予約サイトの座席表を開いたまま、通路側の席をどう指定するのか、その英語が出てこなくて十分ほど固まったことはないでしょうか。
四角が並んでいて、色が三種類あって、マウスを乗せると値段が出ます。
窓側はもう埋まっていて、残っているのは真ん中ばかりで、通路のすぐ横の四角だけが妙に高い。
それでも通路のそばに座りたい。
十二時間のフライトで、トイレに三回は立ちたいからです。
隣の人に「すみません」と言って膝の上を越えていく、あの申し訳なさを避けたいからです。
でも英語でどう書けばいいのか分からない。
通路は road ではない気がします。
corridor だと建物の廊下のようだし、passage だと地下道のようです。
そして空港のカウンターでも同じことが起きます。
係員が顔を上げて何かを聞いてきます。
最後のほうに「ウィンドウ」という音だけが聞こえたので、反射的に「イエス」と答えてしまう。
搭乗券を受け取って番号を見ると、真ん中の席でした。
機内に入ってからも続きます。
自分の席にすでに誰かが座っている。
通路側を取ったはずなのに、通路の反対側の窓際に案内される。
一列後ろの人と替わってもらえれば家族三人が並べるのに、その一言が出てこない。
つまずく理由は、単語を知らないからではありません。
通路側の席をあらわす英語はたった二語で、しかもそのうち一語は日本人がほぼ全員すでに知っている単語です。
止まるのは、その二語をどの動詞にぶら下げればいいのか、そして相手が何を聞き返してくるのかを知らないからです。
この記事では Cambridge Dictionary の英語辞典で42語を実際に引いて、語義がいくつ並ぶかを1語ずつ数えました。
数えた語義は合計429個でした。
あわせて、米国連邦規則集14編121.585条「Exit seating」、米国官報に載った運輸省の規則案「Family Seating in Air Transportation」(2024年8月9日・89 FR 65272)、英国民間航空局(CAA)の報告書 CAP 1709「Paid-for allocated seating in aviation: an update」、同じCAAが2025年2月に出した手数料の比較表、米デルタ航空の運送約款、そして米運輸省の家族着席ダッシュボードの保存版を読みました。
出典として並べたのは、この記事を書きながら実際に開けたページだけです。
開けなかったページの内容と数字は、1文字も書いていません。
通路側の英語は「Could I have an aisle seat?」の1文|window より先に押さえる結論
結論から書きます。
Could I have an aisle seat?
通路側の席をもらえますか、という意味です。
この一文を、チェックインカウンターでも、自動機の前で係員を呼んだときでも、搭乗ゲートでも、機内の客室乗務員に対しても、そのまま使えます。
通路側は aisle seat です。
窓側は window seat、真ん中は middle seat になります。
この三語だけで、機内のすべての席を言い分けられます。
三列並びなら窓側・真ん中・通路側の三つしかありません。
二列並びなら窓側と通路側の二つだけです。
もし相手が忙しそうで、丁寧に組み立てる余裕がないときは、単語だけでも通ります。
Aisle seat, please.
通路側をお願いします、という意味です。
すでに座席が割り当てられていて、それを変えてほしいときは動詞を change にします。
Could you change my seat to an aisle seat?
私の席を通路側に変えてもらえますか、という意味です。
通路側が残っていないかもしれない、という前提で聞くならこうなります。
Is there an aisle seat available?
通路側は空いていますか、という意味です。
この四つのうちどれを使っても、相手が理解するものは同じです。
覚えるのが一つだけなら、いちばん上の Could I have an aisle seat? にしてください。
理由は三つあります。
ひとつめは、Could I have 〜 が座席にもドリンクにも毛布にも使える型なので、機内で何度も再利用できることです。
ふたつめは、Can I ではなく Could I にしておくと、混雑した窓口でも角が立たないことです。
みっつめは、aisle seat という二語が名詞のかたまりなので、文法を組み立てずに丸ごと口から出せることです。
そして、この一文を言う前に知っておいたほうがいい事実がひとつあります。
座席の割り当ては、航空会社の約款の上では最後まで確定した約束になっていません。
米デルタ航空の運送約款(Domestic General Rules)には、時刻表・飛行時間・機種・座席の割り当てといった細目は保証されず、この契約の一部を構成しません。
同じ条は、デルタが自社の運航上の必要に応じ、単独の裁量で座席の割り当てを変更できると定めています。
席は当日まで確定しません。
だから通路側の英語は、予約のときに1回言えば終わるものではありません。
予約・チェックイン・ゲート・機内の4か所で同じことを言い直せる形にしておくのが、実務としての答えになります。
ここから先は、この一文がなぜ足りるのか、そして相手が何を言い返してくるのかを、辞書の語義と各国の原文でほどいていきます。
通路側の英語でまず固まる理由|aisle の語義5個と、s を読まない綴り
Cambridge Dictionary で aisle を引くと、語義が5個並びます。
内訳は、英英の学習者辞典に2個、米語の辞典に1個、ビジネス英語の辞典に2個です。
英英の学習者辞典の最初の語義は、a long, narrow space between rows of seats in an aircraft, cinema, or church でした。
航空機、映画館、教会の座席の列と列のあいだにある、細長い空間、という説明です。
aisle は通路ではなく隙間です。
座席の列に挟まれた細長い隙間、というのがこの語の中身なので、道路の road や建物の corridor とは重なりません。
二番目の語義は、a long, narrow space between the rows of shelves in a large shop でした。
大きな店の棚と棚のあいだ、という意味です。
スーパーで「三番通路」と言うときの通路が、これと同じ語です。
米語の辞典の語義は1個で、between rows of seats in an aircraft, theater, church, etc., or between the rows of shelves in a store と、飛行機と店の棚を1文にまとめていました。
ビジネス英語の辞典は語義が2個で、しかも順番が逆でした。
1番目が大きな店の棚と棚のあいだ、2番目が飛行機や映画館の座席の列のあいだ、という並びです。
同じ見出し語なのに、辞典の種類によって「飛行機が先」か「店の棚が先」かが入れ替わります。
例文には the frozen food/home baking, etc. aisle が載っていて、冷凍食品の棚列という使い方が示されています。
Shopping online means you avoid the crowded supermarket aisles. という例文もありました。
ネットで買えば混んだスーパーの棚のあいだを通らずに済む、という意味です。
そして、この記事にとって決定的な例文が同じページに載っていました。
Would you like an aisle seat or would you prefer to be by the window?
