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乾杯の英語はCheers!の一言で足ります|辞書26語と英米日独の法令を読んで、飲まない人の乾杯まで並べ直しました

乾杯の英語はCheers!の一言で足ります|辞書26語と英米日独の法令を読んで、飲まない人の乾杯まで並べ直しました
乾杯の英語はCheers!の一言で足ります|辞書26語と英米日独の法令を読んで、飲まない人の乾杯まで並べ直しました

乾杯の英語で最初に口が止まるのは、テーブルの全員がグラスを持ち上げて、一斉に何かを言う直前の数秒です。

日本語なら「乾杯」の一語で済みます。

英語の席では、同じ乾杯の場面で次の3つが聞こえてきます。

  • Cheers!
  • Here’s to you!
  • I’d like to propose a toast.

乾杯の訳語として覚えた toast をそのまま叫んでよいのかどうか、その場では判断がつきません。

この記事は、その数秒で言う一文を先に決めて、残りを辞書と法令の数字で並べ直したものです。

Cambridge Dictionary で乾杯の場面に出てくる26語を引き、1ページに並ぶ語義を数えました。

数えたのは学習者向け辞典・米語辞典・ビジネス辞典の欄に並ぶ語義の合計で、26語を合わせると206個になります。

あわせて、次の公的な原文を読みました。

  • 英国政府 GOV.UK の2ページ(若者と飲酒・飲酒運転の上限)
  • 米国の連邦法 23 U.S.C. §158
  • 日本の二十歳未満の飲酒を禁じる法律
  • ドイツの青少年保護法の第1条と第9条
  • 米国 NIAAA(国立アルコール乱用・依存症研究所)と英国 NHS の量の定義
  • 日本の警察庁の飲酒運転のページ

出典として並べたのは、この記事を書きながら実際に開けたページだけです。

開けなかったページの内容は一文字も書いていません。

この記事は、お酒を飲むことを勧める記事ではありません。

乾杯はグラスを上げる動作のことで、中身が水でもジュースでも同じ英語で加われます。

飲めない人、飲まない人、運転する人がそのまま使える言い方も、同じ重さで並べます。

TOC

乾杯の英語は「Cheers!」の一言|toastより先に結論

結論から書きます。

Cheers!

グラスを持ち上げて、この一語を言えば乾杯になります。

Cambridge Dictionary の学習者向け辞典は、cheers の1個目の語義を「a friendly expression said just before you drink an alcoholic drink」と定めています。

お酒を飲む直前に言う、親しみのこもった言葉という意味です。

米語辞典の欄では「a friendly expression spoken before tasting a drink; a toast」となっていて、飲み物の種類を限っていません。

米語辞典の cheers の定義には、alcohol の語が入っていません。

何に乾杯するのかを言い足したいときは、もう1文あります。

Here’s to you!

Cambridge Dictionary は here’s to … を「said when asking a group of people to hold up their glasses and then drink as an expression of good wishes to someone or hope for the success of something」と定義しています。

誰かへのお祝いや、何かがうまくいくことを願って、みんなにグラスを上げてもらうときの言葉です。

辞書の例文は、結婚した2人に向けた乾杯の形でした。

Here’s to the happy couple!

旅先の食事で口に出す乾杯の英語は、この Cheers! と Here’s to 〜! の2つで足ります。

toast は、その乾杯を「出来事」として名詞や動詞で話すときの語です。

口に出す掛け声と、出来事を呼ぶ名前を分けておくと、グラスを持った瞬間に迷わなくなります。

乾杯を英語でtoastと訳すとズレる場所|辞書に並ぶtoastの語義9個

「乾杯」を英語にしようとすると、まず toast という語が思い浮かびます。

ところが Cambridge Dictionary で toast を引くと、1個目の語義は乾杯ではありません。

「sliced bread made warm, crisp … and brown by being put near a high heat」、つまり焼いたパンのトーストです。

toast のページに並ぶ語義は、学習者向け辞典で5個、米語辞典で4個、合わせて9個でした。

  • 名詞1:焼いたパン(a slice of toast)
  • 名詞2:短いスピーチのあと、グラスを持ち上げて飲み、相手へのお祝いや敬意を表すこと
  • 動詞1:パンなどをこんがり焼くこと
  • 動詞2:くだけた言い方で、体や体の一部を暖めること
  • 動詞3:グラスを持ち上げて飲み、お祝いや敬意を表すこと

