
時差ぼけの英語で最初に口が止まるのは、到着した朝にホテルのフロントで How was your flight? と聞かれた瞬間です。
飛行機の中ではほとんど眠れていません。
「時差ぼけで…」と言いたいのに、時差という語も、ぼけという語も、英語のどこに当たるのか浮かびません。
とりあえず I’m tired. と返すと、相手は Long flight, huh? と笑って話が終わります。
昼過ぎには猛烈な眠気が来て、夜中の3時に目がさえます。
つまずく理由は、単語を知らないからではありません。
日本語の「時差ぼけ」は、英語では jet lag という決まった言い方で、しかも辞書の定義に「飛行機」が入っている語だからです。
この記事では Cambridge Dictionary で39語を引き、見出し語があった37語の語義を1個ずつ数えました。
合計は170個でした。
残る2語は time difference と wide awake で、どちらも見出し語のページそのものがありませんでした。
数えたのは、英英の学習者辞典、米語の辞典、ビジネス英語の辞典の3つに並ぶ語義です。
そのうえで、米国疾病予防管理センター(CDC)の渡航医学の手引き CDC Yellow Book の時差ぼけの章、英国の国民保健サービス(NHS)の時差ぼけのページ、オーストラリアの全国向けの公的な健康情報サービス healthdirect の時差ぼけのページ、米国立衛生研究所(NIH)の一部門である国立一般医科学研究所(NIGMS)の概日リズムのページという4つの原文を読みました。
出典として並べたのは、この記事を書きながら実際に開けたページだけです。
開けなかったページの内容は一文字も書いていません。
なお、この記事は体調を診たり、薬を勧めたりする記事ではありません。
公的機関のページに並んでいた文と数字を、英語の言い方と一緒に置いていきます。
時差ぼけの英語は「I have jet lag.」の1文|tiredより先に結論
結論から書きます。
I have jet lag.
時差ぼけです、という意味です。
時差ぼけは jet lag の2語で言います。
jet lag は名詞なので、動詞は have か get を組み合わせます。
Cambridge Dictionary の英英側の例文は Every time I fly to the States, I get really bad jet lag. でした。
get は「時差ぼけになる」という変化、have は「いま時差ぼけの状態にある」という状態を言うときに向きます。
形容詞で言いたいなら jet-lagged を使います。
I’m still jet-lagged.
まだ時差ぼけが抜けていない、という意味になります。
jet-lagged の英英側の例文には I just felt too jet-lagged to go out. が載っていました。
I’m tired. だけでは、疲れている理由が相手に届きません。
tired の語義は5個あり、1個目は「in need of rest or sleep」です。
それに対して jet lag の定義には、飛行機と時刻の差が最初から入っています。
だから I have jet lag. と言えば、長距離を飛んできたことも、体の時刻がずれていることも、1語で伝わります。
覚えるのが1つだけなら、いちばん上の I have jet lag. にしてください。
症状を選ばずに言えるのが、いちばん言い損じの少ない形です。
時差ぼけの英語でlagだけを使えない理由|Cambridgeが並べるlagの語義13個
jet lag の後ろ半分、lag だけを引くと、語義が13個並びます。
内訳は、英英の学習者辞典に8個、米語の辞典に2個、ビジネス英語の辞典に3個です。
英英側の8個は、遅れて進む、コンピューターの反応が遅れる、配管に保温材を巻く、刑務所に送る、ゴルフで長く転がす、2つの出来事の間の遅れ、コンピューターの遅れ、受刑者、という並びでした。
13個のうち、時差ぼけを指す語義は1個もありませんでした。
つまり lag は「遅れ」の語であって、それ単独では眠気にも体調にも着地しません。
前半の jet も引きました。
語義は9個で、英英側に5個、米語側に4個あります。
英英側の1個目は「an aircraft with a jet engine that is able to fly very fast」で、ジェットエンジンで速く飛ぶ航空機です。
5個目が動詞の「to travel somewhere by plane」で、例文に I’m jetting off to LA next week. があります。
jet が9個、lag が13個で、合わせると22個の語義を抱えた2語です。
2語をつなげた jet lag にすると、語義は3つの辞典で1個ずつ、合計3個に絞られます。
だから時差ぼけを言うときは、2語を切り離さずに jet lag のまま使います。
時差ぼけの英語をjet lag・jet-lagged・time zone・body clockで並べ直したときの語義の数
時差ぼけの話で出てくる名詞と形容詞を4つ並べると、語義の数は jet lag が3個、jet-lagged が2個、time zone が3個、body clock が1個でした。
jet lag の3個は、どれも同じ現象を指しています。
英英側は「the feeling of tiredness and confusion that people experience after making a long journey by plane to a place where the time is different from the place they left」です。
出発地と時刻が違う場所へ飛行機で長く移動したあとに感じる、疲れと混乱、という説明になります。
米語側は「the feeling of being tired that you experience after a long flight to a place where the time is different from the place that you left」でした。
こちらは疲れだけで、混乱(confusion)が入っていません。