通路側がよろしいですか、それとも窓際のほうがよろしいですか、という意味です。
見出し語の aisle に aisle seat という連語のラベルが付いた状態で、この一文が辞書に載っています。
カウンターであなたが聞かれるのは、ほぼこの形です。
同じページには I always ask for an aisle seat, not a window seat. という例文もありました。
私はいつも窓側ではなく通路側を頼みます、という意味です。
聞き取りの準備は、aisle or window という二択の音を待つことだけで足ります。
ここで本当の難所に入ります。
Cambridge Dictionary が示す aisle の発音は、英音が aɪl、米音も aɪl でした。
aisle の s は読みません。
つまり「アイスル」でも「エイズル」でもなく、「アイル」の一音節です。
同じ辞書で isle も引きました。
isle は語義が2個で、英音 aɪl、米音 aɪl でした。
語義は (used especially in place names) an island で、地名に使われる島という意味です。
例文には the Isle of Skye が載っていました。
aisle と isle は、綴りが違うのに辞書の発音記号が完全に同じです。
だから aisle の発音を覚えるときは、スコットランドのスカイ島と同じ音だと覚えてしまうのが速いです。
日本語話者がここで失敗するのは、綴りを見てから発音を組み立てようとするからです。
a-i-s-l-e という五文字を目で追うと、どうしても s の音を入れたくなります。
そして「アイスルシート」と言ってしまい、相手が一瞬止まります。
その一瞬の沈黙で自信を失い、次から window と言ってしまう。
これが「通路側に座れない日本人」が生まれる仕組みです。
対策は単純で、綴りを見ずに音だけを先に固めることです。
I’ll という短縮形と母音がほぼ同じなので、「アイル・シート」と二拍で言い切ってください。
それでも不安なら、紙に書いて見せるという逃げ道があります。
座席表の画面を指さして This one, please. でも通ります。
窓側と真ん中まで並べ直した通路側の英語|aisle seat・window seat・middle seat の語義の数
通路側だけを覚えても、窓側と真ん中が言えないと会話が一往復で終わりません。
そこで三つの席の名前を作っている語を、それぞれ辞書で引き直しました。
| 語 | 辞書全体の語義の数 | 1番目の語義 | 席の名前としての役割 |
|---|---|---|---|
| aisle | 5個 | a long, narrow space between rows of seats in an aircraft, cinema, or church | 通路側の側を決める語 |
| aisle seat | 1個 | a seat on an aircraft, train, bus, etc. or in a theatre that is next to the space that you can walk along between rows of seats | 通路側の席そのもの |
| window | 13個 | a space usually filled with glass in the wall of a building or in a vehicle | 窓側の側を決める語 |
| middle | 9個 | the central point, position, or part | 真ん中の席を決める語 |
| seat | 21個 | a piece of furniture or part of a train, plane, etc. that has been designed for someone to sit on | 三つに共通する後ろの語 |
| row | 12個 | a line of things, people, animals, etc. arranged next to each other | 前後の位置を決める語 |
注目すべきは、aisle seat だけが辞書に独立した見出しを持っていることです。
Cambridge Dictionary では aisle seat が連語として立項され、語義が1個だけ与えられています。
その語義は、a seat on an aircraft, train, bus, etc. or in a theatre that is next to the space that you can walk along between rows of seats でした。
座席の列のあいだを歩ける空間のすぐ隣にある席、という説明です。
語義が1個しかない語は、意味を取り違える余地がありません。
これが aisle seat を「丸ごと覚えるべき2語」と言い切れる根拠です。
同じ見出しには例文が三つ載っていて、そのうちのひとつが Request an aisle seat when you make your reservation. でした。
予約するときに通路側を頼みなさい、という意味です。
辞書が例文の中で、頼むタイミングを予約時だと指定しています。
もうひとつは I have to sit in the aisle seat in theatres so I can stretch my leg out. でした。
劇場では脚を伸ばせるように通路側に座らなければならない、という意味です。
通路側を選ぶ理由が脚であることまで、辞書の例文が示しています。
一方で window は語義が13個もあります。
英英の学習者辞典に6個、米語の辞典に4個、ビジネス英語の辞典に3個です。
窓ガラスのほかに、封筒の透明な窓、店のショーウィンドウ、パソコンの画面のウィンドウ、そして「好機の期間」までが同じ見出しに入っています。
a period when there is an opportunity to do something という語義がその「期間」です。
それでも window seat と2語にした瞬間、迷う余地は消えます。
middle は語義が9個で、1番目は the central point, position, or part でした。
中央の点や位置、という意味です。
同じ見出しには someone’s waist、つまり人の胴回りという語義も入っています。
Those trousers look a bit tight around your middle. という例文がそれです。
そのズボンは胴のあたりが少しきつそうですね、という意味になります。
middle seat という2語にしておけば、この語義と混ざる心配はありません。
seat は語義が21個ありました。
英英の学習者辞典に12個、米語の辞典に5個、ビジネス英語の辞典に4個です。
家具としての座面、議員の議席、取引所の会員権、乗馬のときの座り方までが同じ語に入っています。
同じ辞書のビジネス欄では、seat の語義のうち3個が議席や会員権の話でした。
それでも飛行機の席は同じ見出しの中にきちんとあります。
I got a seat on the flight to New York. という例文がそれです。
ニューヨーク便の席が取れた、という意味になります。
機内で自分の席に人が座っていたときに使える例文も、同じページにありました。
My ticket says 22D but there’s already someone in that seat.