5個のうち乾杯に当たるのは名詞と動詞の1個ずつで、残りの3個はパンと暖まることの話です。

toastの1個目の語義はパンという並びは、学習者向け辞典でも米語辞典でも変わりません。

乾杯の名詞の語義には「after a short speech」、短いスピーチのあとで、という条件まで付いています。

米語辞典も同じで、「a short speech in honor of someone or in celebration of something, followed by everyone present taking a drink」と、スピーチのほうが先に来ています。

toast は掛け声ではなく、スピーチが付いた小さな儀式の名前です。

toast の品詞は名詞と動詞だけで、cheers のような感動詞(exclamation)の欄はありません。

グラスを上げた瞬間に一語で言う掛け声として辞書に載っているのは、cheers のほうです。

toast を使うのは、propose a toast(乾杯の音頭を取る)や drink a toast to 〜(〜に乾杯する)のように、動作を組み立てるときです。

学習者向け辞典の例文を1つ引きます。

Champagne corks popped and the guests drank a toast to the happy couple.

シャンパンの栓が抜かれ、招待客は新しい夫婦のために乾杯した、という文です。

乾杯という出来事を話すなら toast、その場で言うなら cheers、と覚えておけば取り違えません。

cheers・toast・propose・raise・salute を乾杯の英語として並べたときの語義の数の違い

乾杯の場面に出てくる語を、Cambridge Dictionary の語義の数で並べ直しました。

  • here’s to …:2個
  • drink to:2個
  • cheers:4個
  • toast:9個
  • drink:9個
  • salute:10個
  • glass:12個
  • propose:12個
  • raise:20個

いちばん少ないのは here’s to … と drink to の2個ずつで、どちらも乾杯の意味しか持っていません。

次に少ないのが cheers の4個です。

cheers の4個の内訳は、乾杯の言葉が学習者向け辞典と米語辞典に1個ずつ、残りの2個が「ありがとう」と「さようなら」でした。

後ろの2個には、どちらも UK informal(英国のくだけた言い方)の印が付いています。

英国で Cheers と言われたら、乾杯ではなくお礼か別れのあいさつのこともある、ということです。

残りの語は、乾杯以外の語義のほうが多くを占めます。

  • raise(20個):上げる・増やす・育てる・お金を集める・昇給など。グラスの話は raise your glasses という組み合わせでしか出てこない
  • propose(12個):計画を提案する・人を推薦する・結婚を申し込む・乾杯の音頭を取る・〜するつもりだ
  • salute(10個):軍隊式の敬礼と礼砲が中心。人や業績をたたえる語義はあるが、グラスや飲み物の話はない
  • drink(9個):液体を飲むことと、お酒を飲むことの両方

乾杯の語義は学習者向け辞典の4個目で、「to ask people at a formal social occasion to express their good wishes or respect for someone by holding up their glasses」という定義でした。

改まった集まりで、人々にグラスを上げてもらい、誰かへのお祝いや敬意を表してもらう、という意味です。

propose の乾杯の語義には、formal social occasion(改まった集まり)という場面の指定が入っています。

乾杯の英語として口に出す候補は、cheers と here’s to … の2つに絞れます。

toast と propose は、その乾杯を段取りとして話すときに使う語です。

食事の席で使う乾杯の英語|Cheers! と Here’s to 〜 の使い方

Here’s to のうしろに乾杯の相手を置く

Here’s to のうしろには、人でも出来事でも入ります。

Here’s to our trip!

旅に乾杯、という形です。

Here’s to Ken!

人の名前を入れると、その人への乾杯になります。

Cambridge Dictionary の米語辞典は here’s to を「let us drink to the health or success of someone or something」と定義しています。

誰かの健康か、何かの成功のために飲もう、という意味です。

乾杯の相手が人なら健康、出来事なら成功を願う、というのが here’s to の中身です。

同じ意味を動詞で言うのが drink to で、辞書の例文はこうでした。

Let’s drink to Jessica and wish her well in her new job.

ジェシカの新しい仕事がうまくいくように乾杯しよう、という文です。

相手の乾杯の言葉に応えるときは I’ll drink to that! で、これも辞書の例文にそのまま載っています。

例文は2人の掛け合いになっています。

“Here’s to a prosperous future.” “I’ll drink to that!”