ビジネス英語側は「a feeling of tiredness that a person gets after travelling a long distance through different time zones by plane」です。
例文は When traveling on business, schedule in some time to allow yourself to get over the effects of jet lag. でした。
出張では時差ぼけから回復する時間を予定に組み込んでおく、という文です。
3つの定義すべてに by plane か flight が入っていて、飛行機を使わない移動は jet lag に入りません。
jet-lagged は英英側とビジネス英語側に1個ずつでした。
英英側は「tired and confused because you have made a long trip by plane from a place where the time is different」です。
time zone は、時差ぼけの「時差」の側を受け持つ語です。
英英側の例文に If you go from New York to London, you cross five time zones. があります。
日本語の「時差」を英語で言うときに time difference が浮かびますが、Cambridge Dictionary には time difference の見出し語のページがありませんでした。
時差は time zone で数えるのが、辞書に沿った言い方です。
時差が何時間あるかを言いたいときは、hours ahead か hours behind を使うと、どちら向きのずれかまで伝わります。
body clock の語義は1個で、「your body’s natural need to sleep, eat, etc. at particular times」でした。
いわゆる体内時計で、時差ぼけの原因を一言で言うときに使います。
会話では body clock、公的機関の文書では circadian rhythm が出てくると覚えておけば、どちらに出会っても読めます。
時差ぼけの英語で眠気を言い分ける語|tired・sleepy・drowsy・groggy・exhaustedの差
I have jet lag. のあとに、いまどういう状態なのかを足したい場面があります。
そのときに使う形容詞を6つ引いて、語義の数を並べました。
tired が5個、sleepy が3個、drowsy が2個、groggy が2個、exhausted が1個、disoriented が1個です。
いちばん広いのは tired でした。
sleepy の英英側は「tired and wanting to sleep」と、「A sleepy place is quiet and without much activity or excitement」の2個です。
drowsy は「being in a state between sleeping and being awake」でした。
名詞の drowsiness を引くと、語義は1個で、例文に Seasickness medication often causes drowsiness. が載っていました。
drowsy と drowsiness は、薬の説明書きで「眠気が出ることがある」の意味で出てくる語です。
groggy は「weak and unable to think clearly or walk correctly, usually because of tiredness or illness」でした。
疲れや病気のせいで、力が入らず、頭がはっきりせず、まっすぐ歩けない、という説明です。
到着した朝の「頭がぼーっとする」は、この groggy がいちばん近い語です。
exhausted は1個だけで、「extremely tired」でした。
disoriented も1個で、「confused and not knowing where to go or what to do」です。
jet lag の英英側の定義に入っていた confusion を、形容詞で言いたいときはこの語になります。
名詞の fatigue も引くと、語義は6個でした。
1個目は「extreme tiredness」ですが、2個目は金属疲労、3個目は兵士の作業服、4個目は兵士の雑役でした。
会話で自分の状態を言うなら、fatigue より tired か exhausted のほうが誤解が起きにくい選び方です。
- 疲れているだけなら tired(語義5個)
- 眠くてたまらないなら sleepy(語義3個)
- うとうとしているなら drowsy(語義2個)
- 頭がぼーっとして足元がふらつくなら groggy(語義2個)
- くたくたなら exhausted(語義1個)
- どこにいるのか分からない感じなら disoriented(語義1個)
この6語のどれかを I have jet lag. のあとに足して、I have jet lag and I feel groggy. のように言えば、状態まで伝わります。
機内で使う時差ぼけの英語|水と眠りを頼む一文
時差ぼけの話は、着いてからではなく、飛行機の中から始まります。
NHS の時差ぼけのページは、During your flight の見出しの下に、するとよいことを Do、しないほうがよいことを Don’t として並べています。
Do の欄は4項目でした。
水をたくさん飲む、席でストレッチをして機内を定期的に歩く、目的地が夜なら眠るようにする、アイマスクと耳栓が役立つなら使う、の4つです。
Don’t の欄は do not drink too much caffeine or alcohol – they can make jet lag worse の1項目でした。
カフェインとお酒の飲みすぎは時差ぼけを悪くしうる、というのが NHS の線引きです。
水を頼む一文
機内で水を頼むときは、名詞の water をそのまま使います。
Could I have some water, please?
