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領収書の英語はreceiptとinvoiceで分かれます|辞書42語と英政府・EUのVATルールを読んで並べ直しました

海外のレジで、支払いが終わった直後のことでした。

店員さんが小さな紙をちぎって、カウンターの横のかごに、ぽいと投げ入れます。

あれは自分が持って帰る紙なのか、お店が捨てる紙なのかが分かりません。

会社に出す分だから紙が要る、と頭では分かっています。

それでも、口から出てきたのは「あー」という音だけでした。

後ろの人がもう荷物をカウンターに置き始めていて、考える時間は残っていません。

ホテルのフロントでも、同じところで足が止まります。

チェックアウトのときに差し出された紙を見ると、上のほうに invoice と印刷されていました。

受け取ったのは領収書のつもりだったのに、紙のほうは違う名前を名乗っています。

タクシーを降りるときも、運転手さんがメーターを指さして何かを聞いてきます。

その質問が「紙は要るか」なのか「おつりは要るか」なのかが、その場では判別できません。

レストランでは、もっと分かりにくいことが起きます。

アメリカの店員さんは check と言い、イギリスの店員さんは bill と言い、どちらも同じ紙を指しています。

同じ紙なのに名前が3つも4つもある、という状態が、その場の混乱をそのまま作っています。

領収書の英語でつまずく理由は、単語を知らないからではありません。

日本語の「領収書」という1語が引き受けている仕事を、英語は4つも5つもの別々の語に分けて配っているからです。

そのうえ、その分け方は国ごとの税の決まりに紐づいていて、語の選び方が法律の側から決まっている場所があります。

この記事では、Cambridge Dictionary で receipt・invoice・bill・check・cheque・tab・proof of purchase・itemize・itemized・voucher・docket・slip・statement・refund・expense・reimburse・claim・charge・VAT・tax・tax-free・duty-free・print・copy・stamp・issue・total・subtotal・split・separate・detailed・record・purchase・change・till・cashier・cash・sign・signature・email・deduct・audit の42語を実際に引いて、語義の数をひとつずつ数えました。

あわせて、イギリス政府のVATの記録の決まり、イギリス政府の買い物と税の案内、イギリス政府の免税買い物の案内、欧州委員会の請求書の決まり、EUのYour Europeの買い物とVATのページ、アメリカの内国歳入庁の出版物463、アメリカの内国歳入庁の記録の保存の案内という、7つの公的ページを開いています。

出典として並べたのは、この記事を書きながら実際に開けたページだけです。

開けなかったページのURLや、そこに書いてあるはずの数字は、1行も書いていません。

読み終わったときに手元に残るのは、覚えるべき単語の一覧ではありません。

レジの前で口に出す、短い英文がいくつか残ります。

それだけで、紙をもらう場面はほとんど片づきます。

TOC

領収書の英語は「Can I have a receipt?」の1文で足ります|先に結論

紙をもらいたいときに必要なのは、この1文です。

Can I have a receipt?

領収書をもらえますか、という意味です。

この文は、私が作った例文ではありません。

Cambridge Dictionary のビジネス英語セクションで receipt を引くと、1番目の語義に添えられている最初の例文が、そのまま Can I have a receipt? です。

辞書が自分で「領収書がほしいときはこう言う」と見せてくれている文です。

相手が誰であっても、この形はそのまま通ります。

もう少していねいにしたいなら、can を could に替えるだけで足ります。

Could I have a receipt, please?

領収書をいただけますか、という意味です。

タクシーのように、降りぎわの数秒しかない場面なら、もっと短くしても通じます。

Receipt, please.

領収書をお願いします、という意味です。

この短い形も、辞書の中に近い例文が立っています。

アメリカ英語セクションの receipt の1番目の語義に添えられている例文が Ask the taxi driver for a receipt. で、タクシーの運転手に領収書を頼みなさい、という意味です。

タクシーという場面そのものが、辞書の例文欄に置いてあります。

そして、会社の経費として出す紙が要るなら、足す文がもう1つあります。

I need it for my company.