私の券は22Dなのに、その席にもう誰かが座っています、という意味です。
座席番号を言って、状況を述べるだけで足ります。
Is this seat free? と Is this seat taken? も同じ見出しの例文に並んでいました。
前者はこの席は空いていますか、後者はこの席は使われていますかという意味で、答えの yes と no がひっくり返ります。
迷ったときは free のほうを使うと、yes が「空いている」と一致するので誤解が起きません。
予約サイトで通路側を取る英語|seat と row の語義と、座席表の画面に出る語
予約画面で通路側を確保するとき、読むべき英語は三種類しかありません。
座席の位置を示す語、空きの有無を示す語、そして金額のラベルです。
位置を示す語は、先に見た aisle・window・middle と row の四つで足ります。
row は語義が12個で、1番目は a line of things, people, animals, etc. arranged next to each other でした。
横に並んだ一列、という意味です。
同じ見出しには「口論」という語義と「ボートを漕ぐ」という語義も入っています。
a noisy argument or fight が口論、to cause a boat to move through water by pushing against the water with oars がボートを漕ぐほうです。
綴りが同じで発音が違う別の語が、同じページに同居している形です。
座席表の文脈なら、迷わず「列」の意味で読んで問題ありません。
例文には the front row と the back row が載っていて、前列と後列という言い方がそのまま示されています。
座席番号の読み方と row の位置
22D のような座席番号は、数字と文字に分けて読みます。
数字が row、つまり前後何列目かを表します。
アルファベットが、その列の中で左右どこに座るかを表します。
どの文字が通路側になるかは機種ごとに違うので、文字だけで判断せず座席表の色で確かめてください。
読み上げるときは、数字のあとに文字を続けて twenty-two D のように言います。
D や B のように聞き間違えやすい文字は、D for Delta、B for Bravo のように言い直すと一度で通ります。
空きと埋まりを示す3語
空きの有無を示す語は、available・occupied・vacant の三つです。
available は語義が5個で、1番目は able to be bought or used でした。
ビジネス英語の辞典には Business class is sold out, but there are still a few seats available in first class. という例文が載っています。
ビジネスクラスは売り切れだが、ファーストクラスにはまだ数席空きがある、という意味です。
occupied は語義が5個で、席に関わる語義は being used by someone; with someone in it でした。
誰かが使っている、という意味です。
同じ見出しの例文が The bathroom at the back of the plane was occupied, so I waited. でした。
機内後方のトイレが使用中だったので待った、という意味になります。
通路側に座りたい人がいちばん気にする場所の例文が、そのまま辞書に載っています。
vacant は語義が9個で、1番目は not filled or occupied; available to be used でした。
埋まっておらず使える、という意味です。
ただし vacant の語義の多くは求人や空き物件の話で、座席表の画面に出てくる頻度は available より低くなります。
予約を表す動詞は book と reserve の二つです。
book は語義が19個で、座席に関わる語義は to arrange to have a seat, room, performer, etc. at a particular time in the future でした。
将来の特定の時刻に席や部屋を確保する、という意味です。
reserve は語義が26個で、If you reserve something such as a seat on an aircraft or a table at a restaurant, you arrange for it to be kept for your use という語義が並んでいました。
飛行機の席やレストランのテーブルを、自分のために取っておいてもらう、という意味です。
book のほうが語義が7個少ないので、迷ったときは book で言い切って構いません。
なお、辞書の aisle seat の例文が Request an aisle seat when you make your reservation. だったことを思い出してください。
request は語義が7個で、1番目は to ask for something politely or officially でした。
丁寧に、あるいは正式に頼む、という意味です。
問い合わせフォームに書くときは、この語を動詞にして一文で済みます。
I would like to request an aisle seat for both flights.