お水をいただけますか、という意味です。
水分をとる、を一語で言う動詞が hydrate で、語義は5個ありました。
例文は Make sure you hydrate (= drink something) before you exercise. で、カッコの中に drink something と言い換えが入っていました。
反対の状態を言う dehydrated は語義1個で、「not having the normal amount of water in your body so that you feel ill or weak」です。
healthdirect の時差ぼけのページには、dehydration can make jet lag worse という一文がありました。
同じ文の前半では、機内では水をたくさん飲み、アルコールとカフェインを避けるよう並べています。
眠る時刻を合わせる一文
機内で眠りたいときに困るのが、食事の時間に起こされるかどうかです。
Please don’t wake me up for the meal.
食事のときに起こさないでください、という意味です。
逆に起こしてほしいなら、don’t を外して Please wake me up for the meal. にします。
眠る時刻を目的地に合わせたい、と伝える言い方も組み立てられます。
I’m trying to sleep on destination time.
目的地の時刻に合わせて眠ろうとしている、という意味です。
夜行便を指す語が red-eye で、語義は英英側に2個ありました。
1個目が「a flight taken at night」で、例文が We caught the red-eye from LA and got to New York at five this morning. です。
客室乗務員に毛布や席の調整を頼む言い方は、機内の英語を離陸から着陸までの順に並べた記事で読めます。↓

到着後の時差ぼけの英語|ホテルと街で伝える一文
到着したあとに時差ぼけを伝える相手は、だいたいホテルの人か、一緒に動く人です。
フロントで How was your flight? と聞かれたら、こう返せます。
It was long. I have jet lag.
長かったです、時差ぼけです、という意味です。
モーニングコールを頼みたいときは、wake-up call を使います。
Could I have a wake-up call at seven tomorrow?
明日7時にモーニングコールをお願いできますか、という意味です。
wake-up call の語義は6個で、3つの辞典に2個ずつありました。
NHS のページは、After you arrive の見出しの下の Do の欄に、朝の寝過ごしを防ぐために目覚ましをかけることを入れていました。
Don’t の欄は do not sleep during the day – only sleep at night time の1項目でした。
NHS は、着いたあとの昼寝を Don’t の欄に置いています。
一緒に動く人に、夕方まで起きていたいと伝える一文も組めます。
I’m trying to stay awake until tonight.
今夜まで起きていようとしている、という意味です。
awake の語義は6個で、英英側の例文に I find it so difficult to stay awake during history lessons. があります。
夜中の3時に目がさえたことを翌朝伝えるなら、I was lying awake at 3 a.m. のように言えます。
体がまだ日本の時刻で動いていることを伝える言い方もあります。
My body clock is still on Japan time.