会社に出すので必要です、という意味です。

この1文を足すと、相手の出してくる紙の種類が変わることがあります。

レジから出る細長い紙ではなく、店名と住所と税番号が印刷された紙を、奥から持ってきてくれる場面が出てきます。

この4文だけで、レジ・ホテル・タクシーの3つの場面はほとんど終わります。

このあとの章で、なぜこの短い文で足りるのかを、辞書の語義の数と公的ページの原文の両方から確かめていきます。

なぜ領収書の英語で口が止まるのか|receipt の語義の数

日本語の「領収書」は、お金を払った証拠の紙をまず指します。

英語の receipt は、そこよりずっと広い場所に立っています。

Cambridge Dictionary の英英セクションで receipt を名詞として引くと、番号のついた語義が4個並びます。

1番目が「something such as a piece of paper or message proving that money, goods, or information have been received」です。

お金や品物や情報を受け取ったことを証明する、紙やメッセージのようなもの、という意味になります。

語義の中に a piece of paper or message と書いてあって、紙に限定されていません。

この語義に添えられた例文が「Make sure you are given a receipt for everything you buy.」で、買ったものすべてについて領収書をもらうようにしなさい、という意味です。

もう1つの例文が「More retailers are switching to email receipts instead of paper.」で、紙の代わりにメールの領収書へ切り替える小売店が増えている、という意味になります。

メールで届くものも receipt だと、辞書の例文が先に書いています。

2番目の語義は「the act or state of receiving money or goods」で、お金や品物を受け取るという行為そのもの、または受け取っている状態を指します。

例文が「Goods will be delivered on receipt of payment」で、支払いを受け取りしだい品物が届く、という意味です。

ここでの receipt は紙ではなく、受け取るという出来事のほうを指しています。

3番目は「the amounts of money received during a particular period by a business」で、ある期間に事業が受け取った金額のことです。

例文が「The theatre’s receipts for the winter were badly down.」で、その劇場の冬の売上がひどく落ち込んだ、という意味になります。

4番目は「proof of something」で、何かの証拠、という広い意味です。

例文が「The Governor says he has the receipts to prove the president never called him.」で、知事は大統領が一度も電話してこなかったことを証明する証拠を持っていると言っている、という意味になります。

買い物とまったく関係のない「証拠」という意味まで、同じ語の中に入っています。

アメリカ英語セクションの receipt は、語義が2個に減ります。

1番目が「a piece of paper which proves that money or goods have been received」で、お金や品物を受け取ったことを証明する紙、という意味です。

この語義の例文が「Ask the taxi driver for a receipt.」で、旅行者がいちばん使う場面がそのまま置いてあります。

2番目は「the act of receiving something, esp. of money or goods」で、受け取るという行為のほうです。

例文が「We are awaiting receipt of your check.」で、あなたの小切手が届くのを待っています、という意味になります。

ビジネス英語セクションの receipt は、語義が3個です。

1番目が「a piece of paper that shows the price of something that you have bought and proves that you have paid for it」で、買ったものの値段が書いてあって、支払いを済ませたことを証明する紙、という意味になります。

この語義だけが、日本語の「領収書」とほぼぴったり重なります。

そしてこの語義に添えられている例文が、この記事の結論に置いた Can I have a receipt? です。

同じ語義には「Always get a receipt when you withdraw cash from a machine.」という例文もあって、現金を機械から引き出すときは必ず控えを取りなさい、という意味になります。

3つ目の例文は「a credit card receipt」という短い組み合わせで、カードの控えを指しています。

2番目の語義は「the act of receiving something」で、受け取るという行為です。

例文が「I acknowledge receipt of the sum of £10,000.」で、1万ポンドを受領したことを確認します、という意味になります。

3番目は「the total amount of money received by a business or government」で、事業や政府が受け取った金額の合計です。

例文の1つが「Tobacco tax receipts fell by $6.9 million or about 1.1%.」で、たばこ税の税収が690万ドル、率にして約1.1パーセント減った、という意味になります。

英英4個・米2個・ビジネス3個で、3つのセクションを足すと9個です。

そのうち、レジでほしい紙を指しているのは英英の1番目と米の1番目とビジネスの1番目の3つだけです。

耳が止まるのは当たり前で、語そのものがこれだけ広い範囲を引き受けています。

出典=Cambridge Dictionary|receipt

receipt と invoice の違い|2つの領収書の英語を辞書で並べ直した結果

ホテルのフロントで invoice と書かれた紙を渡されて、面食らうことがあります。

この2語の違いは、辞書の語義を並べるとすぐに分かります。

Cambridge Dictionary の英英セクションで invoice を名詞として引くと、語義は1個だけです。

その語義が「a list of things provided or work done together with their cost, for payment at a later time」です。