往復どちらの便でも通路側を希望します、という意味になります。
カウンターで交わす通路側の英語|check-in と prefer の語義でつくる一問一答
カウンターは、通路側を取るいちばん確率の高い場所です。
理由は、その時点で座席表の残りが係員の画面に全部出ているからです。
check-in は語義が11個ありました。
英英の学習者辞典の1番目は、to show your ticket at an airport so that you can be told where you will be sitting and so that your bags can be put on the aircraft でした。
辞書の定義そのものに「どこに座るか告げられるために」という部分が入っています。
つまりチェックインは、荷物を預ける行為ではなく、席が決まる行為です。
ビジネス英語の辞典には Web check-in allows you to confirm flights, choose seats, and print your boarding pass. という例文が載っていました。
ウェブチェックインでは便の確認、座席の選択、搭乗券の印刷ができる、という意味です。
boarding pass は語義が2個で、a card that a passenger must have in order to be allowed to get on an aircraft or a ship でした。
飛行機や船に乗るために必ず持っていなければならない券、という意味になります。
カウンターで交わすやり取りは、次の順番でほぼ固定されています。
| 順番 | 相手が言う英語 | 日本語の中身 | あなたが返す一文 |
|---|---|---|---|
| 1 | May I have your passport, please? | パスポートを見せてください | Here you are. |
| 2 | Are you checking in any bags? | 預ける荷物はありますか | Just one, please. |
| 3 | Would you like an aisle seat or a window seat? | 通路側と窓側のどちらにしますか | An aisle seat, please. |
| 4 | I’m afraid there are no aisle seats left. | 通路側は残っていません | Could you put me on the waiting list? |
| 5 | There is an aisle seat, but it costs extra. | 通路側はありますが追加料金です | How much is it? |
| 6 | Would you like to sit together? | ご一緒の席にしますか | Yes, two seats next to each other, please. |
3番の聞き方に出てくる prefer は、語義が3個しかない語でした。
1番目は to like, choose, or want one thing rather than another で、二つのうち一方を選ぶという意味です。
Would you prefer 〜? と聞かれたら、相手は二択を提示しています。
二択で聞かれたときに yes と答えると、どちらを選んだのか伝わりません。
必ず aisle か window のどちらかを口に出してください。
同じ辞書には I’d prefer not to discuss this issue. という例文が載っていて、prefer を使った断り方の形も示されています。
6番の next to each other は、隣どうしという意味の決まった言い方です。
next to は語義が3個で、1番目は used when describing two people or things that are very close to each other with nothing between them でした。
あいだに何も無いほど近い、という意味になります。
例文には Can I sit next to the window? が載っていました。
窓のそばに座れますか、という意味です。
この型をそのまま借りて Can I sit next to the aisle? と言えば、通路側の希望が一文で伝わります。
何分前に並べば座席表に通路側が残っているのかを各社の締切の数字から逆算した話と、窓口で交わす言葉は、空港チェックインの締切時刻と窓口の15の言い方をまとめた記事で読めます。↓

通路側の英語で有料指定を確かめる言い方|英CAAの表に載る座席指定の手数料
通路側が有料になるかどうかは、航空会社と運賃の種類で変わります。
英国民間航空局(CAA)は、英国発着で利用者の多い15社について、追加料金の比較表を公表しています。
この比較表に載っている座席指定料を、原文の表記のまま並べ直しました。
| 航空会社 | CAAの表の「Advanced seat selection」欄の原文 | 日本語の中身 |
|---|---|---|
| Aer Lingus | Standard seats: from £3.99. | 標準席は3.99ポンドから |
| American Airlines | Preferred seat $4.00 – $139.00. | 優先席は4ドルから139ドル |
| British Airways | you can choose your seat for free when check-in opens (24 hours before departure) | チェックイン開始(出発24時間前)から無料 |
| easyJet | Advanced seat selection: from £0.99 / Extra legroom seats: from £7.99 | 指定は0.99ポンドから、足元の広い席は7.99ポンドから |
| Emirates | chosen for free when online check-in opens (48 hours before departure) / Advance seat selection from $7.00. | オンラインチェックイン開始(48時間前)から無料、事前指定は7ドルから |
| Lufthansa | Standard seat: from €14.00. Preferred seat: from €20.00 Extra Legroom seat: from €29.00 | 標準14ユーロ、優先20ユーロ、足元の広い席29ユーロから |
| Qatar Airways | Economy: from $9 – 250. | エコノミーは9ドルから250ドル |
| Ryanair | Standard seat: £4.50 – £15.50. Front seat: £7.00 – £21.00. Extra Legroom seat: £11.00 – £33.00. | 標準4.50〜15.50ポンド、前方7〜21ポンド、足元の広い席11〜33ポンド |
| United Airlines | Free seat selection for all fares except Basic Economy / Preferred seat choice from $24. | ベーシックエコノミー以外は無料、優先席は24ドルから |
| Wizz Air | Preferred seat: €4.00 – €60.00. | 優先席は4ユーロから60ユーロ |
この表の金額は、特記のない限り1人1区間あたりです。
往復で二人なら、同じ金額が四回かかるという読み方になります。
同じ表には、券を買う前に必ず各社の最新の料金を確かめるようにという注意書きも入っています。
CAAはこの表の前置きで、機内預け荷物や座席指定を運賃に含める会社と、別料金にする会社があると説明しています。
つまり「通路側が有料か無料か」は、その会社の商売の作り方そのものです。
無料で通路側が取れる待ち方
表の中で目を引くのは、British Airways と Emirates と Virgin Atlantic と KLM の書き方です。
いずれもチェックインが始まれば無料で席を選べます。
British Airways は出発24時間前、Emirates は48時間前という時刻まで原文に入っています。
通路側にこだわるなら、その時刻にスマホを開くのが最も安い方法になります。
ただし British Airways は、いちばん安いベーシック運賃だけを例外にしています。
United Airlines も、ベーシックエコノミーだけは座席指定が有料です。
窓口で運賃の種類を確かめるなら、この一文で足ります。
Is seat selection free with this fare?