I’ll drink to that! は「賛成、それに乾杯」と相手の言葉に乗る、決まった返し方です。

drink to の定義は、グラスを同時に上げてから飲むことで、中身がお酒であるという条件は入っていません。

水のグラスでも、この返しは同じ形で使えます。

グラスを合わせる音は clink

グラスを軽く合わせる動作は、英語では clink で表します。

clink の語義は4個で、学習者向け辞典の動詞の定義は次のとおりです。

to (cause something to) make a short ringing sound like pieces of glass or metal knocking lightly together

ガラスや金属が軽く当たって鳴る、短い音という意味です。

米語辞典の drink to の定義には「often touch them together」、グラスをよく触れ合わせる、という一節が入っています。

ただし定義の言葉は often(よく)で、必ず合わせるとは書いていません。

toast と drink to の定義に必ず入っているのは、グラスを持ち上げることと、そのあとで飲むことの2つです。

グラスを合わせられない離れた席の人とも、持ち上げて飲めば、定義の上では乾杯になります。

乾杯のあと、水や飲み物のおかわりを頼む場面もすぐにやってきます。

同じ飲み物をもう1杯頼む一文は、おかわりの英語をCan I have another one?の1文にまとめた記事で読めます。↓

歓迎会や結婚式で使う乾杯の英語|propose a toast の言い方

音頭を取る側の1文

改まった席で乾杯の音頭を取るときは、propose a toast を使います。

I’d like to propose a toast.

乾杯の音頭を取らせてください、という意味です。

Cambridge Dictionary の学習者向け辞典は、この先を一続きの例文で見せています。

Now, if you’d all please raise your glasses, I’d like to propose a toast to the bride and groom.

では皆さん、グラスをお上げください、新郎新婦に乾杯したいと思います、という文です。

この1文の中に、音頭を取る側の英語が3つそろっています。

  • Now:場の注意を集める一語
  • if you’d all please raise your glasses:全員にグラスを上げてもらう頼み方
  • I’d like to propose a toast to 〜:誰に乾杯するかを言う部分

音頭を取る側の英語は、この例文の the bride and groom を別の名前に差し替えるだけで組み立てられます。

米語辞典の例文でも、乾杯の相手は to のあとに短く置かれています。

Ted raised his glass and proposed a toast “to absent friends.”

to absent friends は、この場にいない友人たちへ、という意味です。

音頭に応える側の動き

音頭を取る人が話している間は、グラスを持って待ちます。

toast の動詞の語義は「to hold up your glass and then drink as an expression of good wishes or respect」で、グラスを上げることと飲むことがこの順番で並んでいます。

応える側が口に出す言葉として辞書に載っているのは、Cheers! と I’ll drink to that! の2つです。

応える側は、音頭の人が言った to のうしろの言葉を聞き取れれば十分です。

誰に乾杯しているのかさえ分かれば、あとはグラスを上げて Cheers! と言うだけで加われます。

誕生日の席では、乾杯の前にケーキやろうそくの段取りが入ります。

誕生日を店で祝うときの予約から乾杯までの流れは、誕生日の英語をIt’s my birthday.の一文から組み立てた記事で読めます。↓

お酒を飲まない人の乾杯の英語|mocktail と soft drink の伝え方

飲まないと伝える1文

乾杯に加わることと、お酒を飲むことは別のことです。

drink to の定義はグラスを上げて飲むことで、中身がお酒であるという条件は入っていません。

I’m not drinking tonight. Could I have a soft drink?

今夜は飲みません、ソフトドリンクをもらえますか、という意味です。

soft drink の語義は2個で、学習者向け辞典は「a cold, usually sweet, drink that does not contain alcohol」です。

冷たくて、たいていは甘い、アルコールの入っていない飲み物を指します。

soft drink は「アルコールが入っていない」が定義の芯で、甘いかどうかは usually(たいてい)にとどまります。

甘くないものがよければ、辞書の例文にある May I have a glass of water? がいちばん短い頼み方です。

お酒の入らないカクテルは mocktail と呼びます。

お酒の入らない飲み物を指す2語は、どちらも語義が1個しかありません。

  • mocktail:a cocktail (= mixed drink) that does not contain any alcohol(お酒の入らないカクテル)
  • non-alcoholic:A non-alcoholic drink does not contain alcohol(アルコールの入っていない飲み物)