体内時計がまだ日本時間のままだ、という意味です。
体調を崩して受診が必要になったときは、時差ぼけの話とは別の言い方が要ります。
受付・問診・会計で交わす言い方は、病院の英語を受付・問診・会計の3か所で確かめた記事で読めます。↓

公的機関が書く時差ぼけの英語|CDC・NHS・healthdirectの定義と日数
語義の話はここまでにして、公的機関のページに出ている定義と数字を見ます。
3つの機関は、時差ぼけを同じ jet lag という語で呼びながら、定義の書き方がそれぞれ違いました。
CDCの2つの時間帯
CDC Yellow Book の章の題名は Jet Lag Disorder です。
jet lag のあとに disorder(障害)を付けた呼び名で、定義は「A sleep disorder caused by rapid travel across time zones, resulting in a temporary desynchronization between the internal biological clock and the local time」でした。
同じ章には、診断の目安として「associated with trans-meridian travel across at least two time zones」が入っています。
CDC の線は、少なくとも2つの時間帯をまたぐ移動です。
そのうえで、昼間の調子の悪さや体の不調が「within 1–2 days after travel」に出ることも目安に入っていました。
症状として並ぶのは、睡眠の乱れ、認知の低下、昼間の眠気、全身のだるさ、胃腸の不調でした。
NHSの数日
NHS のページは、もっと短い一文から始まります。
「Jet lag is when your normal sleep pattern is disturbed after a long flight」でした。
続く文は It usually improves within a few days as your body adjusts to the new time zone. で、体が新しい時間帯に慣れるにつれて、たいてい数日でよくなる、という意味になります。
次の段落の最初の文は Jet lag cannot be prevented でした。
時差ぼけは防げない、と言い切ったうえで、影響を減らす方法を並べる構成です。
主な症状は5つで、寝る時刻に眠れず朝起きられない、疲れとくたびれ、昼間に起きていられない、眠りの質が悪い、集中と記憶の問題、が並んでいました。
healthdirectの2〜3日
healthdirect のページは、時差ぼけを「a short-term sleep disorder」と呼んでいます。
原因は「your body’s internal clock, or circadian rhythm is disturbed」で、体内時計、つまり概日リズムが乱れることでした。
日数の一文は Adjusting to your new time zone usually takes at least 2 or 3 days. です。
新しい時間帯に慣れるには、たいてい少なくとも2〜3日かかる、というのが healthdirect の数字です。
同じページには、年齢が上がるほど体内時計が新しい時間帯に合わせにくくなること、またぐ時間帯が多いほど、特に東向きほど重くなりうることも並んでいました。
治療の節の最初の文は There is no cure for jet lag で、時差ぼけを根本から消す手立てはない、という意味です。
3つの機関を並べると、CDC は「1〜2日のうちに出る」、NHS は「数日でよくなる」、healthdirect は「慣れるのに少なくとも2〜3日」と、見ている場面がそれぞれ違うと分かります。
体内時計の仕組みそのものは、NIGMS のページが説明しています。
概日リズムは24時間の周期で起きる体と心と行動の変化で、Light and dark have the biggest influence on circadian rhythms という一文がありました。
脳の視交叉上核(SCN)が、目に入る光の量をもとにメラトニンというホルモンの分泌を調整し、夕方にメラトニンが増えると眠くなる、という流れでした。
同じページは、時間帯をまたぐ移動(jet lag)と交代勤務が普段の睡眠と覚醒の周期を変えるものとして挙げています。
東と西で変わる時差ぼけの英語|1日1時間と1.5時間の差
時差ぼけを英語で話すとき、方角の語が重要になります。
CDC Yellow Book には、体が慣れる速さについて「an average rate of adaptation of 1.5 hrs/day for westward travel and 1 hr/day for eastward travel」という数字がありました。
慣れる速さは平均すると、西向きで1日に1.5時間、東向きで1日に1時間です。
体内の周期の平均が24時間より少し長いため、westward travel is easier to adapt to than eastward travel、つまり西向きの移動のほうが東向きより慣れやすい、という説明です。
英語で方角を言うときは、eastward と westward、あるいは flying east と flying west を使います。
Jet lag is worse for me when I fly east.