提供されたものやこなされた仕事を、その費用と一緒に並べた一覧で、あとで支払ってもらうためのもの、という意味になります。

for payment at a later time の一節が、invoice の正体をひとことで言い切っています。

invoice は「これから払ってください」の紙で、receipt は「もう払いました」の紙です。

この向きの違いが、2語を分けている唯一の芯です。

英英セクションの invoice の例文が「Invoices must be submitted by the 24th of every month.」で、請求書は毎月24日までに提出しなければならない、という意味になります。

提出するのは代金を受け取る側なので、この例文でも向きは同じです。

アメリカ英語セクションの invoice も、名詞の語義は1個です。

「a statement listing goods or services provided and their prices, used in business as a record of sale」で、提供した品物やサービスとその値段を並べた書面で、取引の記録として商売で使うもの、という意味になります。

例文が「You need to have a copy of your original invoice if you want a refund.」で、返金がほしいなら元の請求書の控えが必要です、という意味です。

返金を受けるときに要る紙として、receipt ではなく invoice が例文に立っています。

ビジネス英語セクションの invoice の語義も1個で、「a document that lists things provided or work done, gives their cost, and asks for payment」です。

提供されたものを並べ、費用を示し、支払いを求める書面、という意味になります。

この語義の例文の1つが「The supplier must issue an invoice for all taxable supplies.」で、供給者は課税対象の供給すべてについて請求書を発行しなければならない、という意味です。

must issue という法律まじりの言い方が、辞書の例文の中に入っています。

この一節は飾りではなく、このあとの章で読むイギリスとEUの決まりに、そのままつながっています。

invoice には動詞もあって、英英セクションでは語義が1個です。

「to supply an invoice」で、請求書を出す、という意味になります。

例文が「We’ll invoice you for parts and labour.」で、部品代と工賃をあとで請求します、という意味です。

ホテルが invoice と書いた紙を出してくるのは、宿泊料を会社に請求する形の取引を想定しているからです。

すでに支払いが済んでいて、支払い済みの証拠がほしいなら、こう言えば通ります。

Could I have a receipt showing that it’s paid?

支払い済みだと分かる領収書をいただけますか、という意味です。

請求書に「支払い済み」の印を押してもらう形でも、実務上は足ります。

Could you stamp it as paid?

支払い済みのスタンプを押してもらえますか、という意味です。

この stamp という語も、辞書を引くと押印の意味がはっきり立っています。

ビジネス英語セクションの stamp を動詞として引くと語義は1個で、「to use a tool to put a date, an address, or other mark on a document or an object, usually as proof of something」です。

日付や住所などの印を書類や物に押す道具を使うこと、たいていは何かの証明として、という意味になります。

その語義の例文が「The invoice was stamped with the date that payment had been received.」で、その請求書には支払いを受け取った日付が押されていた、という意味です。

請求書に日付を押して領収書として使う、という実務が、辞書の例文にそのまま書かれています。

出典=invoice/stamp

レストランの領収書の英語|米checkと英billの割れ方

食事が終わったあとにテーブルへ運ばれてくる紙は、国によって呼び名が変わります。

アメリカでは check、イギリスでは bill が使われます。

この割れ方は、辞書の中でもきれいに分かれています。

Cambridge Dictionary の英英セクションで check を名詞として引くと、語義が10個並びます。

1番目は点検や確認、3番目は格子柄、7番目はチェックマーク、8番目と9番目はチェスの王手、10番目はアイスホッケーのチェックです。

4番目が「a bill in a restaurant, etc.」で、レストランなどの勘定書、という意味になります。

その語義の例文が「Can I have the check, please?」で、お勘定をお願いします、という意味です。

10個のうち、食事の勘定を指すのは1個だけです。

2番目の語義は「US spelling of cheque」で、イギリス英語の cheque のアメリカ式のつづりです。

同じ check という語が、勘定書と小切手の両方を引き受けています。

アメリカ英語セクションの check は、名詞の語義が7個です。

1番目は小切手で、語義は「a printed form, used instead of money, to make payments from your bank account」です。