この運賃だと座席指定は無料ですか、という意味です。
fee は語義が3個しかない語で、an amount of money paid for a particular piece of work or for a particular right or service でした。
特定の権利やサービスに対して払う金額、という意味です。
一方の charge は語義が46個もあり、この記事で数えた42語の中でもっとも多い語でした。
電気を充電する、突撃する、起訴する、といった語義まで同じ見出しに入っています。
金額のことだけを聞きたいなら、charge ではなく fee を使ったほうが誤解が起きません。
払わずに隣へ座れた人の割合
CAAは2018年に、座席指定の有料化について調査報告書 CAP 1709 を出しています。
この報告書は、英国の成人14,716人を対象にした調査を土台にしています。
そのうち直近1年間にグループで飛んだ人が4,000人以上いた、という構成です。
報告書の数字で、通路側を取りたい人にとって重要なのは次の二つでした。
ひとつめは、席が並んだ人のうち約半分、原文では52パーセントが、追加料金を払わずに並べていたという数字です。
ふたつめは、業界全体で見ると有料の座席指定のうち45パーセントは結果から見て不要だったという推計です。
この45パーセントは年間で6.8百万人から10.4百万人にあたり、金額では7,400万ポンドから1億7,500万ポンドの余計な支出になります。
払わなくても並べた可能性が、数字としてはかなり大きく残っているという話です。
同じ報告書の調べでは、座席指定料は1.99ポンドから、長距離のビジネスクラスでは100ポンドまで幅がありました。
報告書の脚注は、王立統計学会から提供された情報として、窓側と通路側の席がとくに確保されて残されることがある、と注記しています。
その結果、払わなかった人は真ん中の席になりやすい、という説明が続きます。
これは「無料で待つ」戦法の弱点を、当局の資料が明記しているということです。
席を替わってもらう通路側の英語|swap と switch と change の語義の違い
通路側が取れないまま搭乗した場合、最後の手段は隣の人に頼むことです。
ここで使える動詞は三つあり、語義の数がきれいに違います。
| 動詞 | 辞書全体の語義の数 | 席に使うときの語義 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| swap | 9個 | to give something and be given something else instead | 相手と席を交換する |
| switch | 13個 | to change suddenly or completely from one thing to another, or to exchange one person or thing with another | 交換を言い換えるとき |
| change | 40個 | 係員に自分の席を変えてもらう文脈で使う | 航空会社に頼む |
| move | 26個 | 自分が別の席へ動く文脈で使う | 空席へ移る |
いちばん短く、いちばん誤解が少ないのは swap です。
Cambridge Dictionary のビジネス英語の辞典には、swap の例文として Do you want to swap seats with me? が載っていました。
私と席を替わりませんか、という意味です。
辞書の例文がそのまま機内で使える形になっているので、これを丸ごと借りて構いません。
丁寧にしたいときは、理由を一文だけ足します。
Would you mind swapping seats so I can sit with my daughter?
娘と並んで座れるように席を替わっていただけませんか、という意味です。
switch は語義が13個ありますが、その多くは電気のスイッチと線路の分岐です。
a small device, usually pushed up or down with your finger, that controls and turns on or off an electric current が電気のスイッチ、a place on a railway track where the rails can be moved が線路の分岐です。
席の交換に使えないわけではありませんが、swap のほうが辞書の例文に近い使い方です。
change は語義が40個で、charge に次いで多い語でした。
相手が人ではなく航空会社のときは、この語を使うほうが自然に聞こえます。
Could you change my seat to an aisle seat? が、その形です。
move は語義が26個で、自分が動くという意味が中心です。
離陸後に通路側が空いているのを見つけたときは、この動詞で聞きます。
Is it all right if I move to that empty aisle seat?
あの空いている通路側の席へ移ってもいいですか、という意味です。
聞く相手は隣の人ではなく客室乗務員にしてください。
crew は語義が7個で、1番目は a group of people who work together, especially all those who work on and operate a ship, aircraft, etc. でした。
船や航空機を動かすために一緒に働く人たち、という意味です。
座席の移動を最終的に判断できるのは乗客ではなく、この crew です。
客室乗務員に頼むときの言い方と、離陸から着陸までに飛んでくる英語は、機内で客室乗務員へ話しかける言い方を場面順に並べた記事で読めます。↓

非常口の列に座る通路側の英語|米国の規則が並べる10の動作
通路側を頼むと、ときどき非常口の真横をすすめられます。
足元が広く、通路にも出やすい席です。
ただしこの列だけは、米国の規則が正面から条件を付けています。
米連邦規則集14編121.585条、表題は Exit seating です。
この条は、まず「非常口の席」の範囲そのものを言葉で決めています。
ひとつめが Each seat having direct access to an exit で、非常口へ直接出られる席という意味です。
ふたつめが Each seat in a row of seats through which passengers would have to pass to gain access to an exit, from the first seat inboard of the exit to the first aisle inboard of the exit でした。
非常口へ行くために乗客が通らなければならない列の席で、範囲は非常口寄りの最初の席から、非常口から見て内側の最初の通路まで、という意味になります。
米国の規則は、非常口の列がどこで終わるかを座席番号ではなく通路の位置で決めています。
同じ条の direct access の定義にも、同じ語が出てきます。
A passenger seat having “direct access” means a seat from which a passenger can proceed directly to the exit without entering an aisle or passing around an obstruction という一文です。
通路に入らず、障害物を回り込まずに、まっすぐ非常口へ進める席、という意味になります。
通路に一歩でも入った時点で「直接」ではなくなる、という線の引き方です。
つまり aisle は、この条文の中では単語ではなく境界線として働いています。
非常口の列に座れない7つの条件
121.585条の(b)は、非常口の席に座らせてはいけない人の条件を7つ並べています。
日本から旅行する人に関わるのは、そのうちの二つです。
ひとつめが(b)(2)で、The person is less than 15 years of age という条件でした。
15歳未満、という意味です。
15歳未満は非常口の列に座れません。
ふたつめが(b)(3)です。
The person lacks the ability to read and understand instructions required by this section and related to emergency evacuation provided by the certificate holder in printed or graphic form or the ability to understand oral crew commands という一文でした。
印刷物や図で示された緊急脱出の説明を読んで理解する力、または乗務員の口頭の指示を理解する力を欠いている人、という意味になります。
英語が聞き取れないという一点だけで、非常口の席は断られます。
これは差別ではありません。
同じ条の(a)(2)は、この判断を non-discriminatory manner、つまり差別のない形で行うよう航空会社に義務づけています。
カウンターで英語の質問が飛んでくるのは、あなたを選り分けるためではなく、規則が決めた確認の手続きです。
乗客の側にも義務があります。
(c)の Each passenger shall comply with instructions given by a crewmember or other authorized employee of the certificate holder が、それです。
乗務員や権限のある社員の指示に従わなければならない、という意味になります。
断るときに理由は要らない
(e)と(i)は、座り直したい乗客が自分から申し出られるようにしておくことを航空会社に求めています。
そして、そのすぐ後ろに決定的な一文が置かれていました。
A certificate holder shall not require the passenger to disclose his or her reason for needing reseating.