healthdirect も、太陽の光を浴びる時刻を方角で分けていました。
If you have travelled eastward, get some sunshine in the early morning. If you have travelled westward, aim for sunlight in the evening. という2文です。
東へ移動したなら朝早く、西へ移動したなら夕方に日の光を浴びる、という意味になります。
ここで出てくる sunlight は語義2個で、どちらも「the light that comes from the sun」とほぼ同じ説明です。
daylight は語義6個で、名詞の1個目が「(the period when there is) natural light from the sun」でした。
出発の前から時刻をずらす方法も、CDC の章にありました。
「Shifting sleep 1 hour later (for westward travel) or earlier (for eastward travel) per day in the 2–3 days prior to the trip」です。
出発前の2〜3日、西向きなら1日1時間ずつ遅く、東向きなら早く寝る、という意味でした。
NHS も、旅行前に普段より早く、あるいは遅く寝起きして、行き先の時間帯に近づけてもよい、と並べています。
ここで使われている adjust は語義8個で、英英側の3個目が「to become more familiar with a new situation」でした。
新しい状況に慣れる、という意味で、米語側の例文に You need time to adjust to a new situation. があります。
時差ぼけの「慣れる」は adjust to the new time zone の形で、NHS と healthdirect の両方のページに出てきます。
I’m still adjusting to the time difference.
まだ時差に体を慣らしているところだ、という意味です。
乗り継ぎで時間帯をまたぐ回数が増える旅程では、空港で使う言い方も一緒に押さえておくと動きやすくなります。
transit と transfer の使い分けは、乗り継ぎの英語を辞書の語義と3つの公的な案内で確かめた記事で読めます。↓

薬局で使う時差ぼけの英語|melatoninとsleeping pillの扱い
時差ぼけで薬局に行く場面では、語の意味より先に、公的機関の扱いが分かれていることを知っておく必要があります。
NHS のページの治療の節は、最初の文が Medicines are not usually needed for jet lag. でした。
睡眠薬については、眠れないときに役立つことがあるが、依存しうるので、症状が重いときに短い期間だけ使うべきだ、と並べています。
メラトニンについては、Melatonin tablets are not recommended on the NHS for jet lag because there’s not enough evidence to show they work. という一文がありました。
NHS は、根拠が足りないという理由で、時差ぼけへのメラトニン錠を勧めていません。
healthdirect は、メラトニンを含む薬が体内時計を整えるのに役立つ場合があるとしたうえで、自分に合うかどうかは医師に相談するよう求めています。
3つの機関で書きぶりが分かれるので、この記事では量や飲み方は一切書きません。
英語の側では、melatonin の語義は1個でした。
「a hormone in the body that produces changes in skin colour and is involved in controlling biorhythms such as our sleep pattern」です。
sleeping pill は語義2個で、どちらも「a pill that you take to help you to sleep better」とほぼ同じ文です。
眠れない状態を一語で言う insomnia は語義2個で、英英側が「the condition of being unable to sleep, over a period of time」です。
一定の期間にわたって眠れない状態、という意味で、一晩眠れなかっただけなら I couldn’t sleep last night. のほうが合います。
薬局のカウンターでは、まず状況を伝えて、相手に選んでもらう形が安全です。
I have jet lag and I can’t sleep at night. What do you recommend?
時差ぼけで夜に眠れません、何がおすすめですか、という意味です。
普段飲んでいる薬があるなら、それも一緒に伝えます。
I’m taking this medicine every day.
この薬を毎日飲んでいます、という意味で、薬の箱か写真を見せながら言うと伝わります。
healthdirect は、薬を飲んでいる人は旅行の前に、移動中の薬の扱いを医師に相談するよう並べていました。
symptom は語義4個で、英英側の1個目が「any feeling of illness or physical or mental change that is caused by a particular disease」です。
chemist と pharmacy の呼び分けは、薬局の英語を海外で市販薬を買う前に覚える12の言葉にまとめた記事で読めます。↓

相手が言ってくる時差ぼけの英語|返ってくる文と、聞き取れないときの逃げ方
自分が言う側だけでなく、相手から時差ぼけの話を振られる場面もあります。
到着した日にいちばん多いのは、移動の様子を聞く文です。
Are you jet-lagged?