4番目が「a request for payment of money owed to a restaurant, or the piece of paper on which it is written」で、レストランへの支払いの請求、またはそれが書かれた紙、という意味です。

その例文が「Waiter, may I have the check, please?」で、店員さんへの呼びかけごと例文に入っています。

ビジネス英語セクションの check は名詞の語義が8個で、5番目が「a piece of paper given to you when you have finished eating at a restaurant, showing how much money you owe」です。

食事が終わったときに渡される、いくら払うかが書かれた紙、という意味になります。

例文が「Can we have the check, please?」で、複数人で来たときの形になっています。

一方の bill は、英英セクションで名詞の語義が9個もあります。

1番目が「a request for payment of money owed, or the piece of paper on which it is written」で、支払いを求める請求、またはそれが書かれた紙、という意味です。

その語義の例文に「They asked the waitress for the bill.」が入っていて、レストランで店員さんに勘定を頼む場面が直接示されています。

3番目は議会にかける法案、4番目はアメリカの紙幣、8番目は鳥のくちばし、9番目は帽子のつばです。

勘定書と法案とくちばしが、同じ1語の中に同居しています。

アメリカ英語セクションの bill は名詞の語義が5個で、2番目が「A bill is also a check.」という短い1文です。

アメリカの辞書のほうが、bill を check で言い換えて説明しています。

ビジネス英語セクションの bill は名詞の語義が6個で、3番目が「a piece of paper given to you when you have finished eating at a restaurant, showing how much money you owe」です。

この語義の文は、同じセクションの check の5番目とまったく同じ書き方になっています。

その例文が「Could we have the bill please?」で、check 側の例文と形もそろっています。

辞書が同じ定義文を2つの見出しに割り当てているので、どちらを使っても意味は変わりません。

ここで大事なのは、check も bill も「これから払う紙」だということです。

食事のあとに欲しい支払い済みの紙は、check でも bill でもなく receipt です。

払う前に呼ぶ紙と、払ったあとにもらう紙で、語を切り替えるのが実際の運用になります。

払う前は、この2文のどちらかで足ります。

Could we have the check, please?

お勘定をお願いします、というアメリカ側の言い方です。

Could we have the bill, please?

お勘定をお願いします、というイギリス側の言い方です。

払ったあとは、こう足します。

And a receipt, please.

それと領収書をお願いします、という意味です。

なお cheque のほうは、英英セクションで語義が1個しかありません。

「a printed form, used instead of money, to make payments from your bank account」で、勘定書の意味は入っていません。

つまり cheque と綴った場合は小切手だけを指し、レストランの勘定書にはなりません。

出典=check/bill/cheque

tabとproof of purchase|会社に出す領収書の英語の周辺語

バーで飲んでいると、店員さんが tab という語を使ってきます。

この語は、領収書そのものではなく「まだ払っていない記録」を指します。

Cambridge Dictionary のビジネス英語セクションで tab を名詞として引くと、語義が5個並びます。

5番目が「a record of what you have ordered or used but not yet paid for, especially in a bar or restaurant」です。

注文したり使ったりしたけれどまだ払っていないものの記録、とくにバーやレストランで、という意味になります。

but not yet paid for の一節が、tab と receipt をきれいに分けています。

この語義の例文が「Just put it on the tab, please.」で、それはツケにしておいてください、という意味です。

もう1つの例文が「I ordered drinks for everyone, even though this was all going on my tab.」で、全部自分のツケになるのに全員分の飲み物を頼んだ、という意味になります。

英英セクションの tab は名詞の語義が7個で、7番目が「the total money charged in a restaurant or hotel for food, drinks, etc.」です。

1番目から6番目は、紙や金属の小さな札、缶のプルタブ、たばこ、画面のタブ、キーボードのタブ位置で、支払いとは関係がありません。

支払いの意味は、7個のうち最後の1個だけです。

アメリカ英語セクションの tab は名詞の語義が3個で、3番目が「an amount charged for a service or for a meal in a restaurant」です。

例文が「He offered to pick up the tab for lunch」で、昼食代を持つと申し出た、という意味になります。

pick up the tab はおごるという意味で、領収書をもらうことではありません。

バーで最後に紙が欲しいときは、tab を閉じる言い方から入ります。

Can I close my tab and get a receipt?

