたあとの、いちばん困る2か所が埋まります。
あとは看板の語を読んで、その土地の呼び名をそのまま口に出すだけです。
この記事に書いた語義の数と数字は、すべて2026年9月17日にページを開いて確かめたものです。
運賃や時刻は変わります。出発前に、行き先の路線のページでもう一度確かめてください。
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