航空会社は、席を移りたい理由を乗客に明かさせてはならない、という意味になります。
理由を説明する義務は、規則の側が最初から外しています。
だから非常口の席を断るときは、理由を足さずに一文で足ります。
I’d rather not sit in the exit row. Could I have another aisle seat?
非常口の列は避けたいので、別の通路側をいただけますか、という意味です。
逆に引き受けるなら、答えは一語で足ります。
Yes, I can do that.
はい、できます、という意味になります。
会社側が動くときの言葉も同じ条の中にあります。
(k)の the certificate holder shall expeditiously relocate the passenger to a non-exit seat が、非常口以外の席へ速やかに移す、という意味です。
(g)は、少なくとも一人の必要乗務員が確認を終えるまで、タクシングもプッシュバックも許していません。
確認が終わるまで飛行機は動かないので、その場で言い切ったほうが全員が早く出発できます。
同じ条の(d)は、非常口の席の乗客が求められる動作を10個並べています。
| 番号 | 121.585条(d)の原文 | 日本語の中身 |
|---|---|---|
| 1 | Locate the emergency exit | 非常口の場所が分かる |
| 2 | Recognize the emergency exit opening mechanism | 開ける仕組みが分かる |
| 3 | Comprehend the instructions for operating the emergency exit | 操作の説明を理解できる |
| 4 | Operate the emergency exit | 実際に操作できる |
| 5 | Assess whether opening the emergency exit will increase the hazards | 開けて危険が増さないか判断できる |
| 6 | Follow oral directions and hand signals given by a crewmember | 口頭の指示と手信号に従える |
| 7 | Stow or secure the emergency exit door | 外した扉を固定できる |
| 8 | Assess the condition of an escape slide, activate the slide, and stabilize the slide | 脱出スライドを見て作動させ安定させられる |
| 9 | Pass expeditiously through the emergency exit | 速やかに通り抜けられる |
| 10 | Assess, select, and follow a safe path away from the emergency exit | 安全な経路を選んで進める |
Cambridge Dictionary で関係する語を引き直すと、exit が20個、emergency が5個、evacuation が3個、crew が7個でした。
4語を足して35個ありますが、この列で使う意味はそれぞれ1個ずつしかありません。
語義の多さは、非常口の列ではまったく邪魔になりません。
非常口の列をすすめられるのは搭乗口の直前が多く、その前後で飛んでくる言葉は、空港の出発から搭乗までを順番どおりに並べた記事で読めます。↓

家族で並ぶ通路側の英語|米運輸省が引く adjacent の線
家族で飛ぶときは、通路側かどうかより先に決まる問題があります。
そもそも隣どうしに座れるのか、です。
米運輸省は2024年8月9日の官報で、この問題に規則案を出しました。
Family Seating in Air Transportation、89 FR 65272 です。
この案は、用語の定義から始まります。
Adjacent Seats mean two or more seats positioned next to each other in the same row of the aircraft and not separated by an aisle.