ツケを精算して領収書をもらえますか、という意味です。

会社に出す紙の話になると、もう1つ出てくる語があります。

proof of purchase という3語の組み合わせで、これは辞書に1つの見出し語として立っています。

Cambridge Dictionary のビジネス英語セクションで引くと語義は1個で、「a document that shows that you have paid for something, for example, a receipt」です。

何かの代金を払ったことを示す書類、たとえば領収書、という意味になります。

語義の中で for example, a receipt と言い換えられていて、receipt がその代表例だと辞書が書いています。

この語義の例文が「We offer a full refund with proof of purchase.」で、購入の証明があれば全額返金します、という意味です。

もう1つが「You’ll be asked to provide proof of purchase, if you return goods.」で、返品するときは購入の証明を求められます、という意味になります。

返品のときに求められるのは receipt そのものではなく、購入を証明できる書類です。

レジの紙をなくしてしまったときは、この語を使うと話が早く進みます。

I lost the receipt. Is a card statement enough as proof of purchase?

領収書をなくしました、カードの明細は購入の証明として足りますか、という意味です。

この文の中の statement も、辞書を引くと支払いの記録として立っています。

英英セクションの statement を名詞として引くと語義は3個で、2番目が「a record of the amounts of money paid into and taken out of your bank account during a particular period of time」です。

ある期間に口座へ入ったお金と出たお金の記録、という意味になります。

ビジネス英語セクションの statement は語義が3個で、3番目が「a printed or electronic document showing that money has been paid or received」です。

お金が払われた、あるいは受け取られたことを示す書面という点で、receipt の役目に重なります。

voucher という語も、旅行中によく紙の名前として出てきます。

アメリカ英語セクションの voucher は語義が1個で、「a piece of paper that is a record of money paid or one that can be used to pay for particular goods or services」です。

支払いの記録の紙、または特定の品物やサービスの支払いに使える紙、という意味になります。

その例文が「Just present your travel voucher to the airline ticket agent, and she will give you the tickets.」で、旅行のバウチャーを航空券のカウンターで見せれば券が出ます、という意味です。

英英セクションの voucher は語義が2個で、1番目は割引や支払いに使える紙、2番目はアメリカの学費の補助券です。

voucher はこれから使う紙で、receipt はもう使い終わった紙です。

docket という語を使う国もあります。

ビジネス英語セクションの docket は語義が3個で、1番目が「an official document describing something that has been sold or taken to a customer」です。

売られたもの、または客へ届けられたものを記した公式の書類、という意味になります。

例文が「The docket must be signed by the customer as proof of delivery.」で、配達の証明として客の署名が要る、という意味です。

docket は受け取りの証明で、支払いの証明ではありません。

出典=tab/proof of purchase/statement/voucher/docket

明細つきの領収書の英語|itemised receipt

会社に出す紙で、合計金額だけでは足りないことがあります。

何をいくつ買ったのかが1行ずつ並んでいる紙が要る、という場面です。

そのときに使う語が itemize で、イギリス式の綴りは itemise になります。

Cambridge Dictionary の英英セクションで itemize を動詞として引くと、語義は1個です。

「to list things separately, often including details about each thing」で、物事を別々に並べる、たいていそれぞれの詳細も入れて、という意味になります。

その語義の例文が「We asked for an itemized bill, listing all our phone calls and how long they were.」です。

通話の1件ずつと、それぞれの長さが並んだ明細つきの請求書を頼んだ、という意味になります。

辞書の例文そのものが、明細を頼むという行動を描いています。

ビジネス英語セクションの itemize は語義が2個で、1番目が「to list things such as payments or charges separately, usually including details about each」です。

その例文の1つが「Please itemize your expenses when submitting claims for reimbursement.」で、経費の精算を出すときは明細に分けてください、という意味になります。

経費精算という場面が、そのまま辞書の例文の中に入っています。

2番目の語義は「to list all of the amounts on which you do not have to pay tax」で、税金がかからない金額を全部並べる、という意味です。

形容詞の itemized も、別の見出し語として立っています。

ビジネス英語セクションの itemized は語義が2個で、1番目が「if a bill, bank statement, etc. is itemized the things are listed separately usually including details about each one」です。

その語義の例文の1つが「These costs must be fully itemized, including number of hours and cost per hour.」で、時間数と1時間あたりの費用まで含めて完全に明細化しなければならない、という意味になります。

レジで明細つきの紙がほしいときは、この1文で足ります。

Could I have an itemised receipt?