時差ぼけしていますか、という意味です。
答えは A little. か Yes, a bit. で足ります。
相手が気づかってくれるときは、休むよう勧める文が返ってきます。
You should get some sleep.
少し寝たほうがいい、という意味です。
sleep の語義は15個で、英英側に13個、米語側に2個あります。
回復したかを聞かれるときは、get over か recover が出てきます。
Have you gotten over your jet lag?
時差ぼけは抜けましたか、という意味です。
get over the effects of jet lag は、jet lag のビジネス英語側の例文にそのまま入っていた形でした。
句動詞の get over は語義3個で、英英側が「to get better after an illness, or feel better after something or someone has made you unhappy」です。
recover の語義は11個で、英英側に4個、米語側に2個、ビジネス英語側に5個です。
英英側の1個目は「to become completely well again after an illness or injury」で、病気やけがから完全に元に戻る、という意味でした。
recover のビジネス英語側の5個は、景気の持ち直し、お金の回収、石油やガスの採掘といった話です。
時差ぼけは病気やけがとは違うので、日常の会話では get over のほうが軽く収まります。
相手の英語が聞き取れないときは、時差ぼけをそのまま理由にできます。
Sorry, I’m a bit jet-lagged. Could you say that again?
すみません、少し時差ぼけで、もう一度言ってもらえますか、という意味です。
jet lag の英英側の定義には confusion が入っていたので、聞き返す理由として相手にもすっと通ります。
時差ぼけの英語でやりがちな取り違え|napとdoze、caffeineの使い方
時差ぼけの話で取り違えやすいのが、短い眠りを言う2語です。
nap は語義4個で、英英側の名詞の1個目が「a short sleep, especially during the day」でした。
特に昼間の短い眠り、という意味で、例文が Grandpa usually has/takes a nap after lunch. です。
doze も語義4個で、英英側が「to have a short, light sleep from which you can easily wake up」です。
米語側の2個目は doze off で、「If you doze off, you start to sleep, esp. during the day」でした。
例文は I must have dozed off, because I don’t remember what happened next. です。
自分で決めて取る短い眠りが nap、気づいたら落ちていた浅い眠りが doze off です。
昼寝の長さについて、公的機関の数字は少しずつ違いました。
CDC Yellow Book は「Short daytime naps (20–30 minutes) can be utilized to help sustain alertness during the local day」としています。
20〜30分の短い昼寝を、現地の日中に目を覚ましておく助けに使える、という意味です。
healthdirect は Don’t have naps for more than 30 minutes. で、30分を超えて昼寝しないよう書いていました。
同じ節に Make sure you are awake for at least 4 hours before you go to bed. もあります。
寝る前の少なくとも4時間は起きておく、というのが healthdirect の線です。
一方で NHS は、着いたあとの昼寝そのものを Don’t の欄に置いていました。
同じ時差ぼけでも、昼寝の扱いは機関によって分かれています。
もう1つの取り違えは caffeine です。
語義は2個で、英英側が「a stimulant chemical (= something that makes people more active) that is found in food and drink made from some plants, including coffee, tea and chocolate」でした。
healthdirect は、紅茶やコーヒーのカフェインは起きているのを助けうるが、飲みすぎるとあとで眠れなくなる、と並べていました。
CDC の章には、カフェインの半減期が約5時間だという数字があります。
取り違えの3つめは、昼に飲むのか夜に飲むのか、を英語で伝えずに頼んでしまうことです。
夕方以降にコーヒーを頼むなら、カフェインを抜いたものを指定する語が decaf です。
decaf の語義は3個で、英英側の名詞が「coffee or tea from which some or all of the caffeine (= a chemical substance) has been removed」でした。
Do you have decaf?
カフェインを抜いたコーヒーはありますか、という意味です。
時差ぼけの英語についてよくある質問
「時差ぼけです」は I’m jet lag. と言っても通じますか?
jet lag は名詞なので、I have jet lag. か、形容詞の jet-lagged を使った I’m jet-lagged. が正しい形です。
Cambridge Dictionary の例文も get really bad jet lag と felt too jet-lagged で、名詞と形容詞を使い分けていました。
時差は英語で time difference と言えますか?