隣り合った席とは、機内の同じ列で隣に並び、通路で隔てられていない二つ以上の席、という意味になります。
米国の規則案は、通路をはさんだ席を「隣」と認めていません。
案の説明部分は、わざわざ定義を置いた理由も述べています。
一部の航空会社が通路をはさんだ席を adjacent と解釈していたため、会社ごとの差をなくす、という説明です。
つまり通路は、隣と隣でないを分ける線として規則に書き込まれました。
同じ案は、対象になる人も数字で定義しています。
young child は、購入した便の出発予定日に13歳以下の個人です。
この線は2024年のFAA再授権法516条の定義に合わせたもので、原文は an individual who has not attained 14 years of age でした。
14歳に達していない者、という言い方になります。
付き添う大人は Accompanying Adult と呼ばれ、出発予定日に14歳以上で、同じ予約記録で旅行している人を指します。
別々に予約を取ると、この定義から外れます。
運輸省は規則案より前に、航空会社の約束を一覧にしたダッシュボードを公開しました。
そこに並ぶ条件の文言が Guarantees adjacent seats for a child 13 or under and an accompanying adult at no additional cost for all fare types です。
13歳以下の子どもと付き添いの大人に、追加費用なしで隣り合った席を保証する、という意味になります。
for all fare types という部分が効いていて、いちばん安い運賃でも扱いは同じです。
米国と英国で違う線の引き方
英国民間航空局は、同じ問題に別の線を引いています。
CAP 1709 の2.9項が、一緒に座るという状態を定めた箇所です。
sitting next to each other in the same row, or immediately across an aisle
同じ列で隣り合うか、通路をはさんですぐ向かいにいるか、という意味です。
英国の定義は、通路をはさんだ席も「一緒」に数えます。
三人以上の集団には続きがあります。
集団の誰かの隣に座り、ほかの人とも一列または通路一本ぶんより離れていなければ、一緒に座れているとみなす、という定め方でした。
同じ報告書の5.52項は、欧州側の指針も引いています。
GM2 CAT.OP.MPA.155(c) という番号の指針で、子どもは付き添いの大人と同じ列に座るのが望ましい、という内容です。
通路が二本ある機体では、子どもと大人を通路一本より多く隔ててはならない、という条件が付きます。
それも無理なときでも、前後一列を超えて離してはならない、と続きます。
米国は通路を境界にし、英国と欧州は通路一本までを許す、というのが実際の差です。
Cambridge Dictionary の adjacent は語義が4個で、1番目は very near, next to, or touching でした。
きわめて近い、隣り合う、触れている、という意味になります。
together は語義が9個あり、1番目の with each other がこの場面で使う意味です。
next to は語義が3個で、1番目が used when describing two people or things that are very close to each other with nothing between them でした。
あいだに何も無いほど近い、という定義なので、通路が入った瞬間にこの条件から外れます。
辞書の定義と米国の規則案が、同じところで線を引いていることになります。
家族の席を頼む3文
窓口で家族の席を頼むときは、人数と年齢を先に言います。
We’re travelling with a seven-year-old. Could we have seats next to each other?
七歳の子どもと一緒です、隣どうしの席をいただけますか、という意味になります。
通路側までほしいときは、後ろに一文だけ足します。
And could one of them be an aisle seat?
そのうち一つを通路側にしていただけますか、という意味です。
断られたときは、離れ方の限度を先に確かめておくと次の手が打てます。
How far apart would we be?
どのくらい離れますか、という意味になります。
通路をはさむ形になるかどうかは、この質問への答えで分かります。
席が並ばないと分かって予約そのものを取り直す場面の言い方は、予約の変更とキャンセルで変わる言い方をメール1通に組んだ記事で読めます。↓

座り心地を足す通路側の英語|recline と legroom の語義の数
通路側を確保したあとに効いてくるのが、座り心地の語です。
倒す、広さ、肘掛けの三つを言えるようにしておくと、機内の会話はここで終わります。
三語とも辞書の語義が極端に少ないので、覚える量もわずかです。
| 語 | 辞書全体の語義の数 | 席に使うときの語義 | 言う場面 |
|---|---|---|---|
| recline | 4個 | If you recline a chair, you change the position of its back so that it is in a leaning position | 背もたれを倒す前の一言 |
| legroom | 2個 | the amount of space available for your legs when you are sitting behind another seat | 足元の広い席を探すとき |
| armrest | 1個 | the part of a chair that supports the arm | 肘掛けの取り合いのとき |
| bulkhead | 1個 | a wall that divides the inside of a ship or aircraft | 最前列の席を指すとき |
| cabin | 6個 | the area where passengers sit in an aircraft | 客室そのものを指すとき |
| upgrade | 13個 | to give someone something of a better standard, or newer, for example a better seat on a plane | よい席に変えてもらうとき |
倒す・広さ・肘掛けの3語
recline は語義が4個で、英英の学習者辞典に2個、米語の辞典に2個でした。
1番目は to lean or lie back with the upper part of your body in a nearly horizontal position です。
上半身をほぼ水平に近い位置まで倒す、という意味になります。
2番目が座席の話で、If you recline a chair, you change the position of its back so that it is in a leaning position という定義でした。
椅子の背もたれの位置を変えて傾ける、という意味です。
米語の辞典には The bus has air conditioning and seats that recline/reclining seats. という例文が並んでいました。
このバスには空調と、倒れる座席がある、という意味になります。
recline は4個しか語義が無いので、取り違えようがありません。
後ろの人に断ってから倒すなら、この一文で足ります。
Do you mind if I recline my seat?
席を倒してもよろしいですか、という意味です。
legroom は語義が2個で、二つの辞典で内容がほぼ同じでした。
the amount of space available for your legs when you are sitting behind another seat という定義で、前の席の後ろに座ったときに脚へ使える空間、という意味になります。
例文は a car with plenty of legroom で、足元の広い車、という言い方でした。
足元の広い通路側を探すなら、この語を名詞のまま置きます。
Is there an aisle seat with more legroom?
足元がもっと広い通路側はありますか、という意味になります。
armrest は語義が1個だけの語でした。
the part of a chair that supports the arm、腕を支える椅子の部分、という意味です。
bulkhead も語義が1個で、a wall that divides the inside of a ship or aircraft でした。
船や航空機の内部を仕切る壁、という意味になります。
座席表で最前列を指すときに、この語が出てきます。
通路側だから当たるもの
通路側には、窓側には無い代償があります。
Cambridge Dictionary の trolley の例文が、それをそのまま言い表していました。
Every 30 minutes or so the flight attendant would wheel the drinks trolley down the aisle.