メニューで探すなら、Do you have any non-alcoholic drinks? と聞く形になります。

sober には、お酒を出さない集まりを指す語義もあります。

学習者向け辞典の3個目は「(of an occasion) at which no alcohol is served or drunk」で、例文は When you are planning a sober wedding, don’t forget to include some non-alcoholic sparkling wine. でした。

運転する人を指す designated driver

グループの中で運転を受け持つ人は、英語で designated driver と呼びます。

学習者向け辞典の定義を引きます。

one person in a group who agrees not to drink alcohol in order to drive the other people to and from a place where they will drink alcohol

お酒を飲む場所への行き帰りに、ほかの人を乗せて運転するため、飲まないことを引き受けた1人という意味です。

日本の警察庁が呼びかけている「ハンドルキーパー運動」も、これと同じ形をしています。

ハンドルキーパー運動は、グループが車で飲食店に行くときにお酒を飲まない人を1人決め、その人が飲食のあとで仲間を自宅まで送り届ける飲酒運転防止の運動です。

協力している飲食店の中には、ハンドルキーパーにバッジなどの目印を付けてもらって酒類を出さないようにしたり、ソフトドリンクを無料で出したりする店舗もあります。

英語で言うなら I’m the designated driver. の1文で、乾杯にはソフトドリンクのグラスで加われます。

sober の1個目の語義は「not having drunk alcohol or not affected by alcohol」で、お酒を飲んでいない、またはお酒の影響を受けていない状態のことです。

例文の Are you sober enough to drive, Jim? は、運転できるくらいしらふなのか、と相手に確かめる文です。

飲酒年齢という公的ルールがある|乾杯の英語で確かめた英米日独の線引き

乾杯の英語を覚えても、乾杯のグラスに何を入れてよいかは国ごとの法律が決めます。

旅先の店で年齢を確かめられたときに飛んでくる英語も、ここで一緒に並べます。

英国の18歳と、16歳・17歳の食事の例外

英国政府 GOV.UK のAlcohol and young peopleのページは、18歳未満の人について次の4つを違法としています。

  • for someone to sell you alcohol:誰かが18歳未満の人にお酒を売ること
  • to buy or try to buy alcohol:18歳未満の人がお酒を買うこと、買おうとすること
  • for an adult to buy or try to buy alcohol for you:大人が18歳未満の人のためにお酒を買うこと、買おうとすること
  • to drink alcohol in licensed premises (such as a pub or restaurant):パブやレストランのような許可を受けた店で、18歳未満の人がお酒を飲むこと

例外は1つだけです。

16歳か17歳の人は、大人と一緒なら、食事に合わせてビール・ワイン・シードルを飲むことができます。

ただし買うことはできず、原文も「drink (but not buy)」と括弧で念を押す書き方です。

英国の18歳の線には、16歳・17歳が大人と食事をする場面だけの例外があります。

18歳未満の人が公共の場でお酒を飲んでいると、警察に止められたり、罰金を科されたり、逮捕されたりすることがあります。

5歳未満の子どもにお酒を与えることも違法です。

米国の21歳と連邦法

米国の連邦法 23 U.S.C. §158 の題名は National minimum drinking age、全国最低飲酒年齢です。

この条文は、21歳未満の人によるお酒の購入や公の場での所持を合法にしている州には、連邦の道路予算の一部を渡さないと定めています。

差し止める額は、その州に配分される額の8%です。

米国の21歳は、連邦政府が道路予算を通じて各州にそろえさせている線です。

年齢の確認で出てくる語が ID で、Cambridge Dictionary の ID の語義は9個でした。

動詞の ID には「to ask someone for identification to prove who or how old they are」という語義があり、身分証を見せて、誰なのか、何歳なのかを証明するよう求めることを指します。

例文はこうです。

They IDed me when I tried to buy a beer.