明細つきの領収書をいただけますか、という意味です。

アメリカで言うなら、綴りを itemized に変えるだけです。

Could I have an itemized receipt?

意味は同じで、明細つきの領収書をいただけますか、となります。

detailed という語を使っても伝わります。

英英セクションの detailed は形容詞の語義が1個で、「containing a lot of information or paying a lot of attention to details」です。

多くの情報を含んでいる、または細部に注意を払っている、という意味になります。

ただし detailed は「詳しい」という広い語で、1行ずつ並べるという形までは指定しません。

明細の1行ずつが確実にほしいなら、itemised のほうが狙いがはっきりします。

明細の中で合計の手前に出てくる金額には、subtotal という名前が付いています。

英英セクションの subtotal は語義が1個で、「the total of one set of numbers to which other numbers will be added」です。

ほかの数字が足される前の、ひとかたまりの合計、という意味になります。

アメリカ英語セクションの subtotal の例文が「Add the tax to the subtotal.」で、小計に税を足しなさい、という意味です。

レシートの上から2番目にある数字が subtotal で、いちばん下が total です。

英英セクションの total は名詞の語義が1個で、「the amount you get when several smaller amounts are added together」です。

小さな金額をいくつも足し合わせたときに出る額、という意味になります。

レジの紙を読むときは、この2語の位置関係さえ分かっていれば迷いません。

出典=itemize/itemized/detailed/subtotal/total

イギリスの領収書の英語|政府の原文で読む VAT invoice

イギリスで会社に出す紙がほしいとき、店員さんが VAT invoice という語を使うことがあります。

この語は日常語ではなく、政府が中身まで決めている書類の名前です。

イギリス政府のVATの記録に関する案内には、VAT invoice に載せる項目が1つずつ並んでいます。

原文は「You must show the following details on any VAT invoices you issue」と書き出したうえで、11行の項目を並べています。

通し番号、供給の時点、発行日、供給者の名前と住所とVAT登録番号、供給を受ける人の名前と住所、品物やサービスを特定できる説明、数量と税率と税抜きの金額、税抜きの総額、現金割引の率、税込みで示すVATの総額、単価の11個です。

日本の領収書では要らない「VAT登録番号」が、必須の項目として入っています。

同じ案内は、発行までの期限もはっきり書いています。

原文が「Normally you must issue a VAT invoice within 30 days of the date you make the supply」で、通常は供給の日から30日以内に発行しなければならない、という意味です。

その場でもらえなくても、あとから出してもらえる余地が制度として残っています。

そして、旅行者にとっていちばん効くのが金額の線引きです。

小売店について、原文は「There’s no requirement to issue a VAT invoice for retail supplies to unregistered businesses」です。

小売の売上については、登録していない相手にVAT invoice を出す義務はない、という意味になります。

続けて「As a retailer, you may assume that no VAT invoice is required unless your customer asks for one」とあります。

客が頼まない限り出さなくてよい、と政府の文書が書いています。

つまり、黙っていると紙は出てきません。

頼んだ場合の扱いは、金額で2つに分かれます。

1回の供給が250ポンド以下なら、店の名前と住所とVAT登録番号、供給の時点、品物の説明、税率ごとの税込み金額と税率、だけを書いた簡略版で足ります。

250ポンドを超えて請求書を求められた場合は、完全版か修正版のVAT invoice を出さなければならない、と原文は続けます。

250ポンドという1つの数字が、紙の中身を切り替えるスイッチになっています。

小売店以外の事業者にも、同じ250ポンドの線が引かれています。

原文が「If you’re not a retailer and the total value of your supply does not exceed £250 you may issue your customer with a simplified invoice」です。

保存期間についても、同じ案内に書かれています。

原文が「Generally, you must keep all your business records for VAT purposes for at least 6 years」で、VATのための記録は原則6年間保存しなければならない、という意味です。