2語を並べた名詞句として使えますが、Cambridge Dictionary には time difference の見出し語のページがありませんでした。
辞書に見出しがあるのは time zone で、「何時間の時差」は hours ahead か hours behind で言うと向きまで伝わります。
時差ぼけは何日くらいで抜けると言われていますか?
healthdirect は新しい時間帯に慣れるまで、たいてい少なくとも2〜3日かかるとしています。
CDC Yellow Book は、平均で西向きは1日1.5時間、東向きは1日1時間ずつ慣れるという数字を出していました。
東向きと西向きでは、どちらが時差ぼけになりやすいのですか?
CDC Yellow Book は、西向きの移動のほうが東向きより慣れやすいとしています。
体内の周期の平均が24時間より少し長く、リズムを遅らせるほうが早めるより楽だから、という理由でした。
時差ぼけでメラトニンを買うときは何と言えばいいですか?
NHS は根拠が足りないとして時差ぼけへのメラトニン錠を勧めておらず、healthdirect は医師への相談を求めています。
薬局では I have jet lag and I can’t sleep at night. What do you recommend? と状況を伝え、普段の薬があればそれも見せて、相手に選んでもらう形にしてください。
覚えて帰る1文|時差ぼけの英語を決めるのは症状ではなく飛行機
最後に、到着した日に使う一文をもう一度置きます。
I have jet lag.
この一文には tired も sleepy も入っていません。
入っているのは、飛行機を指す jet と、遅れを指す lag だけです。
jet は9個、lag は13個の語義を持っていて、単独ではどちらも時差ぼけに着地しません。
2語がそろって初めて時差ぼけになります。
そして3つの辞典の定義すべてに、飛行機で時刻の違う場所へ移動したことが入っていました。
だから症状を細かく言い分けられなくても、jet lag と言えば相手は原因まで分かります。
逆に言うと、到着した朝に口が止まる原因は語彙の量ではありません。
眠い・だるい・ぼんやりする、のどれを選ぶかで迷うことが原因です。
だから選ばずに済む jet lag で始めて、必要なら形容詞を1つ足します。
場面で選ぶ5文の早見
- 着いた日に伝える=I have jet lag.
- まだ抜けていない=I’m still jet-lagged.
- 夜まで起きていたい=I’m trying to stay awake until tonight.
- 聞き返す=Sorry, I’m a bit jet-lagged. Could you say that again?
- 薬局で相談する=I have jet lag and I can’t sleep at night. What do you recommend?
迷ったら、語義が3つの辞典で1個ずつしかない jet lag がいちばん誤解の少ない語です。
状態を足すなら、ぼーっとするのは groggy、うとうとするのは drowsy、くたくたなのは exhausted で足ります。
時差ぼけの日は、ホテルのフロントでのやり取りがいちばん長くなります。
あわせて読みたいのは、ホテルチェックインの英語をフロントで交わす言葉から組み直した記事です。↓

参考文献
- jet lag(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- jet-lagged(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- jet(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- lag(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- time zone(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- body clock(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- circadian(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- adjust(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- adjustment(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- tired(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- sleepy(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- drowsy(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- drowsiness(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- groggy(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- exhausted(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- disoriented(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- fatigue(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- insomnia(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- sleep(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- awake(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- nap(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- doze(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- recover(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- get over(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- symptom(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- melatonin(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- sleeping pill(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- caffeine(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- decaf(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- hydrate(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- dehydrated(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- daylight(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- sunlight(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- schedule(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- layover(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- red-eye(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- wake-up call(Cambridge Dictionary 公式サイト)
- Jet Lag Disorder | CDC Yellow Book(米国疾病予防管理センター CDC 公式サイト)
- Jet lag(英国 NHS 公式サイト)
- Jet lag(healthdirect Australia 公式サイト)
- Circadian Rhythms(米国立衛生研究所 NIGMS 公式サイト)
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