ビールを買おうとしたら身分証を求められた、という意味になります。

名詞の例文には Do you have any ID? があり、身分証を持っているかを聞く形です。

underage の語義は2個で、「younger than the lowest age at which a particular activity is legally or usually allowed」でした。

日本の二十歳と条文の言い回し

日本では、二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律(大正十一年法律第二十号)の第一条が「二十歳未満ノ者ハ酒類ヲ飲用スルコトヲ得ス」と定めています。

お酒を売ったり出したりする営業者は、二十歳未満の人が飲むと知りながら売ったり出したりしてはいけません。

同じ条文は、営業者に年齢の確認などの必要な措置をとるよう求めています。

第三条により、二十歳未満の人が飲むと知りながら売ったり出したりした者は、50万円以下の罰金です。

日本の線は20歳で、英国の18歳とも米国の21歳ともそろっていません。

ドイツの16歳と、それ以外のお酒

ドイツの青少年保護法(Jugendschutzgesetz)第9条は、飲食店や売り場など公の場で、ビール・ワイン・ワインに似た飲み物・スパークリングワインと、それらを割った飲み物を16歳未満の人に出すことを禁じています。

それ以外のお酒は、Kinder und Jugendliche(子どもと青少年)に出してはいけません。

同じ法律の第1条は、子どもを14歳未満、青少年を14歳以上18歳未満と定めています。

ドイツでは、ビールやワインは16歳、それ以外のお酒は18歳が線です。

さらに第9条は、青少年が親権者と一緒にいる場合には、ビールやワインの16歳の線を外しています。

甘いアルコール飲料には「Abgabe an Personen unter 18 Jahren verboten」、18歳未満への販売禁止という表示が義務づけられています。

旅先で乾杯の席に未成年の家族がいるなら、その国の線をこの4か国のように原文で確かめるのが確実です。

乾杯のあとの運転は数字で禁じられている|乾杯の英語と飲酒運転の線引き

乾杯のあとの帰り道にも、国ごとに数字で線が引かれています。

英国政府 GOV.UK のThe drink drive limitのページは、イングランド・ウェールズ・北アイルランドと、スコットランドで別の上限を置いています。

  • 呼気100mlあたり:イングランド・ウェールズ・北アイルランドは35マイクログラム、スコットランドは22マイクログラム
  • 血液100mlあたり:80ミリグラムと50ミリグラム
  • 尿100mlあたり:107ミリグラムと67ミリグラム

同じ英国の中でも、スコットランドの上限はほかの地域より低く置かれています。

この上限が何杯分に当たるかは人によって違い、正確には言えません。

お酒の影響を左右するのは、体重・年齢・性別・代謝、飲んだお酒の種類と量、直前に食べたもの、そのときのストレスの度合いです。

日本では、警察庁のページが酒気帯び運転の基準を呼気1リットルあたり0.15mg以上と定めています。

0.15mg未満でも、酒気を帯びて車両を運転することは法律で禁じられています。

罰則は、運転した人だけにかかるわけではありません。

  • 酒気帯び運転をした人:3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
  • 酒酔い運転をした人:5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
  • 酒気帯び運転の車にお酒を出した人・同乗した人:2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
  • 酒酔い運転の車にお酒を出した人・同乗した人:3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

日本では、運転する人にお酒を出した人や、その車に乗った人も罰せられます。

乾杯の席で designated driver の一語を知っておく理由は、この数字です。

運転しない帰り方を選ぶなら、店を出たあとはタクシーを呼ぶ場面になります。

乗ってから降りるまでに使う言い方は、タクシーの英語を乗車から降車までの6場面に並べた記事で読めます。↓

乾杯の英語で出てくるグラスの量|pint・shot・standard drink の読み方

乾杯の飲み物を頼むときは、量を表す語がメニューに並びます。

pint の語義は3個で、学習者向け辞典の1個目は「a measure for liquid equal to about half a litre」、2個目は「a pint of beer」でした。

英国の NHS は、アルコール単位の計算例で1パイントを568mlとして計算しています。

米語辞典の pint は「1/2 quart or about 0.47 liter」で、英国の568mlより少ない量です。

同じ pint でも、英国は568ml、米語辞典の定義では約0.47リットルです。

shot の語義は24個で、飲み物の語義が2つ並んでいます。

  • a small amount of a strong alcoholic drink:強いお酒の少量
  • a small amount of a non-alcoholic drink with a strong taste or effect:味や効き目の強い、お酒でない飲み物の少量

glass の語義は12個で、「a type or amount of drink contained in a glass」、グラスに入った飲み物の量そのものを指す語義もその1つです。