もらった紙を捨てるかどうかの判断も、この6年という数字が背景にあります。

現金で払ったときの扱いも、1行だけ書かれています。

原文が「If asked, you must give your customer a receipt for the amount and date it」で、求められたら金額の領収書を出して日付を入れなければならない、という意味です。

買い物の側から書かれた別の政府ページには、レシートの読み方が書いてあります。

原文が「Sometimes VAT is shown on a separate line. This does not mean you’re paying extra – it just shows how much tax is included in the price.」です。

VATが別の行に出ていることがあるが、それは余分に払っているという意味ではなく、価格に含まれている税額を示しているだけ、という意味になります。

同じページは「Any VAT due is already included in the price of something you buy in a shop. No tax is added when you pay.」とも書いています。

イギリスの店頭価格は税込みで、レジで税が足されることはありません。

この1行を知っているだけで、レシートを見て慌てる場面が1つ減ります。

現場で使う文は、金額の線引きに合わせて2つ用意しておくと迷いません。

Could I have a VAT invoice, please?

VAT invoice をいただけますか、という意味です。

Could you put my company name and address on it?

会社名と住所を入れてもらえますか、という意味です。

出典=GOV.UK|Record keeping (VAT Notice 700/21)/GOV.UK|Tax on shopping and services: Where you see VAT

EUの領収書の英語の2階建て構造|欧州委員会の表

EUの中で買い物をすると、紙の種類が2階建てになっていることに気づきます。

欧州委員会の税関税制総局が出している請求書の案内に、その2階建てがそのまま表で並んでいます。

左の列が full invoice、右の列が simplified invoice という見出しになっています。

full invoice の側に並んでいる項目は10個です。

発行日、請求書を特定する通し番号、供給者の氏名と住所、客の氏名と住所、客が納税義務を負う場合の客のVAT番号、品物やサービスの説明と数量、税や値引きを除いた単価、取引または支払いの日付、適用した税率と支払うべき税額、税率ごとの内訳、の10個です。

客の氏名と住所が、EUの完全版では必須の項目として並んでいます。

一方の simplified invoice の側は、項目が4個しかありません。

発行日、供給者のVAT番号、供給された品物やサービスの種類、支払うべき税額またはそれを計算するのに必要な情報、の4個です。

10個が4個に減るので、簡略版には自分の名前も住所も載りません。

会社の経理に出す紙として名前が要るなら、簡略版では足りないことになります。

同じページには、誰に対して請求書が必要かも書いてあります。

原文が「An invoice is required for VAT purposes under EU rules for most business-to-business (B2B) supplies and for certain business-to-consumer (B2C) transactions.」です。

EUの決まりでは、ほとんどの企業間の供給と、一部の企業から消費者への取引について、VATのための請求書が必要になる、という意味です。

旅行者は消費者なので、原則として請求書が義務づけられる側ではありません。

それでも各国の国内法で、個人向けにも請求書を求めている国があると同じページが書いています。

原文が「An invoice may be required for supplies to private individuals other than those listed under B2C transactions section above.」です。

続けて「In such cases, the invoices do not necessarily need to contain all the information required for full VAT invoices.」とあります。

その場合の請求書は、完全版に求められる情報を全部そろえる必要はない、という意味になります。

電子化についても、同じページが立場をはっきり書いています。

原文が「Electronic invoices are equivalent to paper invoices.」で、電子の請求書は紙の請求書と同等、という意味です。

メールで届くPDFでも、紙と同じ扱いになります。

保管の場所も自由です。

原文が「Businesses are generally free to store invoices where and how they like」で、事業者は請求書をどこにどう保管してもおおむね自由、という意味になります。

EUで紙を頼むときに足しておくと効く1文は、これです。

Could you send it to my email?

メールで送ってもらえますか、という意味です。

この email という語も、辞書では受け渡しの道具として立っています。

Cambridge Dictionary のビジネス英語セクションで email を名詞として引くと語義は2個で、2番目が「a message or document, or a set of messages or documents, sent using this system」です。

document という語が語義に入っているので、書類を送る文脈でそのまま使えます。

出典=European Commission|VAT invoicing/Cambridge Dictionary|email

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