三十分おきくらいに客室乗務員が飲み物のワゴンを通路に押してくる、という意味です。
辞書の例文の中でも、ワゴンは通路を通ります。
trolley は語義が6個で、買い物カート、配膳台、病院の移動式ベッド、通販サイトのカート、路面電車までが同じ見出しに入っていました。
肩や肘が当たるのが嫌なら、当たったあとに言う言葉より、通してもらう言葉を先に覚えるほうが役に立ちます。
Sorry, could I get past?
すみません、通してもらえますか、という意味になります。
toilet は語義が7個で、英英の学習者辞典に6個、米語の辞典に1個でした。
通路側を選ぶ理由の多くは、結局この語に紐づきます。
cabin は語義が6個で、the area where passengers sit in an aircraft が機内を指す語義です。
They gave us seats in the first-class cabin of the plane. という例文も同じ見出しにありました。
upgrade は語義が13個で、to give someone something of a better standard, or newer, for example a better seat on a plane という語義が席の話になります。
We were upgraded and flew business class. という例文が、その次に続いていました。
upgrade は「よい席に変えてもらう」という意味を、辞書の定義の中に飛行機の例つきで持っています。
ただしこの語を先に出すと、有料の案内が返ってくる場合があります。
通路側だけがほしいなら、upgrade ではなく aisle seat と言ったほうが確実です。
通路側の英語についてよくある質問
通路側は英語で aisle side と言っても通じますか?
意味は届きますが、辞書に立っている形ではありません。
Cambridge Dictionary で見出しになっているのは aisle seat のほうで、語義が1個だけ与えられています。
窓口でも機内でも、aisle seat の2語をそのまま出すのが最短です。
aisle の発音は「アイスル」でも通じますか?
通じないことがあります。
Cambridge Dictionary の発音記号は英音も米音も aɪl で、s の音は入りません。
同じ発音記号を持つ isle と同じ音なので、スカイ島の Isle of Skye と同じ一音節だと覚えてください。
綴りを見ながら発音を組み立てると、必ず s が入ります。
通路側を無料で取るにはいつ動けばいいですか?
チェックインが開く瞬間です。
英国民間航空局の比較表では、British Airways が出発24時間前、Emirates が48時間前という時刻からの無料選択を示しています。
ただし CAP 1709 の脚注は、窓側と通路側がとくに確保されて残される場合があると注記しています。
無料で待つ戦法は、真ん中の席になりやすいという弱点を抱えています。
非常口の横の通路側は誰でも座れますか?
座れません。
米連邦規則集14編121.585条(b)は、座らせてはいけない人の条件を7つ挙げています。
15歳未満の人と、緊急脱出の説明を読めない人、乗務員の口頭の指示を理解できない人は、この列から外れます。
隣の人に席を替わってと頼むときは何と言いますか?
Do you want to swap seats with me? が、そのまま使えます。
Cambridge Dictionary のビジネス英語の辞典に載っている例文そのものです。
理由を添えるなら Would you mind swapping seats so I can sit with my daughter? のように、一文だけ足します。
swap は語義が9個しかなく、switch の13個や change の40個より誤解が起きません。
覚えて帰る通路側の英語|決めるのは単語ではなく立つ回数
ここまで、Cambridge Dictionary で42語の語義を数え、米国の規則と英国の報告書を読み直してきました。
語義の合計は429個ありましたが、通路側を取るために使う意味は、どの語もたいてい1個だけでした。
だから通路側の英語で本当に決め手になるのは、単語の多さではありません。
十二時間のフライトで自分が何回立つのか、という数だけです。
立つ回数が多いなら、通路側は追加料金を払ってでも取りに行く価値があります。
立たないなら、窓側で壁にもたれて眠るほうが快適です。
英語で迷う前に、この一点だけを先に決めてください。
4つの場面で言い直す一文
通路側は、一度言えば終わりではありません。
米デルタ航空の運送約款が示すとおり、座席の割り当ては最後まで確定した約束ではないからです。
だから場面ごとに、同じ希望を言い直します。
| 場面 | 言う一文 | 日本語の中身 |
|---|---|---|
| 予約するとき | I would like to request an aisle seat for both flights. | 往復とも通路側を希望します |
| チェックインのとき | Could I have an aisle seat? | 通路側をいただけますか |
| 搭乗口で待つとき | Is there an aisle seat available now? | いま通路側は空いていますか |
| 機内に入ったあと | Is it all right if I move to that empty aisle seat? | あの空いている通路側へ移ってもいいですか |
4文とも aisle seat という2語を入れ替えていないので、覚え直しは要りません。
動詞だけが request・have・be available・move と変わります。
4か所で聞けば、どこかで通路側が空きます。
そして、どの場面でも理由を説明する必要はありません。
非常口の列の規則にさえ、理由を明かさせてはならないと明記されているからです。
通路側がほしい、とだけ言えば足ります。
あわせて読みたい記事として、座席そのものが組み直される遅延と欠航の場面の言い方は、掲示板の1語で分かれる遅延と欠航の英語をまとめた記事で読めます。↓

参考文献
- aisle(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- aisle seat(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- seat(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- recline(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- legroom(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- 14 CFR 121.585 Exit seating(米国政府出版局 GovInfo 公式サイト)
- Family Seating in Air Transportation(89 FR 65272)(米国官報 Federal Register 公式サイト)
- CAP 1709 Paid-for allocated seating in aviation: an update(英国民間航空局 公式サイト)
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