英国の NHS は、1ユニットを純アルコール10ml、重さにして8gとしています。

NHS の表のうち、グラスの大きさが分かる行は次の4つです。

  • 蒸留酒のシングル1杯(25ml・40%):1ユニット
  • ワインの小グラス(125ml・12%):1.5ユニット
  • ワインの標準グラス(175ml・12%):2.1ユニット
  • ワインの大グラス(250ml・12%):3ユニット

ワインは同じ「1杯」でも、グラスの大きさで小と大の間に2倍の差があります。

米国では、NIAAAが standard drink(標準的な1杯)を純アルコール約14gと定めています。

1 standard drink に当たる量は、次の3つです。

  • 12オンスの5%のビール
  • 5オンスの12%のワイン
  • 1.5オンスの40%の蒸留酒

英国の1ユニットは8g、米国の1 standard drink は約14gで、同じ「1杯」の数え方でも中身が違います。

量が分からないときは、Is that a small glass? のように、指さして大きさを確かめる聞き方ができます。

相手が言ってくる乾杯の英語|返ってくる文と、聞き取れないときの逃げ方

乾杯の前後には、店員や同じテーブルの人から決まった文が飛んできます。

  • Do you have any ID?:身分証はありますか(年齢の確認)
  • It’s my round. / He bought a round of drinks:全員分の1杯を自分が買う
  • Shall I put it on your tab?:あとでまとめて払う伝票に付けるか
  • Last orders, please!:閉店前の最後の注文
  • Bottoms up!:一緒に飲む直前の、親しみをこめた掛け声

round の語義は31個で、この記事で引いた26語の中で最も多くなりました。

その中に「drinks that you buy for a group of people」、グループの全員に買う飲み物、という語義があります。

例文は He bought a round of drinks to say thank you. で、お礼のしるしに全員に1杯ずつおごった、という意味です。

round は、乾杯の席では「全員分の1杯」を指す語として出てきます。

誰かが全員分を払う流れになっても、自分の分を自分で払いたいときは、その場で伝えて構いません。

自分の分だけ払いたいときに切り出す一文は、割り勘の英語をCan we split the bill?の1文にまとめた記事で読めます。↓

tab の語義は17個で、ビジネス辞典に「a record of what you have ordered or used but not yet paid for, especially in a bar or restaurant」があります。

バーやレストランで、注文したけれどまだ払っていないものの記録、つまりつけの伝票のことです。

例文の I ordered drinks for everyone, even though this was all going on my tab. は、全員分の飲み物を頼み、それが全部自分のつけになった、という文でした。

残りの2つは、どちらも語義が1個だけの語です。

  • last orders:in a British pub, the last drinks that customers are allowed to buy just before the bar closes(英国のパブで、閉まる直前に客が買える最後の飲み物)
  • bottoms up:sometimes said by people in a friendly way just before drinking an alcoholic drink together(一緒に飲む直前に、ときどき親しみをこめて言う言葉)

bottoms up の定義は sometimes(ときどき)で始まり、いつも言う掛け声としては定義されていません。

聞き取れなかったときは、Sorry? と短く聞き返して、もう一度言ってもらいます。

飲み物を勧められて断りたいときは、I’m fine, thanks. か I’ll stick to water. のように、断る理由を言わずに済む文があります。

乾杯の英語でやりがちな取り違え|cheers の「ありがとう」と「さようなら」の呼び分け

英国の cheers は、乾杯の場面以外でも使われます。

Cambridge Dictionary の学習者向け辞典が cheers に並べる3個の語義は、次の順番です。

  • 1個目:お酒を飲む直前に言う、親しみをこめた言葉
  • 2個目:UK informal、「thank you」の意味
  • 3個目:UK informal、「goodbye」の意味

2個目の例文は、席を取っておいたよ、と言われて、ありがとう、と返す場面です。

“I’ve saved you a seat.” “Cheers, mate.”

3個目の例文は、じゃあね、と言われて、またね、来週、と返す場面でした。

“Bye.” “Cheers, see you next week.”

英国の店で会計のあとに Cheers と言われたら、それは乾杯ではなく、ありがとうかさようならです。

乾杯の Cheers! にはグラスが付いてきて、お礼の Cheers にはグラスが付いてきません。

もう1つの取り違えは health です。

cheers の例文では、乾杯の言葉に health が添えられています。

Cheers! Your good health.

health の語義は10個で、どれも体の状態や医療、組織の状態の話でした。

health の語義そのものに乾杯の意味はなく、Your good health. は「あなたの健康に」という乾杯の決まった言い回しとして例文に出てきます。

乾杯の意味を持っているのは cheers のほうで、health はその後ろに添えられる語です。

salute を乾杯の意味で使うのも、Cambridge Dictionary の10個の語義からは外れます。

kampai と chin-chin は、Cambridge Dictionary に見出し語がありませんでした。

乾杯の英語についてよくある質問

乾杯の英語で「Kanpai!」は通じますか?

Cambridge Dictionary には、kampai の見出し語がありません。

この記事で引いた26語のうち、乾杯の掛け声の語義を持つのは cheers、here’s to …、bottoms up の3つです。

英語の席で確実に乾杯の言葉として受け取られるのは Cheers! です。

日本の話をしたいときは、In Japan, we say “kanpai.” のように、日本語の言葉だと前置きしてから紹介する形になります。

乾杯の英語は飲まない人も言っていいですか?

言って構いません。

米語辞典の cheers の定義は「a friendly expression spoken before tasting a drink」で、飲み物の種類を限らない書き方です。

drink to の定義も、グラスを上げてから飲むことだけで、中身の条件は入っていません。

水やソフトドリンクのグラスでも、乾杯の言葉と動作は同じです。

乾杯の英語はtoastとcheersのどちらですか?

その場で口に出す掛け声なら Cheers! です。

toast の品詞は名詞と動詞だけで、感動詞の欄がありません。

toast は I’d like to propose a toast. や We toasted the happy couple. のように、乾杯という出来事を話すときに使います。

掛け声は cheers、出来事は toast と分けておけば迷いません。

乾杯の英語で改まった言い方はありますか?

改まった席では、propose a toast を使います。

I’d like to propose a toast to 〜.

propose の乾杯の語義は「at a formal social occasion」、改まった集まりで、という場面の指定付きです。

この1文で、誰に乾杯するのかまで言い切れます。

改まった席の乾杯は、to のうしろに相手の名前を置く1文で組み立てます。

乾杯の英語の席でもう1杯を断れますか?

断れます。

I’m fine, thanks. / I’ll stick to water.

どちらも、理由を言わずに断る文です。

運転するなら I’m the designated driver. と言えば、飲まない理由がそのまま伝わります。

日本では、運転する人にお酒を出した人も罰せられる決まりです。

勧める側にとっても、断る一文があることは助けになります。

覚えて帰る1文|乾杯の英語を決めるのはtoastではなく動作

最後に、乾杯の席で使う一文をもう一度置きます。

Cheers!

この一語には、toast も propose も入っていません。

乾杯の訳語として思い浮かびやすい toast は、Cambridge Dictionary では1個目の語義が焼いたパンでした。

乾杯の語義は、短いスピーチのあとにグラスを持ち上げて飲む、という儀式の説明として出てきます。

乾杯の英語を決めているのは単語ではなく、グラスを上げて飲むという動作です。

飲まない人も同じ動作で加われることは、cheers と drink to の定義が中身の条件を置いていないことから読み取れます。

そのうえで、グラスに入れてよいものと、そのあとに運転してよいかは、英国・米国・日本・ドイツのそれぞれの法律が数字で決めています。

この記事で数えた語と語義の数

Cambridge Dictionary の1ページに並ぶ語義(学習者向け辞典・米語辞典・ビジネス辞典の合計)を、多い順に並べました。

  • round:31個
  • shot:24個
  • raise:20個
  • tab:17個
  • glass・propose:12個ずつ
  • health・salute:10個ずつ
  • toast・drink・ID:9個ずつ
  • sober:8個
  • sip(ビジネス辞典の略語2個を含む)・alcohol:5個ずつ
  • cheers・clink:4個ずつ
  • pint:3個
  • here’s to …・drink to・soft drink・designated driver・underage:2個ずつ
  • mocktail・non-alcoholic・bottoms up・last orders:1個ずつ

26語を合わせた語義は206個で、乾杯の意味しか持たない語は here’s to … と drink to と bottoms up でした。

グラスを口に運ぶ動作は sip で、学習者向け辞典の語義は「to drink, taking only a very small amount at a time」、少しずつ飲むことです。

乾杯のあとの料理を頼む一文は、レストランの注文の英語をI’ll have 〜の型で席順に並べた記事で読めます。↓

参考